自分軸の作り方#25 〜授業中に絵を描く理由〜
私は以前にも書いた通り、学生時代は絵を描くことが大好きだった。文章を書くのも好きで、授業中はノートや教科書の余白にいつも絵や、友達への手紙などを描いていた。
それで授業を聞いていなかったかというと、割と聞こえていた気がする。成績はいつも真ん中あたりをキープしていた。
遺伝なのかどうなのかわからないけれど、2人の息子たちも授業中には絵を描いている。
湧き上がるクリエイティビティには、抗えないことが良くわかるので、それについて私は口出ししたことはない。
当然のことながら、授業中に絵を描いて常に練習するからこそ、自分の思い描いた通りの線が描けるようになるわけで、それだけトレーニングを積み重ねていたら絵も上手くなるのだろう。
さて。
次男が授業中に絵を描く理由については、私と同じくいろいろ思い浮かんでしまうんだろうな、と思っていたのだが、
小6の冬のこと。
次男は中学受験を目指して個別指導の塾に通っていた。
そこで、驚いたことに一対一であるにも関わらず、先生が話している最中に絵を描き始めると先生から聞いた。
なんだと?
それはいくらなんでも相手に失礼ではないか⁉️
次男に、理由を聞いてみた。
何か描いちゃう。と言う。
どうしたものかと思ったが、描いてしまうものは仕方がない。
先生の話が、ものすごく面白くないのかも知れない。
次男には、
教えてる先生は、自分が話してる最中に目の前で絵を描いてる子供を見ると、悲しくなると思うんだ。
話を聞く時は、絵を描かないように、努力してくれるかな。という説明をした。次男は「ほぁーい」と全く気のない返事。
そのあと、
私の考えを覆すマンガに出会った。
「うちの子はADHD」というマンガだった。
かなしろにゃんこさんが、ADHDの息子さんの子育てをして、悩んだり笑ったり子供と一緒に乗り越えたりする実話のストーリーで、うちの次男と重なる部分も多くて、すごく勉強になった。
息子さんが学校でカッとなることもあり、クールダウンのために別スペースを用意してくれていたり、本当に手厚くて素敵な小学校だと驚かされた。
その中で、先生が息子さんを観察した結果、
「電車の絵を描いている時が、一番集中して先生の話が聞けるようです」っていう場面が出てきた。
あっ、これだーーー‼️
うちの次男に聞いてみた。
「もしかして、絵を描いていたら先生の話が聞きやすいの?」
「うん。
絵を描いていたら、先生の声に集中できる」
「やっぱりそうか、君はいい方法を見つけられたね!お母さん嬉しいよ❗️そうだったのね〜😊」次男をハグして喜んだ。
次男を責めなくてよかった〜‼️
かなしろにゃんこ様、ありがとうございます😭
私の息子のこと、あなたのおかげで理解できました‼️
どこに住んでるかわからない、かなしろにゃんこさんに手を合わせてお礼を申し上げた。
中学校の三者面談でも、やはり担任から「授業中に絵を描いてるんですよね💦💦」と残念そうに、なんとかしてほしそうに報告があった。
もし知らなかったら
「嫌だもう、うちの子ったら!!
すみません、先生!失礼しました!
ちょっと次男、(キッと睨んで)授業中に絵を描いたらだめでしょ‼️」と、
先生の手前、次男を叱らなくてはならなかっただろう。
三者面談で、私は先生に堂々と伝えた。
「かなしろにゃんこさんと言う方の本で、
電車の絵を描いている時に一番授業に集中できるって言うお子さんが出てきたんです。
それは、先生が発見されたそうです。
次男に聞いたら、次男も同じだったんです。
絵を描いていないと、他の音も全部拾ってしまうけれど、絵を描いてると先生の声だけが聞けるんです。
先生の声に集中するために絵を描いていますので、
他の先生たちにも、どうぞご理解いただけますよう、先生からお伝えいただけますか⁉️」
先生は「そうだったんですか!次男くん、そうだったんだね!(次男、うなづく。)
わかりました、勿論です!他の先生たちにも伝えます」と、ニッコリ笑顔で答えてくださった。本当に素敵な担任に、私も笑顔で深々とお辞儀をした。
次男、すごく嬉しそうだった。
やっぱり、わかってもらえると嬉しいものだよね。
多分、授業中に注意されたことが何度もあっただろう。
けど自分のことを理解してくれる大人がいるとわかって、
なんていうか、この世の中に、希望が持てたんじゃないかと感じた。
子供を理解するって、ほんとに大切なこと。
私たちの常識の枠にはめようとしたら、次男はきっと、すごく辛い思いをした。
やっぱり情報収集は大切だなぁーと思った出来事である。
「直そうとしないで、わかろうとする」
私の心に、もう一度この言葉を刻んだ。
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