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本棚を整頓しながら本について語る

お見苦しい写真をお見せしてしまい、申し訳ありません。

こちらはわたしの部屋の本棚の一部です。
一部というのも、わたしの部屋には大きな本棚がありません。部屋のあちらこちらに本を置いたり、箱にしまったり、立てかけていたり、、しております。

そんな本棚の一部が、上の写真のように本の積み場になってしまったので、せっかくなら本棚を整頓しながら、お気に入りの本7選について語ってみようと思います!

すやすや眠るピカチュウの下にも本が、、、
野田の日記が眠っていました

限りなく透明に近いブルー/村上龍

わたしの読書の原点です。

正直、何度読んでも感想は「難しい」
この一言に尽きます。

何を訴えているのか、わたしは何を汲み取れば良いのか分からない。自分とは世界が違いすぎる。

なのに

限りなく透明に近いブルーだ

限りなく透明に近いブルー

このたった一言で、目を瞑りたくなるくらい眩しくて、目眩を起こしそうなくらい、脳に打ち付けられた言葉は今までにありません。

初めて文章で、文字で、光が見えた。
そんな瞬間でした。

キッチン/吉本ばなな

私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。

キッチン

この1文で心掴まれました。

本の中で出てくる言葉ひとつひとつが美しすぎて、生きること死ぬことの淋しさと優しさに包まれます。
最近考えることが増えた“自分の居場所”について。
居場所があると思えるだけで、頑張れる、乗り越えられる、強くなれる。
キッチンもみんなが居場所を探している旅の途中のように思えます。
言葉だけで、国境を超えて愛されている魅力がこの本に詰まっている。翻訳されて世界中で読まれているけれど、日本語だから良いではなくて、世界で良いと思われるものって全部共通なんだなと改めて感じさせられました。


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上春樹

今までわたしは、どうしても村上春樹さんの本を読み切ることができませんでした。読んでいても頭で想像できなくて、単純に字面を目で追っている状態でした。そんな時、読みやすいよ!!といちごくんよりおすすめしてもらった本です。
読んでみると、びっくりするほどスッとわたしの頭の中に入り、色鮮やかに想像を膨らませてくれました。

初めて村上春樹さんを読み切れた。
そんな達成感を味合わせてくれた、忘れられない本です。
主人公が抱く孤独感や悲壮感は
どことなく身近に感じる。孤独は他人と共有し分かち合うことが、特に難しい感情だと思います。
そんな孤独を音楽という優美さに乗せて、フィンランドの静けさに寄り添って描かれていました。
ふと書きながら思ったのは、村上春樹さんに出てくる人って何故か、みんな魅力的。このあと紹介するノルウェイの森も登場人物みんな惹かれる何かを持っている気がするんです。

ノルウェイの森/村上春樹

ノルウェイの森を制するものは読書を制する。
と勝手に決めつけてしまうくらい、ノルウェイの森を読むということはわたしにとって憧れでした。

読みながら思い出したのは、吉本ばななさんのキッチン。
どちらも共通して
死が大きなテーマだと思いました。
ノルウェイの森は想像以上に官能的な本でびっくりしたけれど、まさにそれこそ生と死と交わるところなのかなと思いました。
個性的な人たちが続々と出てきて、でもちゃんとそれぞれに人生があって感情があって、人間的で、、。それが前述の(色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年)惹かれる何かを持っている、につながるんだなと感じました。

ビタミンF/重松清

涙腺キラー•重松清さん。
全編、中年のおじさん目線のはずなのになぜか深く共感。

重松さんは、言葉に出したいけど出せない
切なさ、嫉妬とかを絶妙に描いていて、読んでいると苦しくなるんです。これってわたしだけなのかな。怖いもの見たさみたいに、見たいけど、見るとやっぱり後悔する、みたいな。でも見たい。の繰り返し。

ビタミンFも胸が締め付けられる場面がいくつかあったけど、最後まで読み切ると少しだけ楽になって解放されるような、、。
まさにビタミンFを摂取した気持ち、なんじゃないかな。

カシオペアの丘で/重松清

引き続き重松清さん。
病魔と最後まで向き合う姿に、読んでは泣いてを何度も何度も繰り返しやっと読み終えた思い出があります。

人を好きになるということ愛するということが、重松流にぎっしりと詰まっていました。
好きな人の、過去もいまも未来も独り占めしたくなっちゃう気持ち、よく分かる。

過去を終わったものとして手放すのでは無くて、病気をきっかけに、目を逸らさずに向き合う姿勢は
大きく背中を押されました。

許すこと許されること恨むこと恨まれること。
そこから逃げることはできないけど
ちゃんと答えを見出すことはできるのかもしれない。

カシオペアの丘で

嫌われる勇気/岸見一郎 古賀史健


自分に向けて書かれたんじゃないかな、と思うほど心に刺さる言葉がたくさん出てきました。

劣等感を言い訳に使うのではなく、努力や成長を促すきっかけにする

嫌われる勇気

まさに、言い訳に使っている自分がいた。
変わることってやっぱり怖いけれど、変わった先にいる自分が見てみたい、この本を読んでそう思えるようになりました。
これから先も自分は自分で生きていくんだから、とことん自分のために生きてみよう、自分を好きになって、好きな自分で好きなことをしよう。
本を読んで生まれ変わることはできないけど、今から考えや意識は変えられる。

自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか

嫌われる勇気

終わりに

こんなにスッキリと本棚が整頓されました!

本棚の整頓は、途中で本をめくってなかなか進みませんが、それを逆手に取って一つの記事にしてみました。

そして今回の記事では、今年読んだ本だけでなく今までに読んだ本でお気に入りの本を集めましたが、これから月ごと年ごとなどで、読んだ本をまとめていけたら良いなと思います。

アウトプットを増やして、本の中の言葉たちを自分のものにしたい!

2024年もたくさんの素敵な本と出会えますように。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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