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創作の悩みの種#5

創作活動をしていると、アイデアがまとまらない、
思う通りに形にできない、伝わらない、楽しくない
などの悩みが少なからず生じてくると思います。

どんな天才でも、高みを目指せば目指すほど悩みが生まれます。
現状に満足せずに前向きに生きようとすれば、誰でも常に何らかの
悩みを抱えることになります。

悩みがあるうちが花、その苦しみを乗り越えた先にこそ喜びがある。
とは言え、何をやっても上手くいかなくて、やることなすこと裏目に
出て、気が滅入ってしまうようなこともあるでしょう。
心が壊れてしまうくらいなら、逃げるのも諦めるのも悪いことでは
ありません。

もし、逃げることも諦めることもしたくないと言うのであれば、
悩みを解消しなければなりません。
自分だけで何とかするにしても誰かを頼るにしても、悩んでいる
理由がわからなければどうにもなりません。

悩みには必ず原因があります。
原因を特定せずに現象だけを見て焦って動くから、蟻地獄に引き摺り
込まれるのです。
悩みの原因が具体的であれば、対処のしようがあります。
悩みの粒が小さければ小さいほど、対処しやすくなります。
大きな悩みをできるだけ具体的に細かく分解することで、
悩みの本質がわかってきて、課題と対処法が浮かび上がってきます。

◾️創作活動のアウトプットを左右するもの

創作活動に限らず、何らかのプロジェクト実行にはリソースが必要です。
リソースとはヒト・モノ・カネ・情報です。
このリソースの過不足やバランスによって活動のアウトプットが
左右されます。

  • ヒト〜考え方X 熱意 X 能力

  • モノ〜原材料、ツール、設備

  • カネ〜資金

  • 情報〜DIKW(Data、Information、Knowledge、Wisdom)

プロジェクトの全ての悩みは、これらのリソース不足に起因します。
企業などの大きな組織は別として、個人レベルのプロジェクトであれば、
モノ、カネ、情報のリソース不足を解消することは負担が大きく、
多くの場合はヒトのリソースでカバーするしかありません。

◾️考え方

  • 行動指針(Mission)
    何を人生の喜び・楽しみとして生きるか
    何をやりがい・生きがいとするか

  • 目標(Vision)
    目指す姿、達成イメージ
    自分がどうなっていたいか、周りの人にどうなっていて欲しいか

  • 価値観(Value)
    自分は何に価値を置くのか
    物事の評価基準、行動の基準やこだわり、どの立場や態度を取るかなど

これらは、自分の行動や判断の拠り所になる基本的な考え方です。
自分自身のことなので、自分が決めればいいだけです。
しかし、自分自身にきちんと向き合って、本当の自分を把握することは
意外に難しく、ついつい誤魔化したり取り繕ってしまいがちです。
また、感情に振り回されて考え方がブレてしまうこともあります。
ですから、自分を見失わないようにマメに確認・点検する必要があります。

自分の軸がしっかりと通っていると迷うことが少なくなりますし、
自分の行動や成果物を正しく評価できるので、修正しやすくなります。
それでも迷って身動き取れなくなったら、ここに立ち返って今の自分を
見つめ直せば良いのです。

◾️熱意

  • 好奇心

  • 向上心、挑戦心

  • 貢献心、闘争心

これらは生まれながらに持っている性質ですが、長い年月をかけて周囲の
影響が刻み込まれるので、周囲の影響が大きいと少しやっかいです。
意識の力で強く自分に言い聞かせて態度や行動を元に戻すしかありませんが、年齢を重ねてた人ほど苦しむことになると思います。
子どもの頃から、あれはダメこれはダメ、そんなことして何の得になるの、
と行動を制限されたり、大人の既存の価値観を押し付けられて育つと、
これらの資質は抑制されてしまいます。
良い子と言われる子どもほど、大人になって求められることとのギャップに苦しめられることになります。

◾️能力

  • コンセプチュアルスキル
    認知機能〜状況を正しく理解し解釈する
    論理的思考〜原因から結果に至る筋道を立てる
    多角的思考〜物事を多角的に考察する
    批判的思考〜意識的に思考を切り替えて矛盾や飛躍がないかを検証する

  • テクニカルスキル〜知識、個別の技術や技能

  • ヒューマンスキル〜伝達能力、表現力、組織管理能力、コーチングなど

これらは客観的に測定可能な能力なので、教えてくれる人も教材も世の中にたくさんあります。
一方で、人工知能(AI)などのテクノロジーによって代替可能なことが増えており、悩みが解消されると同時に新たな悩みも生まれてくるでしょう。
今後どうなっていくのかはまだ誰にもわかりませんが、特にテクニカル
スキル領域における悩みと人間の寄与度は減っていくと思っています。
人間のやることが機械に奪われると考えるよりも、それによって生まれる
余力を、他のリソース(考え方・熱意・コンセプチュアルスキル・
ヒューマンスキル)に振り向けて、より高いアウトプットを目指す、
という方向で考えると新たな気づきが得られるのではないかと思います。

まとめ

  • 誰にでも悩みはある

  • 悩みには必ず原因がある

  • 悩みの種はリソース不足(ヒト・モノ・カネ・情報)

  • 個人でフォーカスすべきなのはヒト(考え方 X 熱意 X 能力)

  • AIが普及すると、特にテクニカルスキルが原因の悩みは減る

  • それによって生まれる余力の使い方を考えることが新たな気づきになる


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