ぶえのすナイズ

ブエノスアイレス在住。アルゼンチン人との国際結婚を機に2022年に移住。パラグアイとア…

ぶえのすナイズ

ブエノスアイレス在住。アルゼンチン人との国際結婚を機に2022年に移住。パラグアイとアルゼンチンの永住権所持。宮城県仙台市出身。

マガジン

  • 旅行前に知っておきたいこと/ブエノスアイレス編

    アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを訪れる旅行者の方向けに、有益な情報をまとめました

記事一覧

【最新版】 両替するなら知っておきたいこと

今回は、インフレ率が三桁を超える国アルゼンチンを訪れるなら必ず知っておきたい両替にフォーカスして、できるだけわかりやすく解説したいと思います。 アルゼンチンの通…

我が家のアルゼンチン料理

今回はアルゼンチンの家庭で味わう料理をテーマに、季節を問わず我が家でよく食べる5つの地元料理を紹介します。もちろん我が家ではお米も毎日のように食べますが、やはり…

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【保存版】 もし盗難被害に遭ったら!?

悲しい現実ながら、ブエノスアイレスでは毎月のように日本人旅行者の方が盗難やひったくりなどの被害に遭っています。以下に2024年に大使館からアルゼンチン在住者に通知さ…

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ガイドブックでは紹介されない人気レストラン10選/ブエノスアイレス編

ありがたいことに日本人旅行者の方をご案内する機会も増え、レストランについてのご質問も多くいただきます。最近はインフレの影響で価格が高騰し外食産業は大打撃を受けて…

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『母をたずねて三千里』から読み解くイタリア移民

私は小さい頃からアニメを観る方ではなかったが、そんな私でも観たことがある『母をたずねて三千里』は、日本人にとって馴染みのある名作アニメの一つだろう。私も学童期に…

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【在住者レポート】 レストランのお会計は札束?!

ブエノスアイレスを訪問予定の方から「現地レストランの価格はどんな感じですか?」とご質問をいただくことがあります。結論から言うと特に今年に入ってから外食代が急激に…

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藝大フィルによる待望のアルゼンチン公演!

現地12月6日に世界三大劇場の一つといわれるブエノスアイレスのコロン劇場(Teatro Colón)で、藝大フィルハーモニア管弦楽団がアルゼンチン公演を行なった。 当日はあい…

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【国際結婚】 永住権申請の手引き

私は2022年末にブエノスアイレスでアルゼンチン人と結婚し、その後永住権を取得するために「DNI」と呼ばれる身分証の申請を始めました。(「Documento Nacional de Identid…

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アルゼンチンであなたもステーキ通!

アルゼンチンに来たら、現地で「パリーシャ」と呼ばれるステーキハウスで最高品質の牛肉を食べずに帰るわけにはいきません! とはいえレストランではメニューに写真が無く…

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【在住者レポート】 ハイパーインフレの実態/2023年版

以下の内容は2023年10月時点のものです。一部情報がすでに古くなっていますので、最新版の在住者レポートをご覧ください。 早くもアルゼンチンに移住して一年が経った。現…

移民にまつわる過去と現在

昔からアルゼンチンは移民に寛容な国として知られている。ブエノスアイレスを訪れると、他の南米の国では珍しく白人や金髪の人の比率が多いことに気づく。 日本の外務省に…

【アルゼンチン史】 フンタス裁判

パラグアイ人の友人と最初にブエノスアイレスを訪れたとき、大統領府が見える五月広場近くの交差点で彼がこう言った。ー「五月広場の母たちを知っているか?」 もちろん答…

【国際結婚】 アルゼンチン人との結婚手続き完全ガイド

私は2022年12月にブエノスアイレス市でアルゼンチン人と結婚しました。日本人がアルゼンチン方式で結婚する方法は情報が乏しい上に、それらの情報が古くなることもあるため…

出入国スタンプがもらえない?!

せっかく南米アルゼンチンに来たのに、入国スタンプが押されなかったけど大丈夫?!ーこんな経験をしたのは筆者だけではないでしょう。実際、X(旧Twitter)上でも入国スタ…

【在住者コラム】 ブエノスアイレスに移住して驚いた日本との違い

パラグアイの首都アスンシオンに約4年間住み、南米のことはある程度わかったつもりでいた。それでもアルゼンチンのブエノスアイレスは自分にとってまるで別世界だった。 …

【インタビュー】 観光はドル持ちがお得!?(2023年)

以下の内容は2023年7月時点のものです。情報がすでに古くなっている場合がありますので、以下最新版の在住者レポートをご覧ください。 ****** 隣国パラグアイ在住の建築…

【最新版】 両替するなら知っておきたいこと

今回は、インフレ率が三桁を超える国アルゼンチンを訪れるなら必ず知っておきたい両替にフォーカスして、できるだけわかりやすく解説したいと思います。 アルゼンチンの通貨 まずアルゼンチンの通貨は「アルゼンチンペソ」です。表記が米ドルと同じ「$」のため、お店やレストランの価格表記に戸惑う日本人の方が多いです。外国人がよく来る店の場合、稀に値札はドルで表記して会計の際にペソで請求してくるお店もあるので、よく見分ける必要がありますね。また値段において、カンマとピリオドの使い方が日本と

我が家のアルゼンチン料理

今回はアルゼンチンの家庭で味わう料理をテーマに、季節を問わず我が家でよく食べる5つの地元料理を紹介します。もちろん我が家ではお米も毎日のように食べますが、やはりアルゼンチンでしか味わえない料理は一度味わうとクセになります。 1. ステーキ アルゼンチンの食文化において、ステーキとワインのコンビネーションは王道です。アルゼンチンは世界的に有名な牛肉の生産国で、その品質の高さと風味の豊かさで知られています。脂肪の少ない赤身のリブアイやサーロインは一般的に塩だけのシンプルな味付

【保存版】 もし盗難被害に遭ったら!?

悲しい現実ながら、ブエノスアイレスでは毎月のように日本人旅行者の方が盗難やひったくりなどの被害に遭っています。以下に2024年に大使館からアルゼンチン在住者に通知された邦人被害の一部をまとめました。 もちろん観光で来る場合、防犯対策はしていても実際に自分が被害に遭うことを想定している方はほとんどいないでしょう。最近では暴力を振るわれるケースも多発しています。 ではブエノスアイレスで万が一そのような事態に遭ってしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。 冷静に対

ガイドブックでは紹介されない人気レストラン10選/ブエノスアイレス編

ありがたいことに日本人旅行者の方をご案内する機会も増え、レストランについてのご質問も多くいただきます。最近はインフレの影響で価格が高騰し外食産業は大打撃を受けていますが、せっかくブエノスアイレスに来たなら南米屈指の美食を味わっていただきたいものです。 とはいえガイドブックやネットで話題の世界No.1ステーキハウス「Don Julio」はもはや予約が取れず、かたや老舗ピザ屋「Pizzería Güerrín」は混みすぎで敬遠してしまいますよね。 レストラン選びを間違わないた

『母をたずねて三千里』から読み解くイタリア移民

私は小さい頃からアニメを観る方ではなかったが、そんな私でも観たことがある『母をたずねて三千里』は、日本人にとって馴染みのある名作アニメの一つだろう。私も学童期にテレビで再放送を観て、子供ながらにインパクトを受けた。 当時はあまりよくわかっていなかったが、この作品は19世紀後半から20世紀初頭にかけて多くのイタリア人が経済的困難から逃れるために、アルゼンチンに移民した時代を反映している。私自身、イタリア移民5世であるアルゼンチン人の妻を持つ者として、改めてこの物語に注目してみ

【在住者レポート】 レストランのお会計は札束?!

ブエノスアイレスを訪問予定の方から「現地レストランの価格はどんな感じですか?」とご質問をいただくことがあります。結論から言うと特に今年に入ってから外食代が急激に高くなったなと感じています。 アルゼンチンは南米屈指のグルメ大国ですが、世界最悪のインフレ国の一つでもあります。昨年末に政権が代わり、新政府の緊縮政策により公共交通機関、生活必需品、サービスの価格が上昇したことで、消費者の支出の優先順位は変わってきました。 特に今年に入ってからはレストランなどの外食産業への打撃が一

藝大フィルによる待望のアルゼンチン公演!

現地12月6日に世界三大劇場の一つといわれるブエノスアイレスのコロン劇場(Teatro Colón)で、藝大フィルハーモニア管弦楽団がアルゼンチン公演を行なった。 当日はあいにくの雨模様となったものの、大勢の観客が詰めかけた会場は熱気に溢れた。やはり通常のショーに比べ日本人や日系人の方々が圧倒的に多く見受けられた印象だ。それだけ待ちに待った日と言えるだろう。 このプロジェクトはパンデミックの影響で二度の延期を余儀なくされていたそうで、今回は日亜修好125周年も記念し待望の

【国際結婚】 永住権申請の手引き

私は2022年末にブエノスアイレスでアルゼンチン人と結婚し、その後永住権を取得するために「DNI」と呼ばれる身分証の申請を始めました。(「Documento Nacional de Identidad」の略で「デエネイ」と読みます) 今回は、現地でアルゼンチン人と結婚した日本生まれの日本人が、永住権を取得するために求められる必要書類と申請手順をまとめてみました。もしアルゼンチン人と現地で結婚し永住権を取得しようという方がいらっしゃれば是非参考になさってください。 アルゼン

アルゼンチンであなたもステーキ通!

アルゼンチンに来たら、現地で「パリーシャ」と呼ばれるステーキハウスで最高品質の牛肉を食べずに帰るわけにはいきません! とはいえレストランではメニューに写真が無く、有名店以外は英語表記も無いので日本人泣かせです。今回はステーキを注文するときに、「スペイン語がわからない!」と嘆くあなたにわかりやすいよう、最低限覚えておきたいステーキにおすすめのビーフカット(Cortes de carne)を八つだけご紹介します。 Ojo de bife (リブアイ) 「オホ・デ・ビフェ」:

【在住者レポート】 ハイパーインフレの実態/2023年版

以下の内容は2023年10月時点のものです。一部情報がすでに古くなっていますので、最新版の在住者レポートをご覧ください。 早くもアルゼンチンに移住して一年が経った。現地の身分証明書もようやく手に入れ、少しづつ旅行者気分から在住者としての自覚が芽生えてきた。 移住前までは、アルゼンチンが「デフォルト(債務不履行)を何度も繰り返している国」だとは聞いていたものの、実際に現地で生活してみると、日本での常識を覆すほどの凄まじさに驚かされた。 以前の記事でハイパーインフレについて

移民にまつわる過去と現在

昔からアルゼンチンは移民に寛容な国として知られている。ブエノスアイレスを訪れると、他の南米の国では珍しく白人や金髪の人の比率が多いことに気づく。 日本の外務省によると、アルゼンチンのヨーロッパ系(主にスペイン、イタリア)の移民は97%、先住民系3%となっている。ちなみに私の妻ももれなくイタリア人移民5世である。 また戦前にはユダヤ人が移民としてアルゼンチンに押し寄せ、近年ではベネズエラの経済的混乱を逃れた人々が新天地を求めてやって来ている。 今回はそんなアルゼンチンの移

【アルゼンチン史】 フンタス裁判

パラグアイ人の友人と最初にブエノスアイレスを訪れたとき、大統領府が見える五月広場近くの交差点で彼がこう言った。ー「五月広場の母たちを知っているか?」 もちろん答えは「ノー」だった。読書家の彼は五月広場にまつわる悲しい歴史について語ってくれた。 それは1976年から1983年にかけてアルゼンチンの軍事政権によって行われた「汚い戦争」と呼ばれる白色テロだ。「パンパのヒトラー」と呼ばれたホルヘ・ラファエル・ビデラ将軍の軍事政権は左翼テロ鎮圧を口実とし、反体制派の疑いのある一般市

【国際結婚】 アルゼンチン人との結婚手続き完全ガイド

私は2022年12月にブエノスアイレス市でアルゼンチン人と結婚しました。日本人がアルゼンチン方式で結婚する方法は情報が乏しい上に、それらの情報が古くなることもあるため、私自身の経験を踏まえ日本生まれの日本人がアルゼンチン人と現地で結婚する方法について解説したいと思います。 日本では届出婚が一般的ですが、アルゼンチンでは世界の多くの国で採用されている民事婚が主流です。そのため、現地でどのような手順を踏めばいいのか不安な方もおられるでしょう。私がまさにそうでした!とはいえ今回取

出入国スタンプがもらえない?!

せっかく南米アルゼンチンに来たのに、入国スタンプが押されなかったけど大丈夫?!ーこんな経験をしたのは筆者だけではないでしょう。実際、X(旧Twitter)上でも入国スタンプがないことを不安視する投稿が見受けられます。 実はアルゼンチン政府は、2022年4月25日以降パスポートへの出入国スタンプを廃止する発表をしています。 移民局(Dirección Nacional de Migraciones)によれば詐欺のリスクとコストを抑えるというのが理由のようです。また「この措置

【在住者コラム】 ブエノスアイレスに移住して驚いた日本との違い

パラグアイの首都アスンシオンに約4年間住み、南米のことはある程度わかったつもりでいた。それでもアルゼンチンのブエノスアイレスは自分にとってまるで別世界だった。 今回は、すでに南米生活を経験したにもかかわらず、アルゼンチンに移住して感じたカルチャーショックを厳選して5つ紹介したいと思う。ちなみに本来はハイパーインフレがそれに含まれるのだが、前回の記事で既に取り上げているので、今回はインフレ以外のアルゼンチンの特異性を取り上げることにする。 (1) ベソ文化 ベソとはスペイ

【インタビュー】 観光はドル持ちがお得!?(2023年)

以下の内容は2023年7月時点のものです。情報がすでに古くなっている場合がありますので、以下最新版の在住者レポートをご覧ください。 ****** 隣国パラグアイ在住の建築デザイナーで起業家の立川巧雪さんからアルゼンチンの現状についてインタビューしていただきました。立川さんのnote記事は下記からご覧いただけます! 今回の内容は、全て私の経験に基づくものではありますが、説明にあたって現地在住の「しずろくブログ」さんの記事も一部参考にさせていただきました。非常に興味深い内容