cafe Scale's note 〜カフェスケールのノート〜

三重県尾鷲市のカフェ『cafe Scale』。 日々のこと、暮らしのこと、カフェのこ…

cafe Scale's note 〜カフェスケールのノート〜

三重県尾鷲市のカフェ『cafe Scale』。 日々のこと、暮らしのこと、カフェのこと、町のこと、本・映画・音楽のことを書きます。

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最近の記事

夏の日のラジオドラマ

久しぶりの更新です。 気がつけば9月も後半。 夏の間に撮ったスイーツの写真をいくつか掲載します。 夏の暑い日の夕方、買い物の途中、車内でラジオを聞いていた。 ラジオというかラジオドラマ。 そのラジオドラマは 「会社は、仕事をしてお金(利益)を生み出す場所」 という語り(モノローグ)から始まった。 そして 「報酬を受け取るために、その分、仕事(労働)で会社に貢献をしなければならない」 と続き、 「その報酬を受け取るほどの貢献が(会社に)できないのであれば、会社

    • 新しい扉を開ける時、自分の力で立ちたいと願う時。

      最近、ちょっと『エディブルフラワー』に興味があります。 元々は、ハーブを育てたりするのには興味があって、実際に何種類かのハーブを育てていて(ミントやタイムやローズマリー)、お店のケーキの飾りにしていたりします。 一昨年あたりからエディブルフラワー(食用の花)を使って綺麗なスイーツを作っているプロの方をインスタでフォローしてから、いつか自分もやってみたいな、と思っていました。 で、最近は、『矢車菊』という青い花をケーキのトッピングに使ってみました。 矢車菊は自分で育てま

      • 『純喫茶』の立ち位置

        『メロンのタルト』を作ってみました。 タルトに使ったメロンが余ったので、そのメロンでメロンのシロップを手作りして、『メロンクリームソーダ』も作ってみました。 先日、『天然生活』をみていたら、メロンクリームソーダが表紙になってました。 『天然生活』の表紙がメロンクリームソーダって珍しいな、と思ってたら、やっばり、これはメロンのシロップから手作りしたクリームソーダであることがわかりました。(ちゃんとレシピが載ってました) そのレシピを元に作ってみました。 よく知られてあ

        • 101回目の投稿、20年の道

          前回の投稿が、100回目の投稿でした。 今回が101回目の投稿です。 去る2024年7月7日、『熊野古道』がユネスコ世界遺産に登録されてから20周年を迎えました。 それを記念して『スカイランタンフェス』というイベントが行われ、そのイベント内の『ランタンマルシェ』にカフェスケールとして出店しました。 ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。 20年前の7月7日、つまり2004年に熊野古道は世界遺産に登録されました。 2004年といえば、私がこの仕事を始めてからま

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        記事

          コーヒーが飲めなくなる日

          『コピルアック』 フィリピンに語学留学に行っていた友人に、お土産として『コピルアック』をいただいた。 『コピルアック』は、ジェコウネコの糞便から採取するコーヒー豆のこと。 一般的には高い値段設定で流通しているが、それは希少価値ゆえの値段だ。 コーヒー豆は『美味しさに比例して値段が高い』というよりも『希少価値の高さに比例して値段が高くなる』ものなので、残念ながら値段が高い=美味しい、ではない。 (逆に言うと『値段が安くて美味しいコーヒーが毎日飲める』のがコーヒー本来の姿

          日常のカフェを守るための、思考のエスキス

          写真は『アメリカンチェリーとイチジクのタルト』。 普段は大きなタルト生地を焼いてそれを切り分けて作っているが、今回は小さなタルトリングを使ってタルトを作ってみた。 つい先日、営業中に大勢の人が店の前に集まっていた。 何やらカメラや集音マイクを持った集団で、その集団を代表して、1人の男性がドアを開けて店に入ってきた。 「○○テレビの者なんですけど、取材させてもらえませんか?」 とのことだった。 申し訳ないけど、ワンオペのバタバタした時間帯だったので、取材を断った。

          日常のカフェを守るための、思考のエスキス

          『引き継いでいく人』は誰か、『引き継いでいくもの』は何か。

          写真は『アメリカンチェリーとブルーベリーのチョコレートタルト』。 リースタルトにしてみました。 製菓に携わっている人なら誰でも、一定数の製菓道具と、そして命よりも大事な『ルセット』があるはずです。 (※ルセット=レシピのこと) この『製菓道具一式』と『ルセット』は、もし私がこの仕事を辞めることになったとしても、誰かに譲渡可能です。 (てゆーか、私の作るお菓子のレベルなんて、特別に高いわけでもないので、誰でも再現可能なわけですが。) もしこの仕事を辞めざるを得ないとして

          『引き継いでいく人』は誰か、『引き継いでいくもの』は何か。

          おうちカフェからおうち菓子屋へ

          写真は『イチジクのアールグレイショートケーキ』。 普段あまりジェノワーズ生地(スポンジ生地)を作らない私ですが、アールグレイの茶葉を入れたジェノワーズを作ってみました。 生地に挟んでいるのはイチジク。 仕上げにケーキの上にもイチジクをトッピング。 飾り付けのハーブ(シルバータイム)は庭で育てたもの。 さて、以前、別のSNSに私が投稿したものをこちらにも投稿します。 (以下、引用) お店を始めた20年以上前、まだ『カフェ』という職業も人気があったように思う。 カフェ

          おうちカフェからおうち菓子屋へ

          分室の歴史

          カフェの横のスペース。 通称『分室』。 ここでは、主に、焼き菓子と、書籍の販売をしています。 このスペースには紆余曲折の歴史があり、今の形になりました。 カフェを家族で始めた頃、このスペースは『姉の仕事場』兼、父の作品を展示する『まちかど博物館』でした。 姉はヤマハのエレクトーンの講師をしており、このスペースにはエレクトーンとピアノが置かれていました。 そして、父の鉄で作った作品や陶芸作品の展示場所でした。 (それが『まちかど博物館』として認定されていました)

          眠れぬ夜に。

          写真は『抹茶のウィークエンド』。 のっぴきならない事情で、お店を長らくお休みしておりました。 事情が事情なだけにおおっぴらにお出かけするわけにもいかず、お店で事務仕事をしたり、製菓の勉強をしたりしておりました。 『抹茶のウィークエンド』は、お休みの間に勉強したお菓子の一つです。 『ウィークエンド』とはそのまま『週末』を意味しますが、これはレモンのパウンドケーキにアイシングをした『ウィークエンドシトロン』というお菓子の、レモンを抹茶に変えたものなので、『抹茶のウィークエ

          その言葉ひとつだけで

          写真は『ベリーのクランブルタルト』。 Wikipediaで『クランブル』を引いてみると、 クランブル (英語: crumble) はイギリスを起源とする料理で、果物などにポロポロと崩れる細かい生地をトッピングとしてのせて焼いた料理である。 クランブル ("crumble") とは英語で「ぽろぽろと崩れる」ことを指す動詞、あるいは小さなゴミなど細かく砕けたものを指す名詞である。オックスフォード英語辞典によると、菓子の名称として年代がはっきりわかっている例は1947年が初出

          この消滅可能性自治体の片隅で

          3連続の投稿になりますが、キウイを使ったタルトの紹介を。 写真は『キウイとブルーベリーのリースタルト』。 グリーンのフルーツとリースはやはり、相性が良いですね。  『人口戦略会議』が先日発表した、人口から見た全国の地方自治体の「持続可能性」についての分析によると、全国の約4割の自治体は『消滅可能性自治体』に該当します。 カフェスケールのあるこの三重県尾鷲市も『消滅可能性自治体』に定義に当てはまります。 (ちなみに紀北町も熊野市も) 先日の地元新聞でもこの話題が取り上

          醍醐味と葛藤の間で

          前回投稿した『キウイのタルト』。 とても美味しくできたので、気を良くして(?)、『ルビーレッド』というキウイの品種を使ったキウイのタルトも作ってみました。 『ルビーレッド』の品種は春しか出回らない品種だそうです。 20年以上前。 カフェを始めるにあたり、色々と取り揃えないといけなくてはいけませんでした。 コーヒーカップから、コーヒーの豆を入れる容器(キャニスター)、各種カトラリー、メニューなど。 その中でも、砂糖を入れる、いわゆるシュガーポット(スケールはグラニュ

          『効率』だけを考えるなら、カフェは必要ない仕事

          写真は『キウイのタルト』。 ゴールドキウイをいただいたので、さらにグリーンのキウイを足して『キウイのタルト』を作りました。 先日、ニュースを見ていると、『食事は効率が悪い』という理由で普段の食事をプロテインと『完全食』のみにしているという男性の話題を見ました。 一日に2回。 食事の時間は20秒。 それで6年間生活し、健康上全く問題がないそうです。 このニュースについては色々な意見があるとは思いますが、この人の考え方(主張)はあくまで『効率』の話だと思います。 それ

          『効率』だけを考えるなら、カフェは必要ない仕事

          自分が食べたいものを作る

          シリコン型を使って2種類、お菓子を作ってみた。 『イチゴとルビーチョコレートのムースのレアチーズケーキ』 外側はレアチーズケーキ、中央はルビーチョコを使ったムース。 『サヴァラン』 ラム酒をひたひたに浸したブリオッシュ。 中央にアイスを乗せて、いただきます。 『イチゴとルビーチョコレートのムースのレアチーズケーキ』は、特にこういうレシピがあったわけでなく、なんとなく、自分でこういうものを作ってみたい、と思って作ってみました。 『サヴァラン』も、本来はアイスクリーム

          コーヒー講座で伝えたいこと

          先日、尾鷲市内の住友生命さんでコーヒー講座を開講しました。 久しぶりに、コーヒーのこと、コーヒーの淹れ方、コーヒーの楽しみ方について講演・実演してきました。 講座ではまず座学をして、コーヒーに関しての基礎的な知識を教えます。 次に実際にコーヒーを淹れるための見本を実演で行い、その後、参加者のみなさんにも淹れてもらい、最後にまた、淹れてもらったコーヒーを飲みながら、質疑応答をして終わります。 座学ではまず、 「コーヒーとは何か?」 を説明します。 具体的・実質的なこ