ドラマ『コタツがない家』/贅沢なホームコメディーが始まった
小池栄子さん主演、しかも『俺の話は長い』の金子茂樹さんが脚本を担当するということで、とても楽しみにしていたドラマだ。
(以下、ドラマの内容を少し含みます)
小池さんが演じている深堀万里江について、「私の好きな小池栄子だ!私の好きな小池栄子だーーー!」と初回から歓喜! そして、吉岡秀隆さんが「ああ言えばこう言う」言い訳ばかりのダメ夫・悠作を演じているのが、とにかく味わい深い。幼い頃の“純くん”を感じるのは私だけだろうか。あれ? コトー先生のイメージ強いけど、そもそもダメな役の吉岡さんばかり観てきたのでは? あと、彼に猫を抱かせたらダメでしょ。エヅラに癒されて眠りについちゃうよ。あまりに味わい深くて、昼間バイト、夜本業のためヘロヘロで爆睡のはずが、夢に出てきて飛び起きてしまった。その状態で今日は本業をやりながら、合間にこれを書いている。何やってんでしょう、私。
廃業寸前の漫画家、毎夜リビングで飲んだくれて昼間も爆睡。ヒモ状態。自分が万里江なら、イライラMAXで怒りをぶちまけて大喧嘩になりそう。なりそうだけど、傍観者だし(笑)吉岡さんだからか悠作のことは憎めない。ほぼクズ男なのに、このチャーミングさはどこから来るのか。万里江の父・達男(熟年離婚、料理・洗濯好き)が転がり込んできて事態は好転するかと思いきや、「この家の頭金、誰が出したと思ってるんだ!」と自分の権利を主張する小林薫さん! コトー義理親子の掛け合い、面白すぎる。
驚いたのは、家族バトルに絶妙に絡む息子・順基(作間龍斗くん)。会話に入り込む間がとてもうまい。さらに、その場にはいないけど、順基が語る「おばあちゃんから聞いた話」によって、万里江の母・清美の存在が効果的なスパイスに。テンポのいい笑える会話劇に発展するのである。
万里江が気の毒過ぎると思いながら、やはりこちらは傍観者なのでずっとクスクス笑いっぱなし。視聴前までは「こんな家族、そうはいないんじゃない?」という気持ちの方が大きかったのに、いざ視聴すると「日本全国にこんな家族いっぱいいるんじゃない?」と、リアル感が増し増しに。役者さんと演出、脚本が自分好みという贔屓目はあるかもしれないが、とても面白い。これって、問題山積なのに、万里江本人がなんだかんだで幸せそうなのが肝なのかも。実は『大奥』が辛すぎてメンタルが落ちていたので、このドラマを観たら、なんだか救いの神さまが舞い降りてきた感いっぱいで。深堀家が私を救ってくれる! 笑
『パリピ孔明』と完全に時間が被っているのが非常に辛い。向井さん目当てだったけど、森山未來さん演じるオーナー・小林の存在と、関口メンディーさん演じる前園ケイジがクセになってきて。こっちも好きなんだよなあ。
今週ヘロヘロ、たぶん来週もヘロヘロなんだけど、水曜日で生き帰りそうだ。『きのう何食べた?』『おいしい給食season3』『時をかけるな、恋人たち』も、今の自分にとっては癒し。NHKの夜ドラ『ミワさんなりすます』も始まったし、あまり気にしていなかった『セクシー田中さん』にめるるちゃんやヤスケンさん、毎熊さんらが出演すると知って観たくなったしで(でもテレ朝10時と被るのね……)、秋の夜長も全くゆっくりできないけれど幸せな気分だ。ありがとう、エンタメ。
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