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3回目接種後、新型コロナに感染した子どもの重症例と同じ症状で入院(14歳)

厚労省のサイトで、新型コロナワクチン接種後に起きた副反応疑いの報告が公開されています。9月2日に公開された新たな報告から、10代の気になる事例を取り上げます。

3回目接種後の小児多系統炎症性症候群(MIS-C)

14歳男子が3回目接種後に、小児多系統炎症性症候群(MIS-C)、心筋炎、間質性肺疾患、感覚鈍麻、胃腸炎、異常感、発熱、高体温症、咳嗽、リンパ節痛、下痢、発疹、紅斑、丘疹、気管支炎、頭痛、結膜充血、湿性咳嗽のために入院(入院期間:11 日)した事例です。

小児多系統炎症性症候群(MIS-C)は、新型コロナ感染歴のある子どもに見られる症状として報告されています。ワクチン接種後に、なぜこの症状が出たのでしょうか。

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第83回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)9月2日資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00049.html

資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) より

紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。時系列で追えるように、順番を入れ替えたりしています。

かなり長かったのでだいぶカットしていますが、重要な事例なのでそれでも長めになっています。

事例:20227 14歳男性 コミナティ筋注3回目接種 ロット番号:FN9605

関連する病歴は以下の通り:「気管支喘息」(継続中かは不明)。
併用薬は以下の通り:インチュニブ。
ワクチン接種歴は以下の通り:
コミナティ(1 回目投与、ロット番号:FJ7489)
コミナティ(2 回目投与、ロット番号:FK0108)

事象の経過は以下の通り:
2022/04/26、コミナティ筋注 3 回目接種。
2022/05/30、右頸部に違和感あり。
2022/06/01、発熱、咳嗽、右頸部リンパ節痛を発現した。
2022/06/02、下痢、発疹が発現した。COVID-19 の PCR 検査は陰性
2022/06/03、全身に発疹あり。
2022/06/04、発熱(摂氏 38 から 40 度)あり、解熱剤を何度か使用した。WBC 7710、AST/ALT 20/11 及び LDH 238。胸部X線撮影異常なし。
2022/06/05、患者は咳嗽増悪、水様便、発熱(摂氏 40.7 度)にて、報告者の病院に時間外受診した。
中央に丘疹を伴う 1~2cm 大の紅斑散在、一部ターゲット様皮疹あり。
肺門部透過性低下(CTR:51%)。
マイコプラズマもしくはウイルス感染による急性気管支炎疑いでオゼックス細粒小児用 15%が処方された。AST/ALT 25/16; LDH 262; CRP 8.64; WBC 6700; NEUT 79.7 ALB3.8; 及び K 3.8。

2022/06/06、高熱(摂氏 40.4 度)頭痛及び咳嗽増悪で報告者の病院へ救急搬送された。水様便と眼球結膜充血が観察された。
持参薬;インチュニブ錠 1mg、トラネキサム酸錠、PL 配合顆粒、
カロナール錠 200、デキストロメトルファン錠 15mg、レバミピド
錠 100mg、オゼックス細粒小児用 15%は中止された。
カルボシステイン、アンブロキソール、ビオスリーOD 錠内服開始
された。ソルアセトD、セフォタックス点滴開始された。
AST/ALT 27/17; LDH 290、CRP 11.58、WBC 8000、NEUT 87.3、ALB 3.4 及び K 3.5。

2022/06/07、発熱は継続していた。CT にて間質性肺炎様所見あり。
2022/06/08、ソルアセトDはソルデム 3A(K 値低下のため)に、セフォタックスはミノサイクリン(セフォタックス無効のため)に変更された。紅斑は軽度であった。
AST/ALT 42/27; LDH 246、CRP 17.58、WBC 11900; NEUT 88.4、ALB 2.4 及び K 2.8。
2022/06/09、体温摂氏 36 度台に解熱した。湿性咳嗽、下痢は継続していた。小児 COVID 19 関連多系統炎症性症候群(MIS-C)疑いとなり、ミノサイクリンは中止となった。

2022/06/09 から 2022/06/11 の間で、献血ヴェノグロブリン IH30g/日投与となった。ソルデム 3A は、ソルアセト D +アスパラギン酸 K(K 値補正のため)に変更された。
2022/06/10、心拍数は一時 40-50/分まで低下した。入院中ベースは 80/分前後であった。K 値補正は継続と判断された。皮疹、下痢あり。
体温摂氏 36.9 度、眼球結膜充血なし。心電図、心エコーは改善傾向であった。献血ヴェノグロブリン IH 投与は、問題なく終了した。
AST/ALT 42/62、LDH 203; CRP 8.82; WBC 7200; NEUT 68.8; ALB
2.3; 及び K 2.9。

2022/06/11、咳嗽は少し残存した。腹部症状は、ほぼ消失した。
献血ヴェノグロブリン IH の投与は、問題なく終了した。
2022/06/14、臨床検査結果は改善傾向を認め、輸液投与は終了した。AST/ALT 50/47、LDH 253、CRP 2.20、WBC 6900、NEUT 65.2; ALB
3.2; 及び K 4.0。
2022/06/16、内服は終了した。
2022/06//17、症状軽快のため退院した。
インチュニブ内服のみ退院後再開された。
2022/06/20、抗 SARS Cov2 IgG S(+)、IgG N(-):ワクチン接種による IgG 陽性と判断された。
一連の症状はワクチンによるものである可能性が高い。
2022/06/23、下痢、咳嗽のない外来患者として、報告者の病院を
受診した。たまに手の痺れを感じるとのことであった。
AST/ALT 32/28; LDH 203; CRP 0.16; WBC 6900; NEUT 63.6; ALB3.7 及び K 4.1。

報告薬剤師は、事象を重篤(2022/06/06 から 2022/06/17 まで入院)と分類し、事象は BNT162b2 に関連ありと評価した。
他要因(他の疾患等)の可能性は無かった

報告薬剤師の意見は以下の通り:
COVID-19 ワクチンの 3 回目接種の約 1 ヶ月後に各種症状が発現し、小児 COVID19 関連多系統炎症性症候群(MIS-C)と診断されたものである。MIS-C の好発年齢は 5~15 歳とされている。

主症状は、川崎病と似た循環器症状や発熱、胃腸症状である。
本患者は初期症状が急性気管支炎/急性胃腸炎様であり、紅斑も認められた。それゆえに、マイコプラズマ感染やその他ウイルス感染も疑われた。しかし、培養検査は陰性であり、抗菌薬の効果は乏しかった。
また、入院後循環器症状も発現し、川崎病疑いともなった。

しかし、新型コロナウイルス感染は不明なものの、胃腸症状や循環器症状が MIS-C と一致した。心筋炎や MIS-C への対応として献血ヴェノグロブリン IH の投与を行ったところ、症状の軽快を認めた。
抗 SARS Cov2 IgG 抗体検査で IgG S 陽性と IgG N 陰性であったことや症状の経過をふまえ、事象は COVID-19 ワクチン接種によるものであるという判断は妥当である。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000983378.pdf

下記のニュースで、新型コロナ感染の子どもにまれに見られる症状として、「MIS−C」のことが書かれています。

以下、一部を引用します。

新型コロナ感染の子どもにまれに見られる症状 県内5人確認
NHK NEWS WEB 07月19日 14時52分

新型コロナウイルスに感染した子どもにまれにみられる、心臓の働きなどが悪くなる、小児多系統炎症性症候群=「MIS−C」と呼ばれる症状の患者が、(栃木)県内では少なくとも5人確認されていたことが、自治医科大学の調べで分かりました。

MIS−Cは新型コロナウイルスに感染した子どもに特有の症状で、まれに、感染から2週間から6週間後に心臓などの複数の臓器の働きが悪くなるものです。
(中略)
MISーCをめぐっては、全国での報告がおよそ20例にとどまっていて、大学では、把握されていないだけで実際の患者数はもっと多い可能性があるとしています。
自治医科大学小児科の松原大輔医師は「MISーC自体、まだまだ知られていないので、何の病気か診断がつかずに困っているケースがあると考えられる。小児科医の学会などを通じて全国的な実態を把握したい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20220719/1090012852.html

MIS−Cは「心臓などの複数の臓器の働きが悪くなる」とのことで、紹介した事例でも心筋炎などの多様な症状が出ていました。

上記は7月のニュースですが、「全国での報告がおよそ20例」と書かれています。その1つに、このワクチン接種後の事例は含まれているのでしょうか。コロナ感染で重症化したくないからワクチンを接種したのに、コロナ感染の重症化と同じ症状になってしまうなら意味がありません。間質性肺炎も、武漢株のときにみんなが恐れていた症状です。接種後にそのような症状が出るなら、ベネフィットよりリスクの方が大きくなるのではないでしょうか。

上記の記事で医師は「小児科医の学会などを通じて全国的な実態を把握したい」と語っていますが、このような事例も含めて把握していただき、メディアはその結果をしっかりと報じてほしいです。

以前、コロナに感染して播種性血管内凝固症候群(DIC)で亡くなった10代がいましたが、ワクチンを2回接種していました(下記参照)。

これについても副反応やADE(抗体依存性感染増強)との関係について調べるべきだと思うのですが、調べているのでしょうか。ファイザー社もADEを重要な潜在的リスクとして認めているのに、メディアはワクチンとの関係については報じていません。

このような報告が出ているのに、厚労省は生後6ヶ月以上4歳以下の子どもへの接種を検討しています。

生後6ヶ月以上4歳以下の者への新型コロナワクチン接種に向けた接種体制の準備について(令和4年9月2日 事務連絡)

なぜ国もメディアも接種を勧めるばかりで、接種後に起きていることに目を向けないのでしょうか。どんなことにも、よい面と悪い面があるはずです。よい面ばかり話すのは、詐欺や悪質商法の手口と同じだと思います。