リトミック 保育者企業研修 ウェブテキスト
1)お疲れ様でした。
2023年8月6日 終了後に加筆。
研修に参加をしてくださった先生方、また、付き添いでご来館いただいたお子様たち。暑いなか、過去開催中、最多人数。最多こども、リピーター多しという賑々しさでした。
毎月1回、巡回指導で伺っている系列の4園からも代表の先生方がご来場くださっているのですが、毎回欠かさず出席してくださる園長先生方、そして、「まだラボに来たことのない保育士を優先に」という園もあり、そして、巡回指導はしていない園でも、ある園ではかならず誰かが順番に研修にきてくださる園もあります。
本当に、このような環境で、保育下のリトミックという、私の一番後進に伝えていきたい技術を共有させていただく機会があり、幸せを感じました。
さて、簡単な経歴を言うと、国立音大のリトミック専攻の教育科卒(卒業時に中高の音楽免許を取得)、玉川大学で幼稚園II種、I種免許取得、幼稚園に28年間勤務中、21年間を園長としてリトミックを指導した経歴があります。
プロフィール
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リトミックって
プロフィール
少し詳しい私の音楽ロード
むらさきmusicラボのアクセス、実施要項などについては、系列園メールリンクでお知らせしたPDF(上記よりダウンロード可)をご参照ください。系列園に所属される方なら、無料で参加できます。
毎月、国分寺、もしくは飯能で行われている「リトミック研修」と異なる点は、毎月のテーマに沿って、それぞれの園に持参、巡回させている教具や楽器の総量、ほとんどの全容を把握できることです。
毎月のテーマとカリキュラム
などは、当日、閲覧コーナーにて、他所のカリキュラムなどとともに閲覧可能です。他、リトミック関係の書籍も豊富にあります。
2)2023年夏講習のねらい、届けたい思い
・定番の保育園9月テーマ「楽器づくり」に寄せて
私の専門は、リトミックですが、幼稚園時代には、園児たちの「モノづくり」指導に注力していました。指導継続中の系列の保育園での月のテーマでは、毎年9月に「手作り楽器」の体験プログラムを設定しています。これは、私が、かつて3年間ほど、「渋谷ズンチャカ」イベント内にて、TBSハウジング展示場の提供で「オリジナル楽器実験室」という楽器を持参してフリーで参加できるライブイベントに、オリジナル楽器をその場でつくって盛り上げよう!という主旨の企画を依頼されて、企業とのすり合わせの上、私の長年の幼児との製作において必要なスキルを活かして構築していった経験を、各園ごとに、年に1回くらいは体験してほしいな、と思ったことからです。
幼稚園勤務時代にも、「楽器づくり」は、継続的に実施はしていましたが、月に1回、年少〜年長の幼児全体でシェアをしていく方法を探り出すのには、各園の園長先生方のアイディアを借りながら、さまざまなルールを設けてきました。
唾液や汗に気をつけよう!
体液には、酵素、微生物がいるので、皮に付着をして気づかないで放っておくと、いつのまにか分解されて穴があいているということがあるからです。
「楽器を大切に」という言葉だと、大雑把ですが、楽器の特性をよく知ることで、具体的なNG事項を事前に注意することができます。
・自由工作へのスタンスの確認
これまで経験した外部の「楽器づくり講座」や保育園、拠点である「むらさきmusicラボ」 でも、こんなこどものワードを聞くことがあります。
「○○ちゃんが作ったのを同じのを作って!」
これは、お願いなのですが、9月のテーマ「楽器づくり工作」にて、このようなことばを園児にかけられた時に、たったひとりだけのために対応をすることは、控えていただきたいと思っています。
誤「○○ちゃんが作ったみたいな椅子(よりもいいもの)つくって!」
正「○○ちゃんが作ったみたいな椅子をつくるには、何を使えばいいの?」
そこにある材料で、「好きなものをつくる」ことができない子が、本当に増えています。手を使って考えること。生きていくためには、とても大事です。
冒険家 野口健さんのコラム
「とりかえて」という人たち
デパートなどで保護者とともに買い物をするわけではないので、あまりお客様対応をしすぎることなく、家庭内で親子工作をするような大雑把な材料準備で取り組んでいます。個人的には、「キット」化して、粘土ケース蓋などにこまかく準備をするような製作活動は好みません。
サバイバル シェア
私のこどもたち(2人)の小学校足かけ10年間のPTA活動は、「被災訓練」を兼ねた「校庭キャンプ」のリーダーをしていました。被災して避難所で暮らす上で、配給物資を思いやりをもってわけあう、必要なものを調達するための擬似体験の仕組みを構築し、指導を行なっていた経験があります。こどもたちは、まだ人生経験が浅いので、「保護者または、自分でお金を出して買ったもの」「みんなのもの」「他の人が所有しているものを貸してもらうこと」「必要な分だけをピックすること」あたりの差があいまいです。
大人になっても「もらえるものはもらっておく」「ひとり何個までですか?」という場の空気にそぐわない振る舞いをする人もいるかと思います。
どんな場合でも、「時間と場所を共有する人を大事にすること」には、想像力が大切ですよね。それは、音楽をすることとも共通していると思います。
3)本日のレジュメ
⭐️今回のみのトピック『笛の原理』
年に2回の研修に毎回参加してくださる先生もいらっしゃるので、毎回、1回限りの「トピック(特集)」は、コロナ禍で、ずっと避けられていた「笛」について、みなさんとの意見交換をしながら考察していきたいと思っています。
・ふつうに吹く「ブロウ」
・息圧をかけてラッパのように吹く
・唇、リードを振動させて素直に吹く
・リコーダーのようにタンギングする
・パンフルートの原理 パイプに空気をおくる
・うなり木 空気の通り道をつくる
リトミック基礎
〜はじめて受講される方にも入りやすい「そもそもリトミックとは?」という内容です。リピーターの先生方は、より美しく自分がリズム、ステップが踏めるように留意しつつ、表現を楽しみ、ストレス解消に役立てると思います。
・ パチパチこんにちは
・リトミック的な耳から入るソルフェージュ
・ステップ フィジカルトレーニング(リズム運動)
今回のポイント
・歩く速さについて アトランダム方向に歩くステップ
・倍速、二分割などにする音符の時価の捉え方
・スキップ(3.1)とギャロップ(2:1)の聴き分けとステップの違い
4)ラボにある楽器の中で、9月のテーマ「楽器づくり」の参考になりそうなもの
・世界の民族楽器と手作り楽器への応用
うなり木(パプアニューギニア)、アデュフェ(ポルトガル)、カヤンバ(アフリカ)ガンザ(ブラジル 空き缶)レインスティック(ブラジル 爪楊枝)ビリンバウ、ゴピチャンド=エクタラ EKTARA(一弦琴 モノコード/インド)、カリンバ(アフリカ)、ウォッシュボード(アメリカ)、シェケレ(アフリカ・ブラジル)
5)フリータイム
ここからはフリースタイルです。随時、自由解散となります。製作希望者される方は、材料費¥500〜(素材による)をご負担ください。私がリトミック巡回指導を行っている園でのサンプルとして製作をしていただく場合は、材料費は発生しません。そのままお持ち帰りください。
・9月テーマ「手作り楽器」に向けてのスキルアップ体験(電動工具など)
製作コーナー 各¥500
・お子様自由工作
・おはしマレット
その他のものの製作材料については、在庫があるものに関してなるべくご要望に添いたいと思っています。材料によって、価格は異なります。
ラボで通年で製作が可能な手作り楽器
・シェケレ(アフリカ・ブラジル)
・カシシ(ブラジル)
・お箸マレットと瓢箪ブロック
・ダンボールドラム
・ウォッシュボード
6)参考動画
ラボの工具たち
(音楽は、OPの後の部分(3曲めも同じ)は、○○先生のお孫さんのHちゃん(年長)が、ラボで、パソコンとキーボードで作曲した曲です。動画をつくる際に注意をしたいのは、著作権です。作曲者の死後、現在は、70年後にパブリックドメインになることに延長されました。演奏者の場合は、演奏した月日から70年。レコードは、発売されてから70年です。TikTokにあるようなフリー音源は、著作権を放棄している新しい楽曲です。YouTubeにBGMをつけてアップロードする際に、著作権に違反するとアカウント停止になります。これは、AIで著作権を判定するので、誤差もあります。
8月のリトミック巡回指導テーマ「たいこであそぼう」
7月のリトミック巡回指導テーマ「あつまれタンバリンの仲間たち」
最近行った外部講座「ペットボトルキャップでつくる楽器」
ラボメンバーによるひょうたんでつくる笛 フリースタイル
長時間、お疲れ様でした。
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