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夫へのラブレター

夫が、友人とオンライン飲み会をしていた。
友人のむかし話を聞いたらしい。

「接待を伴う飲食店で働く、かなり年下の女性を好きになった」という話で、その友人のキャラクターもあって、飲み会の笑い話の一つだ。

夫もそういうつもりでいたが、その女性にもらった手紙の内容を聞いて、印象が変わったという。
その手紙で、恋する友人に共感できるようになったらしい。内容はざっくりとこんな感じ。

あなたといると楽しい。
いつもありがとう。
あなたのこういうところ、ああいうところ、とてもいいと思っているよ。
大変なことも多いだろうけど、私がいるから大丈夫だよ。

特徴は、「あなたが」「私たちが」ではなく「私が」思うことを書いているところ。そして、相手の返事を期待していないところ。

私が夫に手紙を書くときに意識していることが全部入っている。こういう手紙は、私たち夫婦の「あるある」なのだ。

夫に手紙を書くことがある。
誕生日や結婚記念日、感謝や愛を伝えたくなった日。
一方的に気持ちを伝える自己満足なので、返事を求めないよう、嬉しくなるようなことを意識して書く。


恥ずかしいから読んだらすぐに捨ててね、と書き添えるが、夫は大事に保存しているようだ。

同じような手紙でほだされる夫と友人の共通点は、二人兄弟の兄であるところ。夫曰く、「兄」ゆえのプレッシャーというのが、あるらしい。


多かれ少なかれ家族の期待を背負う「兄」にとって、返事を期待をされないことは珍しく、楽なこのなのかも。
そして、一人で背負わなくてもいいと言ってもらいたいのかも。


娘たちが朝5時に起きるのに備えて、夜更かしできない私を尻目に、夜中まで話し込んだ夫。

仕方がないから許してやる。


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