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【本】自分のあたまで考えている?ちきりんの書籍を読んで。

『自分のアタマで考えよう -知識にだまされない思考の技術- 』
有名ブロガーのちきりんさんの書籍を読んでみたので、その感想を書いてみる。

この本、導入の時点から私にとっては衝撃で、「あ、私やっぱり、ちゃんと脳みそ使えてないかも・・・」と感じさせられた。
私は本や講座、動画だったりで日々いろんなことを学ぶのが好きなのだけど、新しい知識を得るとなんだかちょっと成長できたような、視野が広がったような気がして満足げになってしまう。
しかし残念なことに実際数日後には本の内容を覚えていないことがほとんど。読書中いいなと思ったところにラインを引いたり、iPadでメモしたりもするのだけど、それでもやっぱり数日後には忘れている(私と同じような人、いますかね?)。
これって知識を暗記しようとしているだけなのだ


まず大事なのは、

「知っている」と「考える」は全くの別物であるということ。
そして自分の頭で「考える」とは、インプットをアウトプットに変換すること。


ちきりんさんに言わせてみると、

「知識」とは、「過去の事実の積み重ね」であり、「思考」とは、「未来に通用する論理の到達点」です。

知識と思考を異なるものとして認識しましょう。

一部抜粋

一部の知識は「過去において、他の人がその人の頭で考えた結果」です。それを私たちは書籍や講義、報道などを通して学んでおり、自分の頭の中に知識として保存しています。なにかを考えろ、と言われたときにそれを頭の中から取り出してくるのは、「他人の思考(=知識)を頭の中から取り出してくる行為」に他なりません。

一部抜粋


考えてもいないのに、考えたつもりというか、十分考えているような気になっていた、私。大事なのは、知識を得たら、じっくりとそのことについて自分の頭で考えること。
キーワードは、「なぜ?」「だからなんなの?」と問うことだそう。
そのことがらについてあらゆる可能性を考える。そして仮説を立てる。
自分がたてた仮説を脳に保管しておいて、今度関連する情報が入ってきた時に新たな考えをめぐらせる。

これが、

「知識」を思考の棚に整理しよう。

ということ。
得た知識をそのままの形で頭の中に保存するのではなくて、必ず知識を洞察に繋げる材料にして思考の棚にしまうというイメージ。

情報はもはや、頭の中に入れなくても検索すればすぐに手に入る時代。
人がじっくりと考えたことが知識よりも圧倒的に長く記憶に残るし、このことがこれからの時代はもっと大事になってくるのだろうと思う。

このようなことを著書ではたくさんの事例とともに丁寧に解説してくれています。


中でもゾッとしたのは、私たちの仕事で実際に「考える」時間ってほんのわずかなのかも、と思わされたことだった。
本のこの部分の内容を要約すると、
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1日でどれくらい「考える」時間を費やせただろうと意識することが大切。
例えば仕事での作業を洗い出してみる。朝の会議、メールチェック、新企画について検討、検討内容を資料にまとめる、顧客訪問・説明、報告書作成・メール作成、他グループとミーティング、明日の会議資料の作成・・・などなど
実際この中で、「考える」時間は、「新企画について検討」くらいの微々たるものなのだ。(ミーティング、明日の会議資料の作成も、少しは考えているだろうという感じ)
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そう思えば、育児休業から復職した後の仕事と育児の両立がすごく不安な私だけれど、まだまだ私の仕事時間も工夫すれば無駄を省ける!それを思考時間にまわす、そして残業削減することに繋げられれば・・・!と希望がもてた。

例えば、
・エクセルやワードで情報整理する時間
 →体裁を整えたり、見やすくするのも大事だけど、それよりも確実に完成させ、作業時間を減らすべき。   
 →時短につながる機能やツールをもっと活用する。
  早くて見やすいまとめ方をしている人のやり方をまねぶ。
・毎朝のメールチェック
 →定型文をさらに体系化して返信を打つ時間を短縮する。
 →1日の中でメールチェックするタイミングを決める。それ以外は見ない。
・情報収集(私仕事ではこれが結構長時間を占める。ダラダラと時間がかかって気づいたらお昼休み・・・ということも多々)
 →まず制限時間を決める。その中でどこまで深く調べられるか。ダラダラやらない。あとはスキマ時間で。
・企画検討・原稿作成(1番考えている時間)
 →朝イチ、メールや社内から急な仕事が飛んでくる前に終わらせたい。制限時間を決める。

などなど、、、ちょっと考えてみただけでもいくつか出てきた。
(と、この文章を打ちながら、もしかしてこれもただ既存の知識を脳みそから引っ張り出してきただけで、実際は考えていないのかも。。。と思えてしまってゾッとした。)


最後、ちきりんさんのこんな言葉に、勇気をもらった。

自分の頭だけで考えていると、最初は泣きたくなるくらい幼稚な考えしか浮かんでこない。ついつい答えを見たくなる。考えの深い人や博識な人が近くにいればすぐに意見を聞きたくなる。でも、そこをグッと堪えて自分で考える。

この、「自分の頭で考える」という、非効率ではあるけれども素晴らしく楽しい思考の世界を多くの人にいただきたい

一部抜粋


一昔前と違って、私たちはたくさんの情報に触れられる。テレビ番組「博士ちゃん」を見ていても、今の若い子達はあらゆるところから情報を得るのが上手いなぁと感心させられる。そんなことまで知っているの!?と思うし、その分野においてはまさにオタク。
たくさんの情報から自分に合った情報を集めるスキルは絶対に強みだ。だからこそ、その得た情報をもとに、「思考」しているかどうかで、未来は大きく変わってくるのだろうな、と思った。
問題を自ら見つけ出して、調べて、それをもとに熟慮して、自分なりの答えを導き出す。
それができる大人になろうと強く思った。そして我が子にも還元せねば!


以上、読書レポートでした。

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