感受性(の命)短し、スキをケチるな、(かつての)若者

肉体の限界(寿命)の前に、
体力、集中力、好奇心、
それぞれの限界がやってくる。

「将来のことを考えて」
「先を見据えて」

とは、いつの時代も、
先人達が口を揃えて、まことしやかに語る、
有難いお言葉だ。


そこで、
私も先人の一人として、
口を挟ませていただこう。

若者よ、いつまでも、
今のレベルがデフォルトで、
人生が上り調子だと思うなよ!


当たり前のレベル
気付かぬうちに、徐々に下がる
それが老化である。

昨日まで出来ると信じて
疑わなかったことが、
気付いたら、出来なくなっている。

「あれ…?」
と思った時点で出来るのは、
せいぜい、その時点のレベル維持だ。


老化により、体力が落ちる。
ということは周知の事実だが、

老化により、集中力や好奇心が失われる。
ということは(なぜか)、
あまり声高に叫ばれない。

体力の維持・向上に比べ、
集中力、好奇心のそれは、
非常に、誠に、多大な困難を極める。

うつ病からの完全回復が
どれだけ難しいか、
を想像すれば、よく分かるだろう。

だから、若者よ。
今、興味のあるものには、
全力で向かって行け!

近日中に。


仕事とか日々の生活とか、日常に追われ、
後回しにした興味や熱意は、
時間の経過と共に落ち着いてしまう。

時間(成熟という名の変化)は、
感受性を容易に手なずける。


純粋に好きだったものが、
気付くと、張りぼて感満載に映る。
(心が薄汚れちまった感に襲われる)

ツッコミ所込みで愛せたものに、
冷静に本気のツッコミ(辛辣になりがち)
を入れずにはいられなくなる。
(包容力・許容力の低下に泣けてくる)

過去の恋愛について、
ほぼ完璧な自己分析が出来るようになる。
(当時の自分の置かれた状況から、
相手の、どの部分に、なぜ惹かれたのか
を導き出し、今なら好きにはならないな…。
という、薄ら寂しい結論に至る)


その時の感性
でしか得られないものは、
確実に存在する。

今、貴方のテンションを上げるものが、
今後も変わらず、
貴方のテンションを上げてくれる
とは限らない

老化(成熟という名の変化)は、
精神にも明確な影響を与えるのだ。


未来とは、今現在の続きである。

今を納得して生きられれば、
どんな未来も(ある程度の諦めと共に)
受け入れられる。

若者よ、
そして、かつての若者よ、

「将来のことを考えて」
「先を見据えて」

生きるのは、
今現在、なのだ。


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