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コロナワクチンの月経への影響 厚労省はQ&Aをこっそり訂正して周知せず!?
厚労省は、サイトで公開しているコロナワクチンに関するQ&A「これは本当ですか?」の一部を、いつのまにか訂正していました。重要な情報なのに訂正したことを周知せず、訂正した日付も書かれていません。厚労省がこんなことをして、よいのでしょうか。
コロナワクチンの月経への影響
1月9日の厚労大臣記者会見で、記者から下記の質問が出ました。
記者:
新型コロナワクチンの月経への影響について伺います。厚生労働省が出している「ワクチンの注意が必要な誤情報」リストが、先日変更されました。これまでは「ワクチン接種により不正出血や月経不順が起こる」は誤情報、いわゆるデマであるとされ、正しい情報として「ワクチン接種が直接的に不正出血や月経不順を起こすことはありません」と公表してきました。ところが、昨年12月8日版では一転して「ワクチン接種後一時的に月経周期等への僅かな影響があるとの報告もある」と月経への影響を認めています。
これによって厚生労働省が、2年以上に渡り誤情報を流し続けていたことが明らかになりました。しかもこの訂正が、しっかりと説明がないまま行われておりますので、国民に全くこの訂正が伝わっていません。今後の対応についてお聞かせください。
誤情報リストとは、これのことだと思います。
新型コロナワクチン(mRNAワクチン※) 注意が必要な誤情報 (2023年12月8日版)
このリストから下記のページへリンクが貼られています。
記者の質問に対して、厚労大臣は下記のように答えています。
大臣:
厚生労働省では、新型コロナワクチンについては最新の情報を基に、広く国民に有効性や安全性等に関する情報提供を行っています。しかしながら、科学的根拠や信頼できる情報源に基づいていない不正確な情報も流布されていることから、こうした情報もまとめて提供しており、これらの厚生労働省が提供する情報は、最新の知見を踏まえて随時更新しています。ご指摘の月経への影響に関する情報についても、こうした対応の一環として、最新の国内外の科学的知見を踏まえた内容としたものです。
新型コロナワクチンの安全性については、審議会において、月経に関連する症状も含め、接種に重大な懸念は認められないと評価されており、今後も国内外の最新の知見の情報収集と、それを踏まえた情報発信に努めてまいりたいと思います。
最新の国内外の科学的知見を踏まえたら、一時的であっても「月経周期等への僅かな影響がある」と認めたということです。
ですから、当初はまだ「わからない」としか回答できなかったはずで、「誤情報」と決めつけるのはおかしかったということではないのでしょうか。
2022年10月のQ&A
私は2022年10月に下記の記事を書いたのですが、そのときはQ&Aのページにもはっきりと「mRNAワクチンが直接的に不正性器出血(不正出血)や月経不順を起こすことはありません」と書かれていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1707892361769-41CwYYWKPS.png?width=1200)
記事にリンクを貼っておいたのですが、今それをクリックすると誤情報リストからリンクが貼られているQ&Aが出てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1707892352858-vKEEpjYjGK.png?width=1200)
質問が微妙に変わっていますし、回答は大きく変わっています。
最近の報告によると、新型コロナワクチンの月経への影響がないこともあれば、接種後に一時的に月経周期等に僅かな影響が生じることもありますが、そうした場合でも、その後速やかに元に戻ることが知られています。
ないこともあれば、生じることもある・・・って変な文章です。普通に、「一時的に月経への影響が生じることもありますが」でいいと思うのですが・・・。
「最近の報告」というのがいつのものなのかわかりませんし、回答を訂正したことも、訂正した日付も書かれていません。周知しなければ、以前に読んで、影響がないと思ったままの人もいるのではないでしょうか。それはとても無責任だと思います。
一時的であっても「接種後に月経周期等に僅かな影響が生じることもある」と認めているなら、直接的に影響を及ぼしている可能性があり、「月経不順を起こすことはありません」と回答していたことと異なります。なぜそれを認めて、きちんと周知しないのでしょうか。
回答はさらに続きます。
最近の報告によると、新型コロナワクチンの月経への影響がないこともあれば、新型コロナワクチン接種後に一時的に月経周期がわずかに変化したり、経血量が少量増えたりすることもありますが、そうした場合でも、その後の月経周期で速やかに元に戻ることが知られています。
一般的に、女性の月経周期は、環境ストレスや生活の変化等様々な要因に影響を受けるので、副反応による発熱や体のだるさなどのストレスで月経周期の乱れや経血量の増加が生じる可能性は考えられます。
なお、アメリカ産婦人科学会は、新型コロナワクチンの月経への影響は最小限で一時的であり、ワクチン接種を避ける理由にはならないとしています。
また、ワクチンが原因で不妊になるという科学的な根拠はありません。ワクチンと妊娠との関係については、こちらをご覧ください。
「また、ワクチンが原因で不妊になるという科学的な根拠はありません」と言っていますが、これだってそのうち訂正されるかもしれません。月経に影響があるなら、不妊と関係ないとは言い切れないはずです。月経への影響ですらわからなかったのに、なぜ言い切るのでしょうか。
2022年10月の記事に書いていますが、欧州医薬品庁(EMA)に設置されている「ファーマコビジランス・リスク評価委員会(PRAC)」は、2022年10月27日の会議でファイザー製とモデルナ製のコロナワクチン接種に関して、頻度不明の副作用として過多月経を製品情報に追記するように勧告していたのです。
この時点でEMAは、「過多月経の発生がこれらのワクチンと因果関係がある合理的な可能性が少なくともある」と判断していたのに、厚労省は2023年12月7日まで「月経不順を起こすことはありません」と回答していたことになります。それが、「最新の国内外の科学的知見」を踏まえた回答だったと言えるのでしょうか。
厚労大臣の説明に、納得できますか?