見出し画像

開かない扉を開ける

聞いた話になるが、現代の経営コンサルティングは「3.0(第3世代)」に居るらしい。経験ベース、ファクトベースと来て、次は「価値共創」が求められるとのこと。見上げてきた先達や諸先輩が、価値共創をしていなかったかどうかには異論もあるが、いずれにしても、経営コンサルティングの提供価値とスタイルに大きな変化が求められる時代に居るのだと認識している。

私自身は、舞台芸術に10年携わり、経営コンサルティングには、いつの間にかそれ以上の年数で携わってきた。二つの生業には偶然とは思えないほど多くの共通原理が在り、時に大きなプレッシャーにも晒されるプロフェッショナル・ファームでのキャリアを、ここぞで助けてくれたのは演劇で培った思考と技であったように思う。

しかし一方、現代の経営とコンサルティングの世界の真ん中に位置し、骨子を造り上げているのは軍事の概念と用語ばかりである。Strategy(戦略)しかり、Logistics(物流)もしかり、Agility(敏捷性)もそうだろう。企業が徹底した競争に駆り立てられ、経営がゼロサムゲームで捉えられていた頃には、それも良かったかもしれない。

ただ今日現在の眼で見れば、「価値共創」という視点に立てば、経営とコンサルティングの本質が、軍事用語のAnalogyでしか語られない世界は、少々物足りなく見えてしまう。これは言い換えれば、論理とファクトのみで構築するストーリーが支持を得られなくなってきているということでもある。

舞台芸術の核は、熱狂と妄想にある。それは論理とファクトのみでは開かない扉を開ける鍵だと確信している。私は、舞台芸術の視点から、経営とコンサルティングを捉え、語り、それによってこの愛して止まない稼業の幅を拡げ、更なる高みへと押し上げてみたいのである。

・見えないものを描き上げる
・集団を動かす
・有るもので賄う

幅を拡げる為の切口は以上の3つである。必然、このnoteで扱うエントリも以上の3つに大別していこうと思う。加えて、扉が開いた経験についても、共有できる事例を幾つか紹介していきたい。

---

斯様な考え方を、面白がって頂ければ嬉しくございます。よろしければTwitterもフォローをお願いします。
https://twitter.com/NagareKataru

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?