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匿名と著名

匿名と著名は、「とくめい」と「ちょめい」と読むので、耳から聞いたら似ていません。漢字の見た目にしても、それほど似ているとも思えません。それなのに、なぜか間違って使われることがあります。

Twitterなどで、著名と匿名を間違えて使っている事例を何度か見かけたことがあります。例えば、「お互い著名でかまいません」など、前後の文脈から考えて「著名」ではなく「匿名」のことなのだろうと思うものがありました。

そして先日、取材で話を聞いているときに、「著名だったので誰が考えたかわからないのですが」という発言がありました。一瞬「ん?」となりましたが、匿名のことだとすぐに変換できたので、相手の話を止めることなく進められました。インタビューでは相手の気分を害するようなことは避けたいので、間違いの事例を知っていてよかったです。念のため、「決まっても、私のアイデアです!と名乗り出なかったのですね?」と確認すると、「そうなんです」と答えていたので、やはり著名ではなく、匿名だと確信しました。

間違いの事例は、自分が間違えないように気を付けるためにも役立ちますが、インタビューなどでも役に立つと実感しました。あの場で流れを止めていたら、変な空気になったかもしれません。

ということは、記事にすることで誰かの訳に立つかもしれないので、書いてみました。

著名(ちょめい):世間に名が知られていること。
匿名(とくめい):自分の名前を隠して知らせないこと。

意味も全然違うのに、なぜか間違われる「著名」と「匿名」。とはいえ、私が遭遇した間違いは、「匿名」とするべきところを「著名」としてしまうものばかり。つまり、「匿名」の影が薄いということなのでしょうか。
がんばれ「匿名」!!