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【越境学習・隣の芝は青いのか?】

人材育成の方法として、越境学習を取り入れる企業が増えています。

越境学習とは、普段勤務している会社や職場を離れ、

まったく異なる環境の組織に身を置き、

働く体験をすることで、


新たな視点などを得ることができる学びのことで、

他社留学、社外留学とも呼ばれています。



この方法は、リーダー人材を大きく育てる上で、

極めて効果の高い方法だと、私は以前から考えてきました。



多くの先進企業が、

次世代のリーダーを育成するなどの目的で、

ベンチャーキャピタルに社員を派遣したり、

自社とは全く違う文化を持った企業や、

業界、資本関係のない、

グループ外の会社に社員を出向・派遣させるなど、

越境学習が実施されるようになっています。


私は長年、多角化の進んでいる

鉄道会社に勤務していましたが、

40代で鉄道業とは全く違う、「葬儀社」に

出向したことで、

大きな学びを得ることができました。


当時、私が強烈に感じたことは、

鉄道会社とは経営基盤の全く違う、

零細な葬儀社の社長として働いてみて、強く感じたことは、

①自分の働いてきた鉄道会社が、大企業病を患っていたこと。

②世の中の常識、普通の状態がどうゆう事であったのかの気づき。

③小規模零細企業の経営基盤の弱さ、

④そして常に変化し続ける努力が必要であること、等々


分かったつもりでいた自分が、

鉄道会社とは全く違う組織風土の中で、大きな衝撃を受けました。

それは、今までとは全く違う業界、アウェイ感の強い職場で働くことで、

いろいろな葛藤や混乱を通じてしか得られない、

深い学びであったように思います。


そして、そんな葬儀社での3年に及ぶ越境学習の経験は、

その直後に、電子マネー「PASMO」の

社長として仕事をするうえで、大きな礎となりました。


越境学習はリーダー育成を行う上で、

極めて効果的な方法であり、


企業内で研修を繰り返す方法では到底到達できない、

高い教育効果が得られるように思います。


反面、効果の上がらないケースとしては、

越境学習者が、

自社とは違うアウェイの環境の中に放り出されたことで、

自信を喪失し、環境に負けてしまうケースが起こったり、


越境学習者の懸命な努力により、全く違った風土や価値観にうまく適応し、

固定観念を変えて行くことに成功した場合でも、

逆に、出もとの会社に戻った時に、

外の世界を見て来た事による不適応、つまり、

逆のハレーションが起こることも多くあるように思います。


具体的には、

越境学習者が、旧態依然とした自社の文化や、固定観念に再び触れる事で、

今までは、不自然とは思わなかった自社の風土・自社の価値観や常識に、

違和感を感じてしまうことで、

「越境学習者は二度死ぬ」とも言われる現象が、

起こってしまうこともあるようです。

越境学習を効果的に進める上では、

そのようなハレーションを緩和させる仕組みの構築が、重要だと思います。


その対策としてはいくつかのポイントがあります。

越境学習者が二度死なないよう、

経営者・人事部門・直属の上司・伴走者の四者が

しっかりと連携した「仕組み」

つまりハレーションを緩和し、越境学習者の学びを、

自社に還元する体制を作って行くことが重要です。



さらに、成功している企業では、越境学習中の越境学習者に、

内省を起こす仕組みとして、

週報・月報を書いて出元の会社に小まめに報告し、

フィードバックをもらったり、


越境学習者に伴奏者としての専任のコーチを付けて、

フォローしているケースなどがあります。

※専任のコーチは、人事評価との切り離しが必要で、社外人材で、

 リーダーや経営者を経験した、ベテランのコーチを採用することで、

 成功しているケースが多くあります。


さらに、越境学習者が帰社した後のフォロー体制も重要となります。

具体的には、越境学習者からの報告会を開き、

多くの社員の参加を募り、意見交換会を開催したり、


越境学習の経験を基に、自社の改革に対する提案を求めたりと、

越境学習者の能力開発だけで終わらない、

「越境学習の自社への還元の仕組み」を作ることが重要だと思います。


いずれにしても越境学習は、

企業の成長が止まり、組織が拡大しない時代において、

いかに自社のリーダー人材を、短期間で大きく育てていくことができるか、

大きな可能性を秘めているように思います。


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