「数」ってなあに? 〜区別の道具〜 シンタロウのさんすう vol.2
シンタロウです。僕はネコです。ある理由で人間の皆さんに読んでもらうための連載をはじめました。その背景はぜひこちらで復習をお願いします^^
では本題に入るにゃ。
数。今日は数(かず)について勉強します。この連載を読んでくれている(人間の)大人の皆さんならご存知だと思うけど、「数」という字はさんすう(算数)やすうがく(数学)って言葉に使われています。
おそらくあなたは「数」というものを知っていると思います。数えることもできるし、計算することもできる。子供の頃に勉強したからでしょう。
さてそんなあなたに、僕はひとつ問いを投げかけたいと思っています。
「数」って、なあに?
もしこの問いを小さい子供にされたら、なんて答えます?
意外と困りませんか?(笑)
これは学者によっても答える内容が違うと思います。だから絶対の正解はないんです。あなたなりの答えでいいってこと。でも一つだけ確かなことは、、、
さっきの問いに「答えられない」のはマズいんじゃないかなってこと。
だって、「数」ってものがいったい何なのかを実はよくわかっていないまま、数えたり計算したりしているってことでしょ? これって例えるなら、キャットフードが何でできているのか実はよくわかっていないまま、なんとなく惰性で出されたキャットフードを食べる猫と同じことでしょ?(ちょっと伝わらないたとえかにゃ?) キャットフードが何でできているのか知っていれば、もっと美味しい食事をするためには何が必要かが自分で考えられるかもしれません。そっちの方が、大人の人間(猫)として正しい姿だと思うんだよね。
さて、改めて。
「数」って、なあに?
もしあなたが小さい子供に理解させるとしたら、どう説明しますか?
僕の説明?
やっぱりそうきますよね(笑)
わかりました。
<シンタロウの解説>
区別するために必要なんです。
たとえば次の2つの絵を見てください。
同じ? 違う? どっち?
同じです。
もちろんすぐにわかりますよね。
ではこれはどう?
違いますよね。
これもすぐにわかります。
ではこれはどう?
すぐにわかる人は少ないのではないかな。
ちなみに答えは「違う」です。
このように一目見ただけでは「同じ」「違う」「全然違う」「ほとんど同じ」みたいなことを判別できないことが世の中にはあります。人間はこれを正しく区別したいなって、思うようになったんだ。だからそのために知恵を使った。同じと違うをどうやって把握しようか。区別する道具が欲しいなって。
我が家の奥様は、僕に焼き魚を食べさせてくれます。僕の好物♪ 特にサンマが最高です(笑) でも、日によって出してくれる魚の大きさはやっぱり違うんだ。「あ、今日は大きいな」「あれ、今日は小さめだな」って。僕が大きい・小さいって思えるのは、無意識に焼き魚のサイズを数で捉えているからなんだ。どうかな? 人間の皆さんにも伝わる??
僕が現代に生まれ変わってきてとても思うのは、人間たちが「数」っていったい何なのかを自分の言葉で語れないなーってこと。それでもって、「ワタシ数字って苦手〜」って合言葉のように言っている。そりゃ得意になれるわけがないよ。うまく付き合うことも。もったいないなーって思うんだよね。
あ、我が家の旦那さんが帰ってきた。
今回はそろそろおしまいにします。
「数」についてのお話は、もう少し続けようと思っています。
最後まで読んでくれてありがとにゃ。
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シンタロウ(猫・オス)
人間に算学を教える猫・シンタロウ。なぜか日本語を喋ることができる。前世は商人として財を成し、晩年は教育者として算学を子どもたちに教えていた。そして現現代。猫として生を受けたシンタロウは現代の人間があまりに数字を苦手としていることに剛を煮やし、ブログなどで人間に算学を教え始める。飼い主である夫妻は夫が数学者・妻が投資家。日中はふたりとも外出が多く、自宅でひとりぼっち。暇つぶしで書き始めた「シンタロウのさんすう」は、数字に苦手意識を持つ大人や子供に数の大事さをどう教えようか悩むパパやママが“ムッツリ”読んでいるともっぱらの噂。
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