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自分軸の作り方#84 「落ち込むことは、心のスクワット」


次男(中二)の中学校の個人面談がありました。

昨年は学年主任の ベテラン先生でしたが
今年は 若い はつらつとした先生です。

 次男は中一の頃 疲れた疲れたというのが口癖で
学校に通うだけでへっとへとでした。
毎朝学校に提出するはずの 先生との交換日記のような役割の宿題ノートは ほとんど提出していませんでした。

(入学後 一カ月くらいは空欄だらけで提出していたのですが
「全部埋めてないと意味がないよ」と赤ペンで書かれてから、
「意味がないならもう書かない」となって、提出をやめてしまいました・・・)

本当は、保護者の記入欄もあるので 私も見せてもらうところなのですが
次男は、絶対に私にそのノートを見せません。

自分の心をのぞかれる感覚を、すごく嫌がるところがあるので
それについては 先生にもお伝えしてあり

感覚過敏な次男が 毎日毎日 満員電車に揺られて学校に通っていることが
なにより素晴らしいと思っているので
保護者記入欄は空欄のまま提出しています。



中二になって、学校に慣れてきたのか 毎朝六時ごろ起きて
そのノートを書いています。
ちゃんと提出しているようです。

クラスメイトにも自分から話しかけに行ったりしている、と先生が教えてくれました。
他の生徒から 一目置かれている、とも。

目が悪いけど眼鏡をかけたがらない次男は
席替えの時には 目が悪い人枠の席を与えられ
前から二列目の席に座らせてもらっているようです。
そんなふうに、自分のSOSや希望をちゃんと出せていることも
うれしいご報告でした。

 ただ面談で 担任の先生がちょっと不自然なほどに次男を褒めちぎるので
すこし不思議な感じはしていたのです。

面談の最後に先生が
「ちょっとお母さんと二人で話したいことがあるから
次男君、廊下で待っててくれるかな」と。

そして、二人きりになったときに先生から言われたことは
こんな内容でした。

次男は、夏休み前の 全員参加イベントである
英語のスピーチ大会の当日に
スピーチ原稿を紛失し
スピーチができなかったそうです。

一生懸命原稿を用意していたことは先生も知っている
けれど
原稿がなく、プチパニックを起こし、
スピーチができずに大会は終了したとのこと。

それで、毎朝提出しているノートに

「もう死にたい」

と書いていたそうです。

先生はびっくりしたようで すごく心配してくれて
次男の様子は変わりないですか と不安そうに聞いてこられました。


わたしは コンプリメントで子育てする親の会(不登校から再登校をめざす親の会)で、
何人ものおかあさんから異口同音に
「子どもが死にたいと言い出した」という不安の声を聴きました。
でも、
それは「自分の思いを吐き出す力がある」という
本人の力(リソース)と捉えます。

一時期、そういう言葉を親にぶつける時期が来て
そこを越えると
たいがい、子どもは落ち着くのです。

うちの二人の息子たちは
何度かそういう時期を超えてきました。

親としてできることは
「そっか。死にたいと思うくらい つらいんだね」と共感して、
頭をなでたり ただそばにいることだけでした。

この人なら受け止めてくれる と信頼しているからこそ
死にたい、と言ってもらえるんだと思うので

先生に、

「それは先生をすごく信頼しているから 言葉にして表現しているんだと思います。信頼できる先生が担任の先生で、よかったです」と
お伝えしました。

それを聞いて先生も笑顔になり
「これからは、違う表現方法で気持ちをつたえてもらえるように
話してみます」と言ってくださいました。


わたしは、
次男が 家族のほかに「死にたい」と言える大人と出会えたことに
とても感謝しました。

今どきの子どもにとって「死ぬ」っていう言葉は
そこまで深刻じゃないときにも使う言葉みたいです。

すごい人を「神」って言うのもそうですが
極端な表現をするんですね。

そして、大事なスピーチ原稿を紛失し
落ち込む経験を 中学生時代に経験できたことも
彼の財産になると思っています。

社会人になってから やらかしたら大変です。

これからは 大切なものを失くさないように、工夫することができるはず。



落ち込むことは、心のスクワット。


深くしゃがんで、強くなれ。


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