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若い頃から私は、いろいろな事を深刻に考え、

心配したり、事前に最悪の事態を想定し、準備をすることが重要と考え、

楽観的に考える事はほとんどありませんでした。


そして、鉄道の総務部長時代は、会社のBCP計画の立案責任者として、

危機管理や危機管理広報を熱心に学び、

東京スカイトリー開業プロジェクトでも、危機管理広報を成功させるなど

「危機管理のプロ」だと自負していました。


実はそんな私が、半年前、精密検査の結果、すい臓に腫瘍があり、

大学病院でいろいろな検査を受けました。


常に最悪な状態を想定することが正しいと考えている私は、

何事も最悪に備えて準備をすることが習慣になっており、

密かに遺書を書いてみたり、一時は精神的にも、

相当動揺していたように思います。


しかし、検査の結果は、途中までの診断とは全く逆の結果となり、

膵臓には、問題のない事がわかり、

全ての心配が「取り越し苦労」に終わりました。

最高の結末を迎えられたわけですが、

このことから学んだ事は三点、


①人間は必ず死ぬ。死は突然やってくる。

その時どれだけ泰然自若として、動揺することなく生きられるのか?

それが最高のリスク管理と言える。

日頃からリーダーは、心の積極化に取り組み、最悪の事態となろうが、

なるまいが、心の胆力をつけることが肝要。


②悪く考えようと、良く考えようと、結果は変わらない。

しかし、心を消極的にしてしまうと、心は消極的な事柄にばかりに、

異常に反応しやすくなる。

そして心が病のことでいっぱいになる。

そのため、何か事が起こった時こそ、心を積極化するチャンスと考え、

哲学者、中村天風の言った「取り越し苦労厳禁」を実践して行くこと

が重要。



③良い事も長続きしないのと同時に、悪い事も長くは続かない。

若い頃から最悪の事態だと思っていたことは、

実はほとんどが起こっていない。

今回もそうだった。

その反面、考えてもいないことが起こっている。


だとしたら、ほとんどの心配は「取り越し苦労」であることが多く、

冷静に考え準備をすれば良い。心配するのは無駄である。


リーダーにはリスク管理も必要だが、それ以上に胆力を養うことが大切だと

つくづく思いました。


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