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話す言語によって変化する性格

『人は話す言語によって性格が変化する』、というのは最近よく知られ始めていることだと思うが、これは本当にそうだと実感している。私は母国語の日本語と英語しか話せないけれど、それでもこの二つの言語を話す時、私の性格も変わるのだ。

私は秘書としてずっと仕事をしてきたが、職場によって日本人が上司だったり、外国人が上司になったりしてきた。同僚に外国人が多かった職場もあtったし、今の様に日本人しかいない職場もあった。どちらの言語を話す自分が好きか?と言われたらよく分からないけれど、仕事の上では「英語を話す自分の方が、業務上やりやすい」と言えるかもしれない。どういう事かというと、英語を話す自分は「性格が強く」なる。いや、「はっきりものを言う人」になると言った方が良いかもしれない。

日本語で日本人上司とやり取りをする際はとにかく何より敬語を使う事に気を遣う必要が出てくる。内容も大事だが、伝える時の言葉遣いがとても重要になるのだ。それはつまり、「言いたいことをはっきりと伝えるよりも、丁寧な言葉と態度で接する」ことに頭が行くばかり、どうしても声も態度も小さくなってしまう…。これはあくまで私の場合だけれど。

逆に、外国人が上司の場合はたとえ私がその上司の専属の秘書だとしても、とても対等に仕事をしている気分でいられる。アメリカ人や、スイス人、ニュージーランド人の上司と働いた経験があるけれど、全員例え年上であっても個人として認められ、対等に発言をしてきたように感じる。もちろん例外もあったけれど。そして何より、英語を話す時に感じられるのはそのフラットさだけではなく、自信も含まれるのではないかと思う。

日本語は美しい言語だし、謙譲語、尊敬語、丁寧語、とにかくバラエティー豊かな言葉遣いが魅力の一つであることは間違いない。英語にももちろん敬語的言い回しは存在するけれど、日本語はその比ではないだろう。それでも私は、英語を話すことで変化する自分の性格が好きだ。力を感じるし、何より気持ちのテンションが劇的に上昇する。一体脳内で何が起きているのか分からないけれど、アドレナリンが出る回数が日本語で話している時より格段に多くなるのだろうと推測する。

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もしまた別の言語を学び、話すことができるようになったとしたらその言語は私の性格をどう変化させるのだろう?と想像してみる。フランス語、韓国語、スペイン語。言語のエッセンスが脳内、体内に入り込んだ時、どんな化学変化が起こるのか?言語とは、そういう意味でも興味深いものだと思うのだ。

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