ビジネスでやっているホームステイにあたった！の件
留学中にホストファミリーと仲良くなった方は、退去後も遊びに行ったり、旅行でカナダに戻った時に泊めてもらったりして、とてもよい関係を築いています。
ホストファミリーとうまくいかなかった方は、学生用レジデンスに移ったり、シェアハウスに移ったりすることが多く、中にはホームステイを転々とされる方もいます。
ホームステイという生活スタイルが性分に合わない場合もあるので、ホームステイ以外の滞在方法に変更することで解決すればよいのですが、ホームステイをしたいのにホストファミリーとうまくいかないケースは、生徒さんがストレスを溜めてしまい、勉強に影響を及ぼす場合があるので、いち早く解決する必要があります。
ホームステイが合わないと感じたら？
ホストファミリーが冷たい、ハウスルールが厳しい、食事が粗末、備品の有無についての相談が日本の留学生から多くあります。
具体的には、ホストファミリーがどこにも連れて行ってくれない、シャワー時間などのハウスルールが厳しい、食事の量が少な過ぎる/多過ぎる、野菜が出ない、食事が口に合わない、布団が薄い、などです。
苦情を聞いた学校スタッフや手配会社は、留学生の期待値と苦情の内容や程度、改善が可能かどうかによってアドバイスをしたり、ホームステイ先を変更したりします。
例えば、湯舟に入りたいという要望であれば、カナダでは浴槽に湯を張って入る習慣はないので、シャワーで慣れてほしい。もし深い浴槽があったとしても、お湯のタンクが小さい場合、１人が湯舟に入ったら他の人のお湯がなくなってしまう、などの理由を説明して理解していただきます。(カナダ名物「お湯のタンク」が何かについてから説明します)
シャワー時間が15分と短く、時間内にドライヤーで髪を乾かすところまでできないという要望であれば、シャワー時間は15分が平均的という旨を伝えた上で、ドライヤーだけ部屋で使えないかホストファミリーに聞いてみよう！などのアドバイスします。
そこで頑張ってくれる生徒さんは、ホストファミリーに相談したり、自分でできる範囲で工夫したりして、解決しました！と笑顔で報告しに来てくれます。
要望＝クレーム＝嫌われる＝言いたくない
日本の生徒さんの要望で困ってしまうのは、「不満だけど、私が不満に思っていることはホストファミリーには言わないで解決してほしい」というものです。本当に、これが一番困ります。
一番早い解決方法は、生徒さんが直接ホストファミリーと話すことです。
困っている当の本人から相談があるのですから、ホストファミリーも一番親身になります。
学校スタッフからホストファミリーに連絡をして、生徒さんの要望を伝えると、大抵の場合「一緒に住んでいるんだから、直接言ってくれればいいのに」と言われます。それを聞いて、「ホストファミリーに嫌われてしまった。相談しなければよかった」と言う生徒さんもいます。だからと言って名前を伏せてホストファミリーに報告しても、話がややこしくなる一方で、全く解決しないことがほとんどです。
ホストファミリーは、基本的に学校や手配会社からお金を受け取って留学生の受け入れをしているので、多かれ少なかれビジネスであることは間違いないのですが、身内だけなら半裸で家の中をウロつけるところ、留学生が一緒に住んでいることで、ある程度秩序のある生活を強いられますし、留学生が急病にかかったりトラブルが起こったら対応する必要があるので、留学生を受け入れたいという前向きな気持ちがなければ、正直なところ割に合うビジネスではありません。それでも、留学生に生活の場を提供できればと、できる限りの努力をしています。
なので、ホストファミリーは、何でもオープンに留学生と話したいと思っています。留学生が本音で話してくれなかったら、ホストファミリーは生徒さんの要望も、どうすれば満足してもらえるかも、困っていることすら分からないので、ホストファミリーの気持ちを伝えることも、問題を解決することもできません。
ホストファミリーがどこにも連れて行ってくれないと感じたら、観光地とまではいかなくても、一緒にスーパーのお買い物に行きたいと言ってみましょう。食事の量が少な過ぎる/多過ぎる、野菜が出ない、食事が口に合わない時は、食べたいものをリクエストしてみましょう。布団が薄い時は、正直に「寒いから布団やヒーターがほしい」と伝えましょう。
そして、ただリクエストするだけでなく、毎日少しずつでも家の手伝いをしたり、世間話をしたり、仲良くなれるよう努力してみましょう。
留学生が自分の気持ちを素直に伝え、一緒に解決しようと歩み寄ることで、「ビジネスでやっているホームステイにあたった」と感じることなく、よい関係がホストファミリーと築けるかもしれないのです。
続きは次回。ちょっとアピール。こんなことやっています。👆
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