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大腸カメラで衝撃を受けた話

大腸カメラを受けるのが何回目だったのかはもう忘れてしまったけれど、今回の検査は非常に衝撃的だったので書き記す。
汚いイメージにならないようにできるだけ書き方は考えた。




大腸カメラはかなり苦手だった

実は今までに何度も下血している。
年に1回か多くても2回。季節の変わり目が殆ど。
全く無い年もあるのだけれど、もう10年以上これに悩まされている。

検査は受けていた。
しかし毎回検査時には治りかけているため、病名は分からないまま。
季節の変わり目にストレスが重なると発症するのでは、というのがこれまでの医師の推測だった。
ただ、ずっと繰り返しているとなるといつかは別の病気も出てくるかもしれないので、そうですかと放置するわけにもいかない。
たまに検査を受ける必要があった。


正直言うと毎回、準備も含めてかなり苦痛。
大腸カメラではもちろん大腸の中を見るため、中をすっかり綺麗にしておかなければならない。
そのために飲む腸管洗浄剤。これが凄まじくつらい。
おいしくないものを、2時間かけて2L飲まなければならないのだ。

検査自体もつらい。
どうやら私は他の人よりも痛みを感じやすいらしく、検査中にかなりお腹が痛くなる。
カメラの管を細くしてもあまり効果がない。


この10年のうちに引っ越したため、病院が変わった。
ここの医師に以前の検査は痛くてつらかったと言うと、鎮静剤を使うことを提案され、当然私はそれに飛びついた。

その病院での検査は地獄だった。
鎮静剤が効いているはずではなかったのか!?
あまりにも痛い。今までのどの検査よりも痛い。
診察室の外まで聞こえるような声で騒ぎ、結局内部は治りかけていて原因が分からず、そのうえ鎮静剤が合わなかったのか帰りに嘔吐し、疲弊した私はもう検査を受けなくなった。



今回の検査を受けるに至るまで

それからおよそ5年。
7月になんと今年3度目の下血。
しかもこんな時期の発症は今までになく、2日間仕事を休むくらいに酷い。
流石にこれはおかしいかもしれないと思い、かなり気が進まなかったけれど以前職場の同僚から聞いていた病院に行くことにした。
大腸カメラが上手いと評判のところだ。
医師に症状を話し、今までのようにすぐ検査が受けられると思いきや、まさかの2ヶ月待ち。
痛む箇所や経過を考えてもおそらく虚血性大腸炎であり、急ぐ必要はなさそうだとの判断だった。
とりあえず予約して、今の出血を止める薬や整腸剤と検査前に飲む薬を薬局で全て受け取ってこの日は帰宅。



腸管洗浄剤って意外と種類が多い

2ヶ月後。
2日前から野菜などの消化しにくいものは控え、前日はうどんやおかゆのみを食べ、夜に薬を飲んだ。
当日は朝6時に起き、水に溶かす薬をコップ一杯。
その後7時から腸管洗浄剤を飲む。
どうせまたつらいんだろうなぁ……と思って一口含む。
おいしい。
え、これ何。スポーツドリンクみたい。普通に飲める。
しかも今回の薬は少なければ1600mlで済むものだった。
途中で飽きはしたものの、食事制限を少し厳し目に頑張った甲斐もあったのか、最小量で終わったのであまりつらくなかった。


調べてみると、腸管洗浄剤にはいくつも種類があった。
今まで飲んだものの中で覚えているものがあったので、それぞれの違いを書いてみる。

・ニフレック
以前は殆どこれが使われていたらしい。
粉を2Lの水に溶かし、2時間かけて飲み切るだけのシンプルなもの。
スポーツドリンクに似ているけれど、なんだか薄くて塩味がする。
最初は飲めるけれど量が多く、飽きてまずくなってくる。しんどい。

・ビジクリア
ニフレックがつらかったと言ったら出されたもの。
なんと錠剤。塩味がする。
どう使うのかというと、5錠を200mlの水で15分かけて飲む。
それを10セット繰り返し、全部で50錠を飲まなければならない。
錠剤のサイズがデカい。そしてまずい。しんどい。
ニフレックより酷かった。

・マグコロール
今回使用したもの。
粉を1800mlの水に溶かして飲む。
1600mlくらいを1~2時間くらいかけて飲み、余った200mlは様子を見つつといった使い方のようだ。
このあたりは病院によって違うかもしれない。
味は先程書いたとおりスポーツドリンクみたいでしかも甘い。
多少飽きても普通に飲める。量も少なめなのが嬉しい。
一番良かった。



鎮静剤のすごさを知った

準備が整ったので病院へ。
問診と血圧測定をしてから、たしか鎮静剤によって血圧が下がりすぎないようにする薬だったと思うけれど、それを飲んだ。
検査着に着替え、診察室へ行く。
診察台に横になった後、鎮静剤を打ってもらうとすぐに効き目が表れ、頭がぐらりとする感覚がした。
検査開始。
私もモニターを見ながら説明を聞き、かなりはきはきと応答していたし色々と喋っていた……はずなのだけれど、記憶が殆ど無い
検査が終わって支えられながらベッドに歩いていったことも、うっすらとしか覚えていない。
一枚絵のような断片的な記憶が残っているだけ。
鎮静剤の副作用で健忘が起こるらしい。
ベッドでしばらく休んでいる時にそれに気付き、
うわ……おもしろ……………マジで……???……薬ってすげぇな……
などと考えていた。



結局何だったのかという話

あとは着替え直し、医師から説明を聞いて、お金を払って終了。
荒れていた部分から数ヶ所、生検のために組織を取ったのでかかった費用は15000円ほど。
生検の結果が出るまでしばらくかかるけれど、中の様子を見るとやはり虚血性大腸炎だろうなという感じらしい。
荒れているのは毎回同じような部分、S状結腸。
お腹の左下の部分だ。下血する時はここが酷く痛む。

虚血性大腸炎とは、何らかの原因で大腸の粘膜の血管に十分な血液が届かなくなって炎症を起こしてしまう病気。
S状結腸あたりに症状が出る事が多く、軽い場合は安静にしてお腹を労わっていれば数日で治る。
高齢者に多い病気だけれど若くてもなることがあるらしいし、若いうちに発症した場合の再発率は高い。
生活習慣病だったり便秘がちだとなりやすいのだそうだ。
他には食生活や運動・睡眠不足、ストレスが原因になったりする。
しかし私には持病はないし特に便秘がちでもない。
今もあまり酷い生活習慣ではないつもりだし、実家にいた頃はもっとマシだったのに発症したので、やはりストレスが引き金になっているのかもしれないと思っている。
ストレス単体では発症しないけれど、どこかしらの小さな不調が大きくなってしまうような、そんな感じ。
季節の変わり目というのも自律神経の乱れがあるのだろう。


おそらくまた再発するのだろうなと思う。
私にできるのはできるだけ整腸剤を飲み続けることと食べ物に気を付けること、あとは運動不足の解消くらいか。
明確な原因が思い当たらないので、体質と割り切って付き合っていく。

そして再発が予想される以上、検査も時々受けなければならない。
今まで大腸カメラは本当に苦手だったけれど、今回の検査でたまにはやってもいいかというくらいにはなった。
病院はきちんと選ぼう、というのを実感した出来事だった。




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