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セールスイネーブルメント〜営業を科学する〜

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SALESCOREという「営業を科学する」会社のメンバーが様々な営業組織のコンサルティングを行う中で得た日々の発見を書きます。
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#営業

営業の「売る」と同じくらい大事なもう一つの役割

営業の仕事とはなんでしょうか? そう聞かれたらあなたはなんと答えますか。 きっと大半の方は「売ること」というのが思い浮かんだのではないでしょうか? そうです。「売ること」が営業の仕事のひとつです。 ではもうひとつはなんでしょう? 会社において唯一営業だけが出来る役割とは営業は会社において唯一「お客さんとの接点を持てる」立ち位置にいます。 カスタマーサポート(orサクセス)がある会社においては、彼らもお客さんとの接点を持ちますが、それでも営業は唯一「まだ買ってくれていな

SALESCORE AI Challenge #1「AIを説得せよ」 解説と成功例

このnoteは、以下のツイートSALESCORE AI Challenge #1「AIを説得せよ」の解説記事になります。 1週間の公開でしたがたくさんの方に挑戦をしていただきました!ありがとうございました! (現在は上限回数に達したため停止しております。) 周りの友人からも「社内で話題になってみんなで遊んだ」「土日ハマってしまった」などのお声をいただき、嬉しい限りです。 お題今回の挑戦は、以下のお題が設定されたAIに対して会話をし、10回(10ラリー)以内に説得を目指す

売れる営業は本気で商品を信じている

こんにちは!Buffの中内です。Buffは理論やテクノロジーで営業組織強化を支援をしている会社です。 よく、営業は自社商品を信じるのが大事、といわれることがあります。 先日、世間一般で強いといわれる営業会社で、毎期トップを取っている営業の方と話す機会がありました。 その時にも、商品を信じるのが大事、という話になったのですが、その本気度が、思ってたのを大きく上回っていて、大変勉強になったので、その話をシェアしたいと思います。 世界一の商品まず、印象的だったのは、彼と話し

1. 多くの組織ができていない営業組織における目標設計の本質〜Sales Enablement Programシリーズ〜

Buffの営業組織向けコンサルティング「Sales Enablement Program」では数十名のベンチャー企業から上場企業まで数多くの営業組織を改革してきました。 ※Buffの営業組織向けコンサルティングサービス その実際のプログラム実施時には組織や会社によって様々な課題が浮き彫りになります。その上で再現性ある組織づくりを行い、中長期で売上UPに寄与した施策やプログラムの一部を紹介いたします。 第一回目は 「目標設計」 目標設計と聞くと「そんなん毎月経営目標か

その1件のTELが組織の未来を作っている

世の中には競合優位性の中に「文化」が登場する企業が存在する。 営業組織でいえば、Salesforce、リクルートやキーエンスなどがそれにあたるだろう。 彼らはそういった文化をどのように手に入れたのか。自分たちも手に入れたければどうすれば良いのか。 我々は営業組織向けに「文化作り」のサポートをしている。色んな企業と変革を共にしてきた。その実際のエピソードを元に書いていこうと思う。 今までコンサルとして入らせていただき変革した企業の多くの方々に言われたのは「こんな組織が存

13年経った今でも思い出す、新卒1年目に受けたクレーム

営業をやっていればクレームやお叱りを受けることは必ずある。 大事なのはそのクレームを受けた後にどう対応するか。 その対応の仕方で売上が消滅するか大きく伸ばせるかが変わる。 難しいお客様ほど他社もやりづらいのでこういうお客様を攻略するのは非常に有効である。 クレームを制すれば売上を伸ばすことができる。 ちなみに私も新卒のときにクレームを受けたにも関わらずビビって見ないふりをして放置してしまっていた過去もある。 ただあるクレームがきっかけで自らクレームに飛び込むように

属人化した営業組織から抜け出したい時に読むnote

なぜ私がこのテーマについて語るのかなかなかに壮大なテーマなので、私が語るに値するような者なのかを先にお伝えします。 私はBuffという会社の代表で、簡潔に言うと営業版ライザップのようなことをしております。様々な組織規模、業界の企業様に入らせていただき、3ヶ月で1人あたりの売上が3倍になった事例もあります。 これからこのnoteに書く内容は今まで支援したすべての企業でおこなったことであり、成果に繋がった中核となるような概念です。 少し長いですが無駄なく書いたつもりなので、ぜ

大手組織攻略はこれ一つで格段に進みます。

大手の組織攻略ってなかなか難しいイメージありませんか? とりあえず対面の担当者にPRするもののその後どうしていいかわからない。 組織図を作ってみるもののどう活用したらいいかわからないなど。 なかなかできていない方が多いのではないかと思います。 ABM(アカウントベースドマーケティング)という言葉は最近よく聞かれると思いますが、その中でもまず初めに組織構造と部署の力関係の把握を行います。 組織構造を理解する そもそもどういう部署があって、どのような部署が関わってくる

営業のヒアリング力を最短で鍛える説得トレーニングとは(お題集付き)

説得トレーニングについて呟いたら思いの外反響が良かったので、社内で行っている方法をお題集も含めて共有します。 この記事では、 ■ 説得トレーニングとは? ■ 行う時の具体的な進め方 ■ お題集 を記載しましたので、ぜひ読んでトレーニングを実践してみてください。 説得トレーニングとは? 2人で行うロープレで特定のお題に関して、AさんがBさんを説得するというものです。とある営業の強い企業では採用面接のひとつに見極めの目的で組み込まれているそうです。今回はヒアリング力を鍛える手

7年前の1行のメモで受注した話

私の前職である株式会社キーエンスという会社では独自のCRMにお客様への活動の記録をかなり細かく残していました。 CRMを導入する前は顧客カードという単語帳のようなものでそのお客様の情報を手書きで1件1件電話や訪問の内容を記録していたそうです。 お客様と話したり商談した内容はかなり重要な情報資産だと考えているので、記録することの重要性は新卒のときから嫌というほど教え込まれました。 ・案件の時期、金額、ネック、用途 ・失注した理由 ・担当者の趣味、家族構成、住んでいると

私が「営業」を義務教育の科目にすべきと思う理由

この記事はクリスマスまで日替わりでバトンを繋いで記事を書くという「営業 Advent Calender」の記事です(私は5日目担当です) 素晴らしいメンバーに混ざって書かせていただいてるので、ぜひ他の記事もご覧になってください! 自己紹介Buffという会社で代表をしております、中内です。 色んな企業さまに営業顧問として入らせていただき、3ヶ月で売上を3倍にするなど、強い営業組織作りを事業として行っております。 12/2,3,4日目と学びになる記事が続いたので(本当に勉強に

その記録に仮説はあるか

最近、SFAやCRMを導入し、営業活動を記録するようになってきている組織も多いかと思います。 記録は営業において重要なことで、それにより改善の土台が整うと思うのですが、色んな組織のSFAを見せていただいていると「ん?」と思うような記録項目に出会うこともあります。 今日は記録項目に必要な唯一の条件についてお話しします。 その記録に仮説はあるか なぜその項目を記録するのか、を理解出来ていないまま記録をしている項目はありませんか? その記録を行う仮説・目的があるか。 これが

営業マネージャーが知っておくべき「管理」と「把握」の違い

先日、とある営業マネージャーの方から相談をいただいてお話している時に「KPIで管理をしてもメンバーが動いてくれない」ということを言われました。 その時私は「それはKPIの使いみちが違うかもしれません」ということをお伝えしたのですが、その時の話をします。 「管理」と「把握」は何が違うか 結論からお伝えするとマネージャーの仕事は「管理」でなく「把握」だと私は考えています。 かん‐り〔クワン‐〕【管理】 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。「品質を管理する」「

KPIは少ない方が良いという幻想

やることは絞った方が良い。 KPIは少ない方が良い。 こんなワードを今まで幾度となく聞いてきたかと思います。 私はこれは半分正解で、半分間違いだと思います。 実際現在、弊社や我々の顧問先では「営業KPIを10個前後」置いています。 すべてのKPIに目標があり、1つでも未達の状況であれば「どう改善しましょうか」という話になります。 今日はそんなKPIに関する話を書こうと思います。 営業におけるKPIとして観点で書きますが、きっと他の分野でも同じなのではないかな、と思ってお