見出し画像

126,乙女を救う紳士たち〜イギリスの素晴らしき紳士文化

電車に飛び乗る。いざ、グラストンベリーへ!!!!

だけどずっと不思議だった。

なんで寝坊なんかしたんだろ?

なんでなんだろ?

疲れてたから?いや、全然元気。

おかしい。なにかきっと意味がある。
私が寝坊して、大遅刻してるのには何か訳がある。

ぐるぐると思考を回しながら、電車に揺られた。

次なる問題は、Bristol Temple Meads駅から出るバスの時刻が合わないこと。
バスを待ってたら、待ち合わせの時間には到底間に合わない。

でもタクシーを自分で捕まえて乗ったことない。
Uberのアプリ入れてるけど使ったことない。

でもタクシー乗れるお金は無いし、Uberで£50(約7600円)。
Uberやってみるか。
と、Uberでタクシー予約をした。


目的地のBristol Temple Meads駅に到着。

スクリーンショット 2021-01-15 12.03.55


急足でタクシー乗り場にいく。

Uberが到着しました!の知らせがスマホに届くけど、どれかわからず見失ってしまった。

どうしよう、、と焦っていた。

すると、、、

青いツヤっとしたスーツをピシッと着こなした超紳士さんに「大丈夫?」

と声をかけられた。

「Uberを予約したんですけど、この車がどれかわからなくて。」
スマホの画面を見せながら説明した。

「ちょっと待ってて。僕が頼んだタクシーの中で座って休憩してて。僕が探してきてあげる。」

「?!」
私は驚いた。一緒に探すんじゃなくて、私は休憩してればよいのかね?!
そんな優しさあります?
女子への扱い100億ポイントやわ。

そんな雑念に溺れていたら、紳士さんが戻ってきた。

「このUber、いないっぽい。多分向こう側(Uber側)がキャンセルしたんだ。どこまでいくの??」

「チャリス・ウェルガーデンまで。」

「1時間くらいかかるとこだよ?本当に?」

「はい。バスだと間に合わなくて。。」

すると紳士さんは、紳士さんのタクシー運転手さんに事情を話してくれた。

運転手さんが
「すぐに空きがあるか調べてあげるよ。」

「あ、でも私£50までしか出せないです。。タクシーは高くて乗れない。あと現金しか持ってない。」

「わかった。大丈夫。」

といって、運転手さんまでも紳士だった。。

「タクシー手配したからね。見つかったよ。
今裏側のタクシー乗り場で待機してた仲間をこっちに呼んだから、ここで待ってて。」

紳士さんも「よかったよかった」

といって、安心したお顔。

紳士さんはお仕事中だったらしく、電話に出た。
「ごめん、ちょっと遅れるよ。女の子が道で迷ってて助けてるんだ。すぐ行くから。10分くらい遅れると思う」

と話してて、なんか、王子様かと思った。

本当に、タクシーを呼んでくれて深く深くお辞儀をして紳士さんと紳士タクシーさんを見送る。

これがイギリスのすごいところ。
見ず知らずの人にここまで、手助けしてくれるのだ。

日本だとありえないだろう。。
(いや、まず私が日本でここまで迷うことはないけど。。日本人は外国人に優しくできるだろうか。。自分の予定を止めてまで助けるだろうか。)

この時、私は「日本に帰って、もし困ってる人がいたら積極的に助けよう」と心に強く強く思ったのだった。


新しいタクシーに乗る。
タクシーの運転手さんに目的地と£50までしか払えないことを伝えて、連れてってもらった。

超訛りのすごいゴテゴテのバングラディシュ人の運転手さん。

画像2


何言ってるか、よくわからなかったんだけど超楽しそうに話しかけてきてくれた。

しかも、ものすごい大音量で話す。
約1時間この大音量と付き合うのか。。。がんばれ私。

と自分をこっそり応援していた。

画像3

運転手さんは、ずっと息子自慢をしていた。
最終的には、「よかったら、紹介してあげようか??」とも。
「うれしいけど、残念ながらもう彼氏がいるの。もうちょっと早くお会いしたかったです。」


ここはお世辞で、回避。

そして、グラストンベリー・トア(Glastonbury Tor)が見えた。
平地にふっくらと丘になり、あまりに奇妙な形でトアは存在していた。
なんか、どえらいエナジーを感じる。。

画像4

そして、あっという間にに到着。
一時間かかるはずが、35分くらいで着いた。
それもそのぱず。

だって信じられないスピードで車ぶっ飛ばしてましたから。(こちらは頼んでないオプション)

チャリス・ウェルガーデンに到着し、タクシーを降りて両手で手を振り、お辞儀をしてタクシーのおじさんを見送った。


つづく

この記事が参加している募集

#この街がすき

43,786件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?