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自分軸の作り方#56 直線の会話・斜めの会話。


私は以前からファミリー・コミュニケーション・ラボの谷田ひろみ(みん)さんのブログが好きで、愛読している。そして現在、谷田ひろみさんの開催している、NVC(思いやりコミュニケーション)basic終了者向けの「母親ノート法」のセミナーを受講している。

「普段着のようにNVCを使えるように」という趣旨が素敵だなと思ったので、受講することにした。

母親ノート法では、会話記録をつけてみて、
「親が言い過ぎてしまう癖」を見直し、
子供が話しかけてくるまで、待つ。
子供が話しかけてきた時には相槌で返す。
その練習をする。


母と子の対話が、
いつの間にやら母→子への圧力になってしまうことって、ありがちだ。

 のび太くんのママをイメージしてもらうとわかりやすいかな?

のび太くんのママがのび太くんを叱る場面はたくさん出てくる。

「宿題しなさい」
「しっかり勉強しなさい」
「部屋を片付けなさい」
「お手伝いをしなさい」

などなど。

現代人は、育児書などで
「これを言ったら逆効果ですよ」と
教えてもらえる機会が多いので、

こんなガミガミ言ってて、
のび太くんが勉強したくなるわけないじゃん、と、わかりそうなものだけど

でも「ちゃんと勉強しなさい!」と
言っちゃう親は、
いるんじゃないかなー、と思う。

(私も、数年前までは、子供が宿題をしない時に、つい言っちゃってました)


叱ること以外にも
「こうした方がいいよ」とか
「あー、そうやったら失敗するよ!」と
親切心で、子どもがしていることに
アドバイスをしていることもある。

子供は失敗するからこそ
こうやったらダメなんだな。という方法を
自分で、経験できる。
失敗しそうな時に、先回りで答えを教えてしまうと、
失敗から学ぶことができなくなるし

自発的にやろうとしたり、
考えようとしているのに
大人が中断すると
やる気を失ってしまうのかな。と思う。

 私が子供への言葉がけを気をつけるようになって、今月で、まる3年が経つ。

今回、子供との会話を書き留めてみて、
さすがに余計なことは言わないようになっているようだな、と、確かめることができた。

うちの息子たち(高1と中2)は、
子供の方からすごく私に話しかけてくれていることにも気づいて、
可愛いなぁーと、微笑んでしまう。

石の上にも3年。
昔の人の考えた言葉は、深いな。


今回、受講したセミナーの中で、印象的だった言葉がある。

「コミュニケーションの直線化」という言葉だ。

たとえば子供に

「お母さん、学校のプリント知らない?」
と言われた時。

「知ってるよ」
「知らないよ」
これが、直線のコミュニケーション。

それに対して、「斜めのコミュニケーション」っていうものが存在する。


「プリント、知らない?」と子供に聞かれた時

「えっ、またなくしたの??」

と、変化球で返すのが、それだ。

私も、コレはやってしまいそう。


そして、私が過去に誰かと話していて、
何となく違和感を感じることがあったのは、
この「斜めのコミュニケーション」が原因だったのかも!と気づいた。


思えば私がまだ若かった頃。
責任ある仕事で、かなり重圧を感じて疲れていた時に

知人に

「なんか最近、やる気出なくて。
よく眠れないし、仕事に集中出来ないのよね」
と、打ち明けたら

「そんなに大変なら、仕事やめたら?」と、
笑顔で言われた。

 彼女はその話を、深刻な感じで受け止めたら、私の気が滅入ってしまうと思ったのかもしれない。

けれど、その時私は、
仕事を辞める気は全然なく、
頑張りたいと思っていたので
えっ、そんな簡単にやめられるわけないじゃん。と、モヤモヤが残った。

そして突き放されたような寂しさを感じて、
もうこの人に弱音を吐けないな、と思ったのを覚えている。

「そっか、仕事に集中できないのかー。
眠れないと、しんどいね」みたいな感じで

ただ真っ直ぐ受け止めてもらいたかったんだと思う。

そしたら、
「ちょっと辛くなってきちゃって。」と、
心の奥にある感情も、
もしかしたら涙も出せて、
少し気持ちが軽くなったのかもしれない。

直線と、斜めのコミュニケーション。

私はもしかしたら子供に斜めの返答をして、
寂しい思いをさせていたかもしれないな、と、自分を振り返るきっかけになった。


言葉遣い、それは

幼い頃から積み上げてきた習慣の結晶だ。

無意識に相手に投げている言葉が、
まっすぐに相手に向かっているか、
斜めに返してしまってるか。

直線化を意識できたら、コミュニケーションのパイプの詰まりは、なくなりそう。

親子、夫婦、友達同士でも
何気ない会話を、ちょっと書き留めてみたら
自分の意外なクセを、発見できるかもしれないな、と思った。

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