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2023.7.28 経済学の始まり 三橋貴明氏 

始まりから嘘だった!史上最悪のバカげた学問 その名は「経済学」【三橋TV 第735回】 2023.07.28

https://youtu.be/aoRa-nKxMc0

1:19~


政治家の発言の意図を見破る


三橋氏
この「皇統論」の方をちゃんと聞いてるから、高家さんって。
例えば「最高の権力は、人事権です」とか、「最高権力者を、その取り囲んで、情報コントロールすることも、ものすごい権力が生じる」とか、わかるじゃないですか。

高家氏
はい。

三橋氏
わかりますよね。普通の人(は)こんなこと考えないんです。

高家氏
確かに。‥考えないかもしれない。

三橋氏
考えないでしょ。
だから「正しいことが通る(はずだ)」と思ってるんです。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
「三橋先生、岸田総理に言ってください」(と要望がくる)。
(でも)言ったところで「無駄」だから、どうせ。

それよりも、我々は「人事権」(政治家に対する選挙権)持ってるんだから。

高家氏
はい。

悪い政治家は、選挙で「落とす」


三橋氏
例えば、木原とか、あの「補佐官」の方ね、村井とか、あるいは宮沢とか、あと岸田とかですね、そういう「緊縮(財政)派の政治家」、あと稲田とか、いっぱいいますけど、それを(選挙で)「落とす」、そのためには「世論作る」って方がですね、

高家氏
早いですね。

三橋氏
てか、それしかないですよ。

「政治力」っていうのはちょっと面白いもので、面白いですよ?
例えば、ものすごく「コミュ力がある」人がいたとします。

高家氏
はい。

三橋氏
「愛されちゃう」、なぜか「話す」と。「男」でいいですよ、「男性」で。
でもそういうのがね、「特別な政治力を、発揮できる」のも確か。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
みんなと仲良くなっちゃうんですよ。

高家氏
あぁ〜、はいはいはい。 

親玉「竹中平蔵氏」のすごさ


三橋氏
本人には、まあなんか「目的がある」わけ。
でも、その「正論」なんか言わないですよね。
まず、仲良くなって、それで「信頼関係」を構築する。 

そこから「毒」を、一滴一滴って、こう入れてくわけよ。
それを実現しちゃったやつがですね、

高家氏
はい。

三橋氏
「竹中平蔵」です。
すごいからね、あの人の「コミュ力」って。 

高家氏
ふぅぅ〜ん? つい「心開いちゃう」んですか? 

三橋氏
そうそうそう。私「開かなかった」よ。
私、テレビで激怒させて、言われたくないこと言っちゃったから、「怒っちゃった」けど。
でも本当にね、政治家の多くは「竹中平蔵」を「人間として評価」したんだよね、 評価しちゃうの。

安倍晋三もそうでしたよ。

高家氏
人がいいから?

三橋氏
「いい人だよ、あの人」って。
あの顔でしょ、「柔和」でしょ?
私なんかこう、なんかね、なんか「エリートヤクザ」みたいな顔してる。

高家氏
あはっ、そうですか?

三橋氏
「絶対こいつやばいやつだ」みたいに思われちゃうんだけど、竹中さん違うから。
「すごいな、これが政治力だな」と思った。 

高家氏
はぁ〜。

三橋氏
だから世論と関係ないからね。
これ「コミュニケーションの基本」だと思うんだよね。

「先生、自分は正しいと思うんだけど、なぜか信じてもらえないんです。どうしてですか?」とか言われるんだけど、
「それ、あんたの信頼関係がないから」。

高家氏
結構最初の頃、先生おっしゃってましたね。

三橋氏
そうですよ。
相手にわかって欲しいんだったら「正しいことを言う」ことじゃないです。
「この人が、正しいこと言うんだな」と、思われたら信頼してくれるでしょ。

高家氏
うんうん。

三橋氏
だから私は「嘘」は言わん。「間違う」ことはあるけど、確かに。
特に政局なんか、ほぼ「100%」間違っちゃうけど、「嘘」は言ったことない。

日本の経済学の父は「竹中平蔵」と言っても過言ではない


この「嘘」をですね、言いまくって、それで成長してきた学問、世界で唯一ですよ、これが「経済学」なんですよ。

高家氏
へ〜。「最初から嘘」って‥

三橋氏
「最初から嘘」です、「経済学」って。

高家氏
え〜、「経済学の最初」って何ですか?

三橋氏
「経済人」です。

高家氏
経済人?

三橋氏
「ホモ・エコノミクス」かな。
実は、「経済学」ってのは、ほんとこうなってんだよ。

「経済学」の始まり

まず、「経済合理性だけを、追求する」、そういう人間を「仮定」します。

高家氏
えっ、経済合理性っていうのは?

三橋氏
「自分の利益だけを求める」ってことです。

高家氏
うぅ〜ん。

三橋氏
だから「商売」だったら「自分が得するように、ビジネスする」、これ、別に否定する気はないんだけど、それでもいいんですよ。
でも「それだけしかない」っていうのが問題なんですよ。
「そんなヤツ、いねーよ、絶対」って。

この人たちはですね、なぜか「情報」が「均等に」与えられてるんです。

高家氏
ほっ。

三橋氏
「全員、同じ情報を持ってる」んです。

高家氏
はぇ〜。

三橋氏
そしてこの方々がですね、「市場で、競争する」ことによってですね、そして「効用が、最大化する」と、「社会全体の」ですよ。
「効用」って何かというと、「自分たちが欲しいと思ってる財や、サービスを、手に入れることができる」って事です。 

高家氏
ほっ。

三橋氏
「満たされる」って事です。

高家氏
あぁ。

三橋氏
ということです。

「経済学」の前提が、まず「あり得ない」条件下


ということでですね、あのこの「経済人」がですね、そもそも「前提」が「2つ」おかしいだろう、と。
まず「経済合理性しか考えない人間」なんか、いねぇし。
あと、「情報均等」とか、ありえないだろう、と。

高家氏
うん。

三橋氏
で、「市場でフェアに競争して、財やサービスを購入して」、反対側で生産が行われるんけど、
すると「効用が最大化する」と、「生産的でしょ」という前提になってるのね。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
で、この考え方が「経済学」の始まりだから、誰もこれを否定したことはない。

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
「そんな馬鹿な」と、「経済学者」でしょ、「経済学者」なのね、「主流派」の話ね。
で、まともな人間は「そんな馬鹿な」って思うから、

だから例えば「ドイツ」のね、あの「フリードリッヒ・リスト」なんかは、「豚を育てる人間は生産的であるが、子供を育てる人間は非生産的である」という皮肉を言ってるわけ。

経済学的に言えば、「豚を育てる人間は生産的であるが、子供を育てる人間は非生産的である」By フリードリッヒ


だって、子供って、めちゃめちゃ金かかるんですよ、わがままだし、と。
「生産性ありますか?」って言われたら、「価値観」の問題だよね。
「子供作って、利益になりますか?」って言われたら、

高家氏
う〜ん。

三橋氏
まぁ「将来的に面倒見てもらえる」って言うような、そういう利益あるかもしれないんだけど、そんなのわかんないじゃん。「30年後」とか「40年後」とかの話だろう、ということだから、
基本的に「産みたいから産む」んだよ。

私この間ですね、娘連れて、五反田のあのTOCにある「自動写真館」みたいなところね、×○×○言わんけど、まぁ検索すれば一発で分かるけど、そこで写真撮ってきたのね、娘がね。あの着物とか着せて、ドレス着せて。

高家氏
う〜ん、絶対喜びますよね。

三橋氏
うん。やっぱりサービスがいいから、それなりの価格なのね。

高家氏
はいはい。

三橋氏
それなりの価格なの。
それって「経済合理性あるかな」って言われたらね、多分ないんだよね。
ないよ、絶対。まあ「楽しむ」、「楽しむ」ということだから、
だから人間って別に「経済合理性」だけで生きてないし、経済合理性、むしろ小さい割合しかないと思うよ。 

高家氏
うん、うん。

「経済合理性」だけを考えるロボットという「前提」


「ずっと、経済合理性だけを考えて生きてる方」とかって、やっぱ世の中に、いるっちゃいるんですか?

三橋氏
いません。

高家氏
いませんよね、さすがに。

三橋氏
さすがに、いません。

だから、よくわかんないんだよね、本当に彼らの考え方って。
ただ、これが「前提」になっちゃってて、ここでね、あのいろいろとね、「おかしなこと」が出てくるわけ。 

高家氏
はっ。

主流派経済学の問題点
「経済学」問題点① 「あり得ない」前提

三橋氏
まずもう、「そもそも経済人なんかいねえよ」と。 「情報が、均等に共有されてる」とか、ありえないから、と。

「経済学」問題点② 社会生活において「経済効力が低い方がいいもの」を無視

で、これね、例えば「偏った目的」っていうことで、現実世界では「効用が最大化すると困る」財、サービスが存在するんですよ。
例えば「防波堤」。 

高家氏
はい。

「効用が最大化しない方がいいもの」って、現実社会にはたくさんある


三橋氏
「防波堤」が、最も役に立つ、つまり「効用が最大化される時」って、「津波が来た時」なんですよ。
あるいは「警察」のサービスに対する、我々の「効用が最も満たされる」のは、「犯罪が激化した」とか、あるいは「消防署」の、「消防官」の効用が、我々のね「効用が最大化」するのは?

高家氏
「火事になった」時?

三橋氏
「火事になった時」なんですよ。
そういうのがあるから、無視してます。

だから「ない」の、彼らの頭の中に「非常事態」ってのは。
それを想定したらもう「前提が崩れちゃう」から、だって「効用が最大化することが、善だ」ってことに「ならなくなっちゃう」から。

高家氏
うんうん。

三橋氏
別に「ご飯食べます」ぐらいならいいですよ。
「お腹いっぱいになりました」、「はい、効用が最大化しました」なら全然いいんだけど、
「はい、いや火事になりました」、「やった、消防官に対する効用が最大化した」って、

高家氏
ならない。

三橋氏
誰も言わねえよ、そんなこと。
もう本当バカバカしいのね。

「完全雇用」は「ユートピア」上での話


「経済学」問題点③ 「完全雇用」で計算するとまずい


あとね、「完全雇用」。
「常に、インフレギャップ状態で、雇用不足はありえない」と。
「もしも失業者がいるとしたら、彼らは自発的失業者だ」という設定になってます。

高家氏
へぇ。

三橋氏
なんでかというと、こっちとも絡むんだけど、「常に(世の中は)インフラギャップ状態で、物やサービスは、生産すれば必ず売れる」(という)「セイの法則」が、まだ成立してんです。
これまぁ「一般均衡理論」に繋がってんだけど。

(「セイの法則」では)「作れば、売れる」んですよ。

高家氏
どうしてですか?えっ?

「経済学」問題点④ 「セイの法則」は机上でしかない

三橋氏
あのね、(「セイの法則」は)「需要、無限大」っていう「前提」になってる。

高家氏
あぁ、そういうこと(ですか)。

三橋氏
だから、もし「失業者が、働いてない」って言うんだったらば、「働けない」というんだったら、それは「働く気がないんだよ」と。

高家氏
う〜ん、あぁ「職場はいっぱいあるのに」みたいなからですか?

三橋氏
「需要は無限大にあるんだから、何でもやれば、それは売れるんだよ」っていう前提になってる。 

高家氏
ふぅ〜ん。

「需要が無限大なのに、働いてないやつは「サボり」か、「ミスマッチ」」By 主流派経済学


三橋氏
「でも、そんなことに言っても、だって働けない人いるじゃないか」って言ったら、 
「いや、それはな」と、「需要サイドと供給サイド」つまり「労働者の間のミスマッチがあるんだよ」と。
だから「失業者を、再教育してあげればいいだけだよ」っていう、よくありがちなパターンです、「雇用の流動性強化」 って。

高家氏
はぁ〜。

三橋氏
「失業者へのトレーニングが重要なんだよ」と。
これもね、そのさっきの「経済人」とも絡むんだけど、
その「失業した人」が、例えば「20年どっかで働いてて、失業しました」と。その人の「人生」ですよね。

そこで様々なものを培って「自分は、こういう人生、生きていこう」という「ライフプラン」があって、
そのために努力してきてですよ、そしてあの「失業しちゃいました」と。
(そしたら)「あ、じゃあお前、ちょっと別のとこ行け」と。
よく言えるな、そんなこと。

高家氏
う〜ん。

三橋氏
いろんな意味でおかしい、マジで。「人の人生」なんだと思ってるんだ?のに加えて、その人が蓄積した「技術」とか「ノウハウ」とか、「全部どうでもいい〜」ってことになってるでしょ。
工場のそれこそ「本当の意味」での「単純労働者」が想定されてんじゃないかな? 

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
その「部品」、「歯車」ですよね。「人間の感情」とか「人生」とかはどうでもよくて、とにかく「動く手、動く足が必要だ」、

高家氏
って考えてる、ってこと?

三橋氏
という風にしか思えないでしょ。

「あ、デフレ、いいじゃん、物価下がるジャン〜」By 経済学

「経済学」問題点⑤ 
究極「みんなで貧乏になる」が「経済学」の目的

で、これは「収穫逓減」の前提、「物不足の解消」が主目的です、「経済学」は。
だから、「物余り」とか、「サービスが余る」っていうのが「設定」「前提に、ない」んです。
「デフレ」認めてないからね、「主流派経済学」は。

高家氏
基本「インフレ気味」の話ってことですかね?

三橋氏
そうです。 「良いデフレ論」とか言い出すのね。

あのちょっと、あの「追い詰められる」と。「物や、サービスの生産量が、総重量を上回っているデフレーション」これ、「悪」って考えないんです。 

なぜかというと、「インフレ解消」が「経済学の目的」だから。
「あ、デフレ、いいじゃん、物価下がるじゃん。」By 経済学

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
その時にですよ、その時に例えば「需要が足りない」から人が「失業する」とするじゃないですか。

するとね、あこれ実際「大恐慌」の時にこういう理論になったんだけど、
要は「失業者が、消費できなくなっちゃうから、ますます需要 足りなくなるじゃないか」と言ったら、
「いやいや、完全雇用なんだから、失業者なんかいないんだよ」、

高家氏
ふぅん。

三橋氏
「もし、いたとしたら、それは「自発的失業者」だよ」とか、むちゃくちゃ言い出して、

で 、ちょっと待って、ちょっと待って、「実際、仕事ないじゃん」と、「大恐慌」ですからね。
「GDP」「4割」「4割」減りましたからね、「アメリカ」。
で「失業者」が、どんどんどんどん増えていくんですよ。

「大恐慌」でも「彼らは自発的失業者だ〜」By 経済人


「いや、彼らって、本当に「自発的失業者」なの?」っていう風に問われるわけですよ、ケインズたちから。
そしたら、経済学者たちは「今、ちょっと、そういう風に見えるかもしれないんだけど、長期的に「完全雇用」に修練するんだ」って言ってるわけなんです。

高家氏
へぇ。

三橋氏
そしたら、ケインズが「長期的とか考えてたら、我々全員死んじゃうね」っていう有名な言葉を言ったの。
もう「嘘」に「嘘」に「嘘」を重ねるんですよ。 

高家氏
はぁぁ。

三橋氏
言い訳をするために。

鼻から間違ってるんだよ、鼻から間違ってる。「デフレ」はあるし「経済人」なんかいないし、「自発的失業者」じゃない、「非自発的失業者もいる」んですよ、現実は。

で、さらにですね、この基本的には「経済人」とかの前提で、「市場において、取引ができる」ことになってる、
そこでね、「厄介なもの」 をね、入れないように発展したの。

 厄介なものって「貨幣」。

高家氏
ほぅ。 

「経済学」において厄介なもの、それは「貨幣」?


三橋氏
「貨幣」ってそれこそ「貸借関係」だから、「0から生まれちゃう」じゃないですか、「借り」ればいいだけだから。
それ(貨幣)を入れると、「経済学」が「大混乱になる」んだけど、わかるかな?

高家氏
えぇ〜、どういうことですか?

三橋氏
だって、例えば「私が、銀行に行きました」と。「100億円、借りれますか ?」、わかりません。
高家さんが、じゃああのちょっとまた「銀行、行きました」、「1000億円貸して」、貸してくれちゃうかもしれない。
つまり、「貨幣量」って、その「銀行」とか、我々の間の、その「貸借関係が、成立するかどうか」にかかっちゃってるから、「事前に把握ができない」です、「設定ができない」んですよ。

高家氏
うん。

三橋氏
だから「貨幣」はまあ、「みんなが借りたら、増えてく」よね、
「みんなが返済を始めたら、減ってっちゃう」 
それの予測ができないんだよ、誰にも。

だから、その「貨幣論」を入れて、「貨幣の考え方」を「経済学」に入れると、彼ら(主流経済学)が好きな「数式のモデルが作れなくなっちゃう」、

高家氏
あーなるほど。

三橋氏
「前提が、変わりすぎちゃう」から。

高家氏
はいはい。

三橋氏
ということで「貨幣のヴェール論」というのを言い出したの。

「貨幣のヴェール論」で、「経済学」にとっての不都合な「貨幣発行論」を誤魔化す

その「お金の発行」、これ合理的に説明できないですよね、彼らは。
「説明したら、まずい」んですよ、「全部、崩れちゃう」から。

だから「貨幣」を「実体経済から、切り離して」、お金のプールを仮想的に作って、で「あ、インフレなんだ」と。
「じゃあ、ちょっと貨幣が多すぎるんだよ」と。
「じゃあ、消しとけ」と。
「あ、デフレなんだ、あ、貨幣少ないんだ」、「ちょっとプールに金入れとけ」みたいな、そういう「単純な、貨幣論」しか言えなかったんです。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
だから「実体経済を、貨幣のヴェールがぐるっと囲んでる」あ、まぁ「包んでる」っていう‥。

高家氏
‥で、こう?

三橋氏
そうしないと「全部、崩れる」から。
ものすごく簡単な話をするとですよ、彼らはその「市場で、競争することで、効用が最大化される」って言ってますけどね、

高家氏
はい。

三橋氏
それで、まずこれが「嘘」なんだけどね、これ「嘘」ですよ。
政府が「国債発行」して、みんなにその「所得だ」ってことで「インカム、配っちゃえ〜」とやる、と。
で、「生産能力十分ありますよ」、
するとみんな、欲しいものたくさん買って、みんな「満たされちゃう」じゃないですか。

高家氏
はい。

三橋氏
でもそれ「やるか、どうか」って、「政治判断」だよね。
その「政治判断」も「事前に予測がつかない」んですよ。 

高家氏
はい。

「経済学」は、「政府の財政政策」が大嫌い


三橋氏
「2020年」に「安倍政権」が「特別定額給付金」やりましたけど、あれもドタバタだったでしょ?
最初は、何だっけ、「非課税世帯」、「住民税非課税世帯に、30万円だ〜」とか言って、
それに「公明党」とか、あと「二階」さんたちが反対して、結局「 1人10万円」って形になったんだけど、
そんなの、事前に予測できないですよね?

高家氏
はい。

三橋氏
だからその予測できないような「政府」の「大規模財政支出」とか入れちゃったらですね、「モデル化」作れない、作れなくなっちゃう。

あと「財政嫌悪症」。

だから「政府の財政政策」大っ嫌いなんです、「政治的に決まっちゃう」から。
だから、それを妨害するために「制御できないインフレをもたらすから、断固ダメである」と、「財政政策は」っていうような言い方せざるを得ない。
これを「財務省」は利用してます。
「政府は均衡財政にすればいいんでしょ」。

「有権者性悪説」

あと「有権者性悪説」ですね。
「有権者」、「国民」「国会議員」、まぁ「我々」。「我々」は「馬鹿」だそうです、彼らから言わせれば。 
だから「自制的な、財政運営は不可能だ」と決めつけるんです。

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
我々、だから「財務省」がね、例えば「もう緊縮財政、やめます」とか「プライマリーバランス黒字化目標、やめます」って言うと、我々が政治家に圧をかけて「ほら、金引っ張って来ーい」って、やるそうなんですよ。

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
で「インフレ率」が、どんなに上がっても「まだまだやれ〜」と、そういう前提になってるの。
「だから、均衡財政なんです」(と)。 
財務省は、そこまでは考えてない、あいつら経済学わかってないから。
ただすごく「自分たちのやりたいこと」に、マッチしてるから使ってるだけ。

高家氏
うぅ〜ん。

三橋氏
「有権者バカ論」ですね。

「有権者(国民)」はバカなので、私たちがリードしてあげるんですよ?」By 経済学者 財務省


はい「そんなバカな」、バカって、あのね、「100歩譲って」ですよ? 「我々、本当にバカでした」と。
で、「政府」「国会」「地元の国会議員」に、圧力かけまくって、日本中で、もう大規模プロジェクトとかをいっぱい走られて、
で、それで「所得移転」ね、何でもいいですよ、「なんとか給付金〜」とか、いっぱいもらって「インフレになっちゃいました〜」と。 
これもう「我々の責任」だよね。

高家氏
はい。

三橋氏
「責任取る」のは「我々」だから、何でそんなこと「経済学者に、余計なこと言われなくちゃいけないの?」
「責任取る」の、我々なんだから、我々は何を言ってもいいんですよ、それが「主権」ってことです。

高家氏
うん、うん。

三橋氏
わかりますでしょ?「大きなお世話だよ」と。
たとえ「制御できないインフレになった」ところで、その責任は、我々が取るんだから、なんでお前らに言われなきゃいけないの?と。

「生産性は何で上がる」?

次、「生産性形式」これなんですよ、「生産性」。

「生産性」って「一人当たりの生産量」のことですよ、
これもね実はね「生産性」ってね「なんで上がるか?」、事前にね誰にもわかんないの。

高家氏
ほぅっ。

三橋氏
特に「技術」の問題があるから。

高家氏
あぁ。

三橋氏
だから「GDPを成長させる要素」は「3つ」あって、一つは「労働の投入量を増やしなさい」これ、簡単だよね。

2つ目が「資本投資をしなさい」、「設備を変えました」。

3つ目がね、この2つだけでは説明できない「GDPの上昇」がどうしても出ちゃうんですよ。
これが「生産性」、「全要素生産性」って言うんだけどね。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

GDPを成長させる要素 3つ

1. 労働の投入量を増やす(説明できる)
2. 資本投資をする(説明できる)
3. 生産性(わからない)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

それをね、「事前に把握すること」ができないから、「経済学者」は「生産性」については、ほぼ語らない。 

高家氏
へぇ〜。

三橋氏
わかんないから。
あ、ちなみに「誰にもわからない」ですよ、誰にもわからない。
でも、「労働力」と「資本」は、「これはわかる」わけだから、それで「経済成長」を説明しようとするんです。 
面白いでしょ?

面白いっていうか、だから要は「生産性」について、全く「無視」します、完全に。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
これが「経済学」。
で、これバァーって、並べ立てましたけど、「始まりが間違ってる」から「全部間違ってる」んですよ。

「比較優位論」を持ち出す


特にこれね、これ「問題」なんだよね、これ「比較優位論」、「自由貿易を擁護する人」は必ず、「リカード」持ち出すんですよ。

「比較優位論」って何かというとね、

高家氏
はい。

三橋氏
例えば、高家さんが、私の「秘書」になりました。
で、「秘書業務」、私(自分)も、できます。
私、「事務手続き」とか、超早いから、多分「秘書の能力」で戦っても、多分私に競争力があると思います。 

高家氏
はいはい。

三橋氏
だいたい、知識とかが違うでしょ、その「会社」とか、私の「仕事に対する」(業務について)。
で、私は同時に、こういうコンテンツ、作るわけ。

高家氏
はい。

三橋氏
その能力で、高家さんと戦うと、高家さん「パワーポイント」作れる? 

高家氏
‥怪しいです。

三橋氏
怪しいでしょ、それは私が「競争力ある」わけ。
そうであってもですよ、そうであっても、私の中ではそのこっち を作る方がですね、秘書業務よりも「お金、稼げる」わけですよ。
だから私はこういう「コンテンツを作る」ことに特化して、高家さんは「秘書業務」に特化した方がですね、「全体の生産量が上がる」、これが「比較優位」で、実はこれ「ミクロ」で成り立ちます。

高家氏
うん。

「比較優位論」は、マクロの世界では成り立たない


三橋氏
この「2人」だけだと「成り立ちます」。

高家氏
はい。「マクロ」だと?

三橋氏
「マクロ」というか、「国家で、成り立たない」んだけど、ここは、それを細かく説明しないんだけど、
一番典型的なのがですよ、例えば「イギリス」が「ポルトガル」と交易する際にですね、「イギリス」は実は「自動車の製造」においても、「ワインの製造」においても「ポルトガル」よりも生産性が高いです。

高家氏
ふんふん。

三橋氏
「ポルトガル」はですね、その「自動車作れない」、でも「ワインは作れる」。
作れるけど、「生産性」は「イギリス」に敵わないんですよ。
これをね、この場合じゃあ「全部、イギリスから買えばいいじゃん」と思うんですよ、なんとなく。

高家氏
思っちゃいます。

三橋氏
「生産性」高いから、こっち(イギリス)の方が。

「そうじゃない」と、「そうじゃない」と。それぞれの「国」の中で「比較優位」にある、
例えば「イギリス」は「自動車の生産性」の方が、ワインよりも高い。
「ポルトガル」は「ワイン」の生産性の方が、自動車より高い。「自動車」作れないんだから。

「比較優位論」には、「前提」がある


「ポルトガル」は「ワイン」に特化して、「イギリス」は「自動車」に特化して、お互いに「財」を交換することで、そして「生産量が、全体的に上がって、消費量が増えて、みんなハッピーでしょう」っていうのが、
これが「比較優位論」で、これが「自由貿易」のバックボーンなんです。

高家氏
えっ、(これで、みんなが)ハッピーになるんですか?

三橋氏
なりませんよ。だって、色んな条件入るんだもん。

「比較優位論」の前提

さっき言ったけど、「2人だったら、成り立つ」よ。しかも「業務限定」ですよ、「業務限定」。

「比較優位論」の問題って、A国も、B国も「完全雇用が、成立していなくちゃいけません」。
「失業者」が、「いたらいけない」んです(「比較優位論」では)。

かつ「資本移動が起きない」。
例えば「イギリス」の自動車工場がですよ、「なんか人件費高けぇなぁ」「じゃあ、ポルトガルに全員移れ〜」ってやったらですね、もう全然「成立しない」じゃないですか。
「それ(資本移動)が起きない」って「前提」になってる。

高家氏
あぁ。

三橋氏
「日本の企業が、中国に工場移転することは、ない」という前提になってる。

高家氏
ふぅ〜ん。

「セイの法則」、運送料は入ってない


三橋氏
で、「セイの法則が、成立している」。
あの「生産すれば」とにかく、「必ず(その分、全て)購入されます」、という「前提」に(セイの法則は)なってるんです。

高家氏
はい。

三橋氏
これ(ら全て)が、満たされていなければいけない。(比較優位論が成立されるためには)
あと、もう1個、面白いのあったの、何だっけの、比較優位論の面白いやつ。
あ、そうそうそうそう、あの「運送コストはね、「ゼロ」なんですよ」。

高家氏
そんな訳、

三橋氏
そんな訳あるか、そんな訳あるか!
それ言ったら、訳わかんなくなっちゃうから。「運送料 ゼロ」です、この条件。

もう「馬鹿じゃないの?」と。
こんなの前提にしてね、「自由貿易は、素晴らしい」とか言ってるんだから「日本の経済学者」とか「自称評論家たち」が。

高家氏
えぇ〜。
その「素晴らしい」っていうのは、なぜ、これを使って、どういう風に説明するんですか?

三橋氏
「とにかく、自由貿易は正しいんですよ」「なぜなら、リカードの比較優位論、知らないんですか?」(と、くる)。
知っとるわ、知った上で馬鹿にしてるんだよ、お前らのこと、そのぐらいバカなんですよ、ほんとに。

高家氏
えぇ〜。

三橋氏
でもその「大元」の「経済学」からして、これですから、それをちょっと「かじる」わけですよ。

高家氏
ふぅぅ〜ん。

「自由貿易は、素晴らしい」という真の意図は?


三橋氏
だから「自由貿易の否定」は、今は相当に「支持」得るけど、「15年」ぐらい「TPPの議論」してた頃、とんでもなかったですよ、「自由貿易」を、否定したら、ボコボコに言われました、私。
だいたい、竹中平蔵が「三橋さん、TPPは自由貿易なんです。」「自由だからやるんです。」って、理屈もへったくれもない言い方されたからね。

高家氏
なんて返したんですか?

三橋氏
ん?なんて言った(返した)か覚えてない。
そこの部分だけ強烈に覚えてる。なんか言ったでしょ?私のこと何か言ったんでしょ。
その「自由貿易は、自由だからやるんです」ってのは通らないですよ、さすがに。
だからこれですよ。
「比較優位論」ってのがあって、だから「イヤ、君は「比較優位論」知らないのか?」と言われて、
「知っとるわ」と。

高家氏
でも、その「比較優位論が、おかしかったら?」っていう話をされて、

三橋氏
そうだよ?
「比較優位論、知らないのかね?」って言ってるお前が「知らない」だろ、絶対、この「前提」を。
知ってたら、こんな恥ずかしいこと言えないもん。
さらにですよ、ここに強烈な要素があります。

それが「安全保障」です。

高家氏
ふん。

「経済学」には「安全保障」が入っていない

三橋氏
だって、本当にこんなことやってたら「ポルトガル」は「ワインしか、作れなくなっちゃう」よね?

高家氏
はい。

三橋氏
「製造業が、壊滅しました」と、「兵器」の生産が「不可能」になってしまいますね。

高家氏
‥リスキーですね。

三橋氏
リスキーでしょう?
そりゃあまぁ「イギリスの属国なります」みたいな話だったら、わかるけど、そういう話じゃないよね、これは。

高家氏
はい。

三橋氏
ということでございまして、いかがでしたでしょうかね。
こんな「バカバカしい学問」ですよね、もう「史上最悪の学問」だよ、「経済学」。
これによって我々は「苦しめられている」というのが、お分かりいただけたんじゃないでしょうか?
どうですか、この「バカ学問」。

「史上最悪の学問」、それは「経済学」


高家氏
その、「経済学」というものが、こう「成立した時」っていうのは、世の中どんな感じだったんですか?
「インフレ」に苦しんでたんですか?

三橋氏
そうそうそう、「インフレ」はもちろんそうよ。「産業革命」のちょうど「始まり」ぐらいですか。
でもその後「産業革命」のおかげで、どんどんどんどん「生産性」上がってたんだけど、「経済学」の方は「全く追いつかない」まま、「セイの法則でーす」と。
リカードの比較優位論でーす」、「クラウディングアウトでーす」とか言って、それで何百年とここまで来ちゃった。

で、「経済学部」の「教授」達って、こういうことを生徒に教え続けて、ご飯食べてきたわけ、何十年も。

高家氏
あ〜なるほど。なんか「アップデートされてない」って感じですか、時代と。

三橋氏
されてません。
多少「ごまかそう」という形のアップデートがされるんだけど。いわゆる「リフレ理論」とかね、あれが典型だったんだけど。

高家氏
あぁ、そっちですか。

三橋氏
で、結果的に、その何十年も間違えていったってことね、自分が、認められないんです。
結果的に、こんなことになってるんで、ちょっと今日マニアックな話でみましたけど、「これが現実」なんですよ、皆さんどう思われました?


続きはYouTubeで確認🐈




https://youtu.be/aoRa-nKxMc0

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