僕はひどく疲れている。12
「女」を理由に仕事が取れるほど彼女が生きている世界は優しくはない。
いらないものはいらないし、いるものはいる。だけれど、結果を出し評価される彼女は職場で嫉妬されている。
自分が出来ないことを他の誰かが出来ているとき、それがすんなりと出来ているように見えるとき、怒りを感じる人がいる。怒りの対象を性別に向けるのは容易い。あいつは女だから。女だから仕事を取れる。
僕らが生きているこの社会ではどこをどう見たって、どう考えたって、「男」の方が多くの場面で下駄を履かせてもらっているにも