ファイザー社が3月25日に提出した「コミナティ筋注 5~11 歳用に係る医薬品リスク管理計画書」には、重要な潜在的リスクとして疾患増強(ADE)が挙げられています。その理由として、「ADEによって重症化する可能性があると考えられる」と書いてありました。重要な不足情報として、「妊婦または授乳婦に接種した際の安全性」とあります。5歳から11歳への接種については、「製造販売承認時までに国内の 5~11 歳の小児での接種後の安全性情報はない」とはっきり書かれています。これらの情報は、医療現場で共有されているのでしょうか。
効果不良・薬効欠如の報告
厚労省のサイトで3月18日に公開された副反応疑いの報告を見ていると、これまでより「予防接種の効果不良」「薬効欠如」が増えていました。下記は、ほんの一部です。
資料1-2-2-1より
3回接種している事例について、資料1-2-3-1で詳しく見てみました。紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。時系列で追えるように、順番を入れ替えたりもしています。
症状などは書かれていませんが、「事象を重篤(医学的に重要)と分類」としています。「C4591006」や「被験者」「試験薬」と書かれているのが気になりました。合理的な可能性とは、どのような場合に「あり」となるのでしょうか。
こちらは、自覚症状がなかったケースです。症状がないのに「未回復」というのは、ずっと陽性だったということなのでしょうか。
なぜ今回、このような報告が多かったのかとても気になりました。 C4591006について調べていたら、ファイザー社が3月に提出した資料があり、それは非常に重要だと思うので取り上げます。
医薬品リスク管理計画
PMDAのサイトに、「コミナティ筋注 5~11 歳用に係る医薬品リスク管理計画書」(RMP)が公開されました。
医薬品リスク管理計画とは、下記のように説明があります。
提出年月が、令和4年3月となっていますが、3ページに3月25日とありました。重要な潜在的リスクに「疾患増強」があり、重要な不足情報に「妊婦または授乳婦に接種した際の安全性」とあります。これは、とても重要なことではないでしょうか。
「3分でわかる!RMP講座」によると、潜在的リスクとは、「関連は疑わしいが十分に確認しきれないリスク」とのこと。臨床試験では十分に確認しきれていないので、可能性を否定できないということだと思います。
RMP講座のPDFには、「一歩進んだ薬剤師になるために!医薬品リスク管理計画書(RMP)の内容を理解し、活用しましょう!」と書いてあります。一歩進んだ薬剤師さんしか、RMPを活用しないのでしょうか。薬剤師さんは全員読んで、医師や看護師さんに伝えてほしいです。
特例承認に係る報告書(2021年2月)には、「現時点では不明」と書かれています。疾患増強については、当初から可能性を指摘する声が多くありました。特例承認に係る報告書では、「想定すると、リスクは低くなると考えられている」と書いてありますが、今回の計画書では「可能性があると考えられる」に変わっています。
ここで思い出されるのが、「ワクチンデマについて」(2021年6月24日)というタイトルで書かれたワクチン担当大臣(当時)が書いたブログの記事です。
2021年6月24日に「ADEが起きる」というのをデマの1つとして挙げていましたが、ファイザー社が潜在的リスクとして挙げているなら、もうデマとは言えないでしょう。まだそのまま書かれていますが、訂正しないのでしょうか。
さらに、厚労省のQ&Aです。
「現時点」というのがいつなのか、書かれていません。ファイザー社のリスク管理計画書が公開され、そこで重要な潜在的リスクと書かれたのだから、もう「懸念はない」とはいえないと思います。こちらもすぐに、書き換える必要があるのではないでしょうか。
承認後早期に接種される被接種者(医療従事者)を対象とした一般使用成績調査(追跡調査)(C4591006)
疾患増強などリスクに対する安全性監視のための活動に、「承認後早期に接種される被接種者(医療従事者)を対象とした一般使用成績調査(追
跡調査)(C4591006)」が挙げられています。これが、副反応疑いの報告に書かれていた「C4591006」です。
C4591006での安全性検討事項として、ワクチン接種に伴う疾患増強(VAED)およびワクチン関連の呼吸器疾患増強(VAERD)と、 妊婦または授乳婦に接種した際の安全性と書かれています。
ということは、3月18日にたくさん報告されているC4591006の事例は、疾患増強について確認するためなのでしょうか。
妊婦や授乳婦に関する情報不足については、下記のように書かれています。
不明というのに、なぜ医師たちは接種を勧めてきたのでしょうか。
このリスク管理計画書に書かれていることは、ワクチン推進に疑問を感じている人たちが以前から指摘していたことばかりです。
患者ではなく被験者
3月18日公開の副反応疑いの報告では、接種された医療従事者が「被験者」と書かれていることがとても気になりました。追跡調査への参加に同意が得られた登録条件を満たす被接種者が対象となっていますが、「被験者」となっているなら臨床試験に参加したのと同じような扱いなのではないでしょうか。
5歳から11歳への接種にも、同様のことが行われています。
「基礎疾患を有する小児も含め,国内の 5~11 歳の小児の安全性を確認する目的」と書いてあります。つまり、国内での小児の安全性は、今、確認しているということです。そして、調査を進める中でリスクが明らかになる可能性があるということです。
テレビ番組では、昨日もADEのリスクには触れずに3回目の接種を勧めていました。テレビに出ている人たちは、この資料を読んでいないのでしょうか。読まずにコメントするのも問題ですが、読んでいても勧めるなら、なおさら信用できないと思います。