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主人公が魅力的過ぎて手も足も出ない/ドラマ『SUPER RICH』

以前、こんなnoteを書いた。


フジテレビの木曜夜10時枠のドラマ『SUPER RICH』についてである。

(以下、ドラマの内容を含みます)

公式サイトには、主人公は「裕福な家庭に生まれながら、早くに両親を事故で亡くし、友人もなく仕事一筋の孤独な女性」という内容が書かれていたので、それを鵜呑みにしてしばらく観ていたが、「どう考えても、主人公・氷河衛は孤独じゃないやん」と、3話目あたりからツッコミながら観ている。

他にもツッコミどころはさまざまあるのだが、いかんせん江口のりこさんの演じる衛がかっこ良く魅力的なため、視聴続行中。今「理想の上司」アンケートを取ったら、間違いなく江口のりこ、じゃなくて「氷河衛」と答える人が数多くいるはずだ。おまけに、徐々に春野(赤楚衛二さん)に心を開いていくあたりの表情の変化。ブラボー、のりこ!

極めつけは、
「人間の中であなたのこと一番好きになりました」
関西弁のイントネーションで、これ!
ブラボー、のりこ!

こんな告白方法があったのか。斬新。

主人公が魅力的過ぎるのと対照的に、最初からブレることなくクズであり続けるのが、戸次重幸さん演じる一ノ瀬亮。それは刑務所に入っても変わらず、本人がまったくそのことに気づいていないところは、まさにクズ中のクズ。彼は最終話まで刑務所の中なのだろうなあ。

みんなが衛を好きになる理由はわかるし、もしかすると松嶋菜々子さん演じる島谷聡美は、そんな衛を脅威と感じているのかもしれない。衛の右腕・宮村(町田啓太さん)を引き抜くのも、時間の問題だ。

先週、春野が刺される意味あったん? ということはさておき、春野家は家族が仲良しという設定なのに、刺されて入院中に誰も見舞いに来るシーンがなく、リハビリして季節が変わってしまった……。このドラマは1年が数秒で終わることがあり、ここは家族が登場せんでいいんかいっ!? と、摩訶不思議な気持ちに。何話目かにあった、衛の祖母も唐突に登場したので不思議な気持ちになったが、2時間ドラマ好きとしては久しぶりに赤座美代子さんに会えて、違う意味で感慨深かった。

……と、テレビにツッコミながら楽しむのも好きなので、最終回まで視聴するつもりです。もちろん、江口さんに限らず役者さん一人ひとり、とっても魅力的。編集長・碇を演じる古田さんなんて出番は少ないけれど、「スリースターブックス」の年長社員として若者にそっと寄り添う雰囲気がとても良い。願わくば、そろそろ中村ゆりさんが幸せになる役をお願いします。

ところで、登場人物たちは今何歳だろう。あっという間に1年経ったり季節が巡ったり、1週間前に戻ったりするので、時間の経過が大混乱。世間では「ストーリーが雑過ぎる」なんて言われているようだが、台詞の中にときどきキラキラしたものがある。ただ、何しろスピードが早くて。その辺りもツッコミながら、木曜の夜ひとりで堪能中。

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