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2020年6月の記事一覧
綱渡り 黄金バランスの ナボナかな
ぶどうの摘粒は頭を使う。きれいな房の形をつくるために、ゴツゴツしている粒を抜く作業だ。
上の方を多めに、下の方を少なめに残して、粒が張った時のバランスを考えながら抜いていくのでまあまあ頭を使う。空間認識力が試される作業ともいえる。
摘粒 Before→After
農家さんはだいたい、10時と15時に休憩をとる。そんな摘粒作業で頭を使った私はずらっと並んだお菓子を眺め、糖分を摂取しようとした。そ
混ぜてから食べる=水戸黄門的と、変化を楽しみながら食べる=相撲的な食べ方
おじいちゃんは、「水戸黄門」をよく見ていた。
「人生楽ありゃ苦もあるさ〜♪」から始まり、悪者と戦っては「この紋所が目に入らぬか!」のとどめの一言。
幼い頃に一緒に見ていたとき、私は毎回同じような展開で「また見てるよ……」とちょっと飽き気味だった。
おじいちゃんは、そんな”水戸黄門的な食べ方”が好きである。
食べる前に、なんでもごちゃごちゃと混ぜてしまうのだ。
せっかく分かれているカレーライスの
ジベレリン いちごシロップの かき氷
ぶどう農家さんのお手伝いにいったときのこと。
私は作業をしながら、小さい頃に行った夏祭りを思い出した。
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山梨市では6月頃になると、ほとんどの農家さんはぶどうを赤い薬液に浸す「ジベレリン処理」というものを行う。
これによって粒が大きくなったり、種無しぶどうになったりする。ジベレリン自体は植物ホルモンの1種で、使用回数も定められており、しっかり守れば人間に害はないとされている。(参考:厚
侮れぬ 冷凍茹で麺 50年
冷凍うどんは、なぜあんなにおいしいのだろう。
いつも変わらぬ絶妙なもちもち感を味わうたび、冷凍うどんを初めて食べたあの時のことを思い出す。
中学生の頃だっただろうか。
お母さんが仕事を始めて、休日のお昼ご飯を一人で食べることが増えたのは。
いつもつくってくれていたから、急に自分でつくれと言われても無理。だからパンやカップラーメン、冷凍食品を探して、お腹を満たしていた。
あるとき、冷凍庫をガサガ
魅惑する カリッと衣に 恋文を
揚げ物は、カリッという食感があるものに限る。
天ぷらうどんの場合。
運ばれてきた時点ですでに衣がつゆに浸かってふにゃふにゃになっているのを見ると、それだけで残念な気持ちになる。
トランプの手札を配られてパッと見たとき、不利な状況が予測できるカードばかりで、やるせなくなるあの感覚に似ている。
天ぷらは絶対、別皿にしてほしい。
手打ちうどんみやの天つけうどん
そのお皿の上で一口大に天ぷらを切る
たまらない トマトと味噌の キューピッド
周りを山に囲まれた古民家でご馳走になった、トマトのお味噌汁。
出てきた瞬間、正直驚いた。
私の中の味噌汁の具レパートリーに、トマトという文字はなかったから。
ちょっとドキドキしながらお椀を持ち上げ、すーぷをすする。
トマトの酸味と味噌の風味が、とてもさっぱりしている。暑い日にも飲みたくなる、すっきりとした飲み心地。他には、ミョウガが入っていたっけ。
その人がつくったという自家製味噌と、ミョウガ
ほどよく食べる。のプロローグ
日々の生活の中で、食に重きを置いている人はどれくらいいるのだろう。
私は四六時中、食べもののことばかり考えている。今日のお昼は何にしようか。夜は何がいいか。冷蔵庫や冷凍庫に入っている食材を思い出しながら、食事のことを考える。
「たまには行ってみたいお店に行くのもありだなあ。でもキャベツもそろそろ使い切らないとダメになるしなあ。あ、酢豚食べたい。でも自分でつくるの大変だから、やっぱりお昼は中華屋さ