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【マンガ】まだ「スキップとローファー」読んでないの?

俺,言ったよな?

これだけ真剣に「スキップとローファー」を推進しているのにもかかわらず,未だに試し読みすらしてないフォロワー,流石におらんよな?これまで何度も機会を提供してきましたよ?我慢できず前回(第15回)のヤンキースラジオでも言ったはずです。

でも僕は鬼じゃありません。まだ読んでないよぅ!😓という迷える子羊たちにラストチャンスをあげようと思います。

振り替ってみればこちらも「スキップとローファーを読め」というだけで,一体全体どんなマンガなのかをPRしてこなかったのは手落ちでした。
てなわけで2023年を占う1番目のnoteは「スキロー布教note」としようじゃありませんか。

大人も学生も目かっぴらいて刮目しような。

◎あらすじ

岩倉美津未、今日から東京の高校生! 入学を機に地方から上京した彼女は、勉強こそできるものの、過疎地育ちゆえに同世代コミュ経験がとぼしい。そのうえちょっと天然で、慣れない都会の高校はなかなかムズカシイ! だけど、そんな「みつみちゃん」のまっすぐでまっしろな存在感が、本人も気づかないうちにクラスメイトたちをハッピーにしていくのです!

Amazon購入ページより

この紹介文にもあるように,「スキップとローファー」という作品は東京の高校が舞台。岩倉美津未という15歳の女の子が,とある理由で上京しレベルの高い進学校へ入学する訳なのですが,入学式当日から大トラブルに見舞われ遅刻寸前。道中で志摩聡介くんという高身長イケメンの助けもあって窮地を脱するが・・・という書き出しです。

まあまあ慌てるなお前ら。
「ありきたりじゃねえか!」「テンプレストーリーじゃねえか!」という声は分からなくもない。

だが待って欲しい。
スキローの神髄はここからなのです。

◎過ぎ去った青春がそこにはある

この作品を読んで衝撃だったのは,恐ろしいまでの人物描写の丁寧さ。登場人物の心情が都度描かれているのですが,ま~~~~~あこれがすっげんだわ。

もうね,「全部自分か???」ってくらいに共感しちゃうんよね。中高生くらいの時に考えていたこと全てが如実に表されている気がしてちょっぴり恥ずかしくもなったり。

そんな限りなく解像度のきわめて高い「高校生」達の不協和音に対してのアンサー・潤滑油的存在が岩倉美津未ちゃんなのです。美津未ちゃんは石川県の田舎出身ということもあって,都民の感覚とのズレも少なからずあって,当初は戸惑いがありました。
そんな中でも,自分のバックグラウンドに引け目を感じることなくコミットしていく様は圧巻。美津未ちゃんだけは,良い意味で「現実の高校生らしくない」存在といえます。

そんな化学反応が織りなす青春群青劇はこれまた胸がきゅう…となるような懐かしさや感慨深さがあるんですよね。

例えば最序盤,入学式が終わってクラスメイトと初顔合わせ。後ろの席の子に連絡先交換を持ちかける美津未ちゃんなのですが,このやりとりすら「うわあああああああ」って感じです。

残念ながら,こういった酸いも甘いも今じゃ体験することはできません。スキローはそんな寂れた大人達への処方箋として薬効を発揮するのです。

◎今を生きる中高生へのバイブル

「なあんだ,所詮はノスタルジーに浸る大人向けマンガか・・」と諦めた中高生諸君。そんなこたぁないよ。

作者の高松美咲さんがもう一つ散りばめていると感じるのが「言葉に出せなかったおもいやり」だと思ってて,頭じゃわかっているけど行動に移せなかったもどかしさが度々取り上げられます。

中高生といえども,「学校」というひとつの共同体で暮らす社会人であり,その中で最も悩むのが人間関係かと思います。

スキローでは,様々なシチュエーションで葛藤に見舞われる心模様が描かれており,今を生きる中高生にも刺さる箇所ばかりだと思います。

これも最序盤になりますが,クラスメイトと親睦を深める目的でカラオケに参加しますが,なんとなく距離感を感じる美津未。クラスメイトからかけられた言葉の「裏」を深読みしそうになるものの,美津未ちゃんが繰り出すアプローチには思わず笑ってしまいました。

陳腐な一言になりますが,「自分が高校生のときに読みたかった」という感想に尽きます。

◎クッソ魅力的な登場人物

スキップとローファーをスキップとローファーたらしめるのは「人物描写」「解像度の高さ」であることは否定しませんが,やはりここまで人気を誇っているのは「登場人物それぞれの魅力」にあるでしょうか。

主人公の岩倉美津未や,高身長イケメンながら愛されキャラの志摩スケは言わずものがな,それぞれを取り巻く友人やクラスメイト,部活の先輩たちも個性的かつ「こういう奴いたなあ~笑」って感じ。

その中でもな,助手おじさんが一番好きなキャラクターがいるんだよ。
美津未の終生のライバルかつ最高の親友である江頭ミカ(以下,ミカ)ちゃんです。

このミカちゃん,実は先述の「美津未の後ろの席の子」なんですが,ファーストインプレッションは「(悪い意味で)こういう奴いたなあ~」でした。かなりの肉食系かつイケメン高スペ好きです。

そんなミカちゃんは他の登場人物以上に内面が描かれる場面が多いのですが,話を追う度に彼女のロジックや自己肯定感の在り方に共感している自分がいました。

大分中盤になりますが,バレンタインデーでのミカちゃんを見て心から泣いてしまいました。すんごい名言がでるんですが,ほんとにそうだなあって。

ミカちゃんの内面が特に多く描かれるのにも理由があって,他の登場人物よりも「本音を声に出す」ことが苦手。「楽しい」「辛い」って感想すら誤魔化す傾向にあります。そのミカちゃんが,美津未含めかけがえのない友人と過ごす中で,一歩踏み出す様はもうね・・・。

◎とりあえず読め

これ以上何をいっても空論に帰すので,『とりあえず読めや!!!』ということただ一つです。これに尽きます。

序盤でハマった人には『サウンド・オブ・ミュージック』という映画を事前学習しとくと更に良いです。

◎「やべえ・・。全巻読んじまったよ・・」というあなたへ

助手おじさんのレビューのお陰で神マンガに出会い,既出の全巻を読み切って脱力しているあなた。そう,あなたですよ。

「実はまだ単行本に収録されてない続きが見れるよ😎」と言われたらどうでしょうか。

そんな抜け道だってアテンドできちゃうんですよ助手ちゃんは。

「コミックDAYS」というアプリでは,スキローが収録されている『アフターヌーン』のマンガを読むことができ,毎月更新されているスキップとローファーを単話購入することが可能!
もちろんおじさんはアプリで単話購入した後,本巻も購入していますがね。

単行本を待ちきれないわっ!!って人にお勧めです。

◎最後に

実はな,スキローはアニメ放送間近なんだよ。。
Netflixとかで出たらもちろん見たいけど,まずは原作を読んでみような。
もし本当にこのnoteをきっかけにスキローハマった人がいたら,感想とか教えてくれると嬉しいょ😳


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