結局ワーホリってどうなん?【安いニッポンからワーホリ!】
「農場での実働6時間のブルーベリー摘みアルバイトで、月給50万。夕方からはビーチでサーフィン」
以前、NHKの番組などで話題になったオーストラリアへのワーキングホリデー(ワーホリ)制度。
若者たちが一定の期間内だけ海外で過ごしたり、働いたりできる制度になる。
私は番組自体は観てないが、番組の内容をスクショした画像をSNSで見かけて「へぇ〜。そんなに稼げるんや!」と驚いたことを覚えている。
だが、最近になって、ワーホリに行った人が現地でホームレスになっていてるという報道を見た。
あれだけSNSでは稼げると言われていたのに?
日本で働くことは、もうオワコンと言われていたのに?
結局のところどうなん??と思ったときに、上阪徹さんがワーホリについて実際に行った人への取材を元に「本当のところ、稼げるの?」「ワーホリの大変さ、難しさ」などをまとめた本があったので、読んでみた。
これが面白くて!!
別にワーホリに行かない人でも、今の私たちに求められている能力を教えてくれる。
安いニッポンからワーホリ!―最低時給2000円の国で夢を見つけた若者たち
まずは肝心の「稼げるかどうか」
賃金が高いということは、物価が高いということでもある。
現地で生活していると、仕事を見つけないと、貯金は凄い勢いで消えていくらしい。
報道やSNSで話題になってからか、日本からのワーホリ希望者は増えて、仕事は見つかりにくい状況。
その理由は日本人だけでなく、世界各地の若者がオーストラリアに入国しているから。
元々オーストラリアはサービス業を始め、多くの仕事を海外から来る人たちでカバーしている。
コロナで入国ができなくなり、あちこちの仕事で人手不足になっていたらしい。
そんな中で、コロナでの入国規制が解除されて、外国人を受け入るようになった。
そのタイミングでオーストラリアに働きに行った人たちが、あっという間に仕事を見つけ、結果的に「稼げる!」という状況になった。
何も情報がない時期にリスクをとって行動した人たちが稼げた。
報道やSNSで話題になったときは、一番良い時期だったらしい。
その情報を見て「稼げるんや!」と思って、あとから行けば、人材は足りてる状態。
仕事は見つからない、家も見つからない。
物価は高いから生活ができない。
そりゃあそんなにオイシイ話があるわけが無い。
ちゃんと裏にはカラクリがある。
本を読んでいて思うのは資格職、手に職系(看護師、美容師等)はやっぱり海外でも強い。
本を読む限りでは資格職の場合、英語がある程度どうにかできれば、良い職に就けそうな雰囲気はある。
それでも資格を持ってなくても仕事をしてる人はたくさんいる。
だが、やはり十分な収入を得ようと思ったら、英語力は求められる。
英語がわからなければ仕事の指示もわからない。
物件選びや仕事選びで騙される可能性も高くなる。
読んでいて、そりゃあそうだよね、とは思った。
人手不足だったときならまだしも、人手が足りてるなら、やっぱり英語を喋れる人を雇うだろう。
とりあえず現地に行けば、どうにかなるもんでもない。
人手が増えて、現地では仕事が見つかりにくい状況だが、見つかる人は仕事を見つけて普通に暮らしているらしい。
情報を自分で集めて精査し、実際に動いてみる。
履歴書を送り、現地で自分の人柄や仕事に対してのやる気を見せて、自分を粘り強く売り込み、仕事を取る。
仕事探しを他人任せにしない。
必ずしも上手くいくわけではないが、自分の足で動いて、努力した人がやりたい仕事に就けている。
エージェント任せの受け身の人には、そもそもワーホリは向いてないような気がした。
ワーホリで結果を出すには、自分から動けるかどうかが大事だと本には書いてあった。
やってることは日本での就職活動や営業活動と変わらない。
求められる能力は海外でも日本で同じ。
相手が求めている能力を把握して、その能力が自分にあると自分で自分を売り込める人が、結果的には良い仕事に就けて、多くの収入を得ている。
ワーホリで結果を出せる人は、おそらく日本で普通に働いても結果を出せる人だと思う。
自分で動ける人は、どこに行っても強い。
ワーホリ問題についてキラキラしてる表の情報だけでなく、裏側の実際のところの部分を知れたのは良かった。
結局、求められる能力は日本と変わらんやん!
そう簡単に稼げるオイシイ話があるわけがない。
SNSやネットでの情報に踊らされている人への言葉が、グサッと刺さった。
ちょっと耳が痛い。
私自身、ワーホリに限らず、SNSのお得な情報、ネガティブな情報に踊らされてる自覚はある。
やっぱり「稼げる」と聞くとロクに調べもせずに「良いなぁ~!!」とか思っちゃう。
やっぱり自分から調べに行って、情報を入手して精査することは大事だと思った。
「ワーホリで得れるものは?」という問い。
ワーホリは30歳まで。
私は年齢的にワーホリは利用できないが、もしも20代でこの本に出会っていたら、海外に行くことを考えてたかもしれない。
海外での生活が自分に合うかは分からんけども。
行ってたらホームシックで泣いて帰ってきてたかも?
それでも、やっぱり憧れではある。
日本にいても、今少しだけこの価値観に自分が近づけている気はするので、私は日本で行動していこうと思う。
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