星屑

南の島の三文文士

星屑

南の島の三文文士

記事一覧

御呪い

恐怖と孤独と絶望が
絶えることなく
君を襲いますように

星屑
7か月前
1

304教室

この部屋では
私も君も朱に染まる
滾らせて飲み込んで
生命を

星屑
1年前

晒し首

さあ今が
醜さ汚さ美しさ
全て塗れた
とくとご覧

星屑
1年前

生霊

ごめんなさい
許してくれと願う
その発想自体が
烏滸がましいわ

星屑
1年前

般若

悲しいけれど
私はとても不器用で
こうするほかになかったのです

星屑
1年前

蟷螂

ねえ神様
どうか彼女を
罰さないで
僕ならとても
幸せだから

星屑
1年前

生首

牙を剥き
弾丸となり飛んでいく
あなたのその
愛しい喉笛

星屑
1年前

ろくろ首

傷だらけ
伸びてしまったこの首を
それでも君は
刎ねてはくれない

星屑
1年前

東京のお土産でいただいたものが最高でした。

星屑
1年前

イチジャマ④

 スナックビルの三階にあるその店は、意識していないと見落としそうなほど存在感がなかった。電飾も飾りもない黒くくすんだ木の扉。その上にある看板は埃を被り汚れている…

星屑
1年前

イチジャマ③

 しかしそこからが大変だった。  僕も嶺井も記憶が曖昧でなかなか進展しないのだ。過去のラインのやり取りや写真などを掘り起こし、関係者や夜の街に詳しい知人に協力を…

星屑
1年前

イチジャマ②

 夏休みを控え、青春真っ盛りの大学生達は浮き足立っていた。嶺井は祭りや旅行の計画で忙しそうだ。僕も誘われたので都合が悪くないものは参加の承諾をした。  僕は比較…

星屑
1年前

イチジャマ①

 夜の公園だった。なぜここにいるのかわからない。嫌な気持ちがする。僕は息を切らしている。何かから必死で逃げていたのだ。この公園から出たいと強く思うが、見渡す限り…

星屑
1年前
2

テスト記事。他者への思いやりや配慮。弱さや怖さから目を背けないこと。逃げたくても時には勇気を出す必要があること。不必要に思い上がらないこと。そんな人として当然のことを、できない人もいる。そしてそれができていないからといって責める義務は誰にもないし、正す必要もない。

星屑
2年前

御呪い

恐怖と孤独と絶望が
絶えることなく
君を襲いますように

304教室

この部屋では
私も君も朱に染まる
滾らせて飲み込んで
生命を

晒し首

さあ今が
醜さ汚さ美しさ
全て塗れた
とくとご覧

生霊

ごめんなさい
許してくれと願う
その発想自体が
烏滸がましいわ

般若

悲しいけれど
私はとても不器用で
こうするほかになかったのです

蟷螂

ねえ神様
どうか彼女を
罰さないで
僕ならとても
幸せだから

生首

牙を剥き
弾丸となり飛んでいく
あなたのその
愛しい喉笛

ろくろ首

傷だらけ
伸びてしまったこの首を
それでも君は
刎ねてはくれない

東京のお土産でいただいたものが最高でした。

イチジャマ④

 スナックビルの三階にあるその店は、意識していないと見落としそうなほど存在感がなかった。電飾も飾りもない黒くくすんだ木の扉。その上にある看板は埃を被り汚れている。通りすがりに足が止まるような店ではない。開いているのだか閉まっているのだか、扉が閉まりひっそりとしていて中の様子を窺えない。マユリさんがドアノブに手をかけ引く。重く軋む音を立てて扉が開いた。
 店に人の気配はなかった。三坪ほどの店構えで入

もっとみる

イチジャマ③

 しかしそこからが大変だった。
 僕も嶺井も記憶が曖昧でなかなか進展しないのだ。過去のラインのやり取りや写真などを掘り起こし、関係者や夜の街に詳しい知人に協力を仰ぎ、辿り着いた先は松山のキャバクラだった。どうやら当日は相当ハシゴをしていたらしく、この店に来た時は相当酔っていたらしい。
「覚えてるよ!二人ともベロベロで、嶺井くんは呂律回ってないし龍之介くんは着席するなり寝ちゃってたもん。覚えてないの

もっとみる

イチジャマ②

 夏休みを控え、青春真っ盛りの大学生達は浮き足立っていた。嶺井は祭りや旅行の計画で忙しそうだ。僕も誘われたので都合が悪くないものは参加の承諾をした。
 僕は比較的調子が良かった。体調が万全とは言えないまでも、悪夢を見ることもなかったし笑って日々を過ごす程度には回復していた。意味なく心がざわざわする時はマユリさんの数珠を握りしめた。風呂の時も寝る時も身につけているので紐が少しほつれている。近々お直し

もっとみる

イチジャマ①

 夜の公園だった。なぜここにいるのかわからない。嫌な気持ちがする。僕は息を切らしている。何かから必死で逃げていたのだ。この公園から出たいと強く思うが、見渡す限りフェンスで囲まれていて出口らしきものがない。ブランコの後ろの方、フェンスが少し低くなっていて出られそうだ。そちらに向かって走る。ふとブランコに何かが乗っていることに気付く。子供だ。小さな子供が夜の公園でゆっくりとブランコを漕いでいる。見ては

もっとみる

テスト記事。他者への思いやりや配慮。弱さや怖さから目を背けないこと。逃げたくても時には勇気を出す必要があること。不必要に思い上がらないこと。そんな人として当然のことを、できない人もいる。そしてそれができていないからといって責める義務は誰にもないし、正す必要もない。