![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141543028/rectangle_large_type_2_8d430d5b0079e2a2a1993f2e23dbfbc6.jpeg?width=800)
「職場の雰囲気を変える・一人15分の自己紹介の魔法」
「職場の雰囲気を変える自己紹介15分の魔法」
ぶっちゃけ話ができる職場を作る秘訣
長年、私が抱えてきた問題意識の一つに、「どうすれば職場でぶっちゃけ話ができるようになるのか?」というものがありました。
この悩みの解決策が、これからお伝えする「長~い自己紹介」にあります。
私が社長を務めていた会社での取り組み
私が社長を務めていた会社では、「一人15分間の長~い自己紹介」を研修の一環として時々実施してきました。この方法により、職場のコミュニケーションが劇的に改善されました。
コミュニケーション活性化の重要性
多くの組織やチームにおいて、コミュニケーションの活性化は頭の痛い悩みの一つです。
私の会社でも、「人間関係がよそよそしい」「お互いが助け合わない」「けん制しあう冷たい感じの人間関係」が目立っていました。
リーダーとして試行錯誤する中で見つけたのが、この「長~い自己紹介」でした。やってみると、職場の雰囲気が一気に変わることを何度も体験しました。
効果の根拠と安心して話せる職場環境の大切さ
なぜこの方法が有効なのか?その根拠をお伝えします。
米グーグル社は2012年に「アリストテレス」と呼ばれるプロジェクトをスタートしました。
生産性の高いチームとそうでないチームの違いを分析し、生産性の高い働き方を提案することが目的でした。
しかし、このプロジェクトは当初、目立ったパターンを見いだせずに行き詰まりました。
最後に浮かび上がったのは、「他者への心遣いや同情、配慮、共感」といったメンタルな要素の重要性でした。
つまり、生産性の高いチームでは、「何を言っても容認してくれる、安全・安心・ポジティブな雰囲気」が重要であるという結論に至ったのです。
あなたの職場やチームでは、「安心して何でもざっくばらんに話せる雰囲気」がありますか?
「こんなことを言ったら批判される」とびくびくして会議で発言することはありませんか?
私の会社では、年に何回かこの「安全・安心・ポジティブな職場の雰囲気」を作るために、一人15分間の「長~い自己紹介」を実施して効果を挙げてきました。
長~い自己紹介の進め方
いよいよ「長~い自己紹介」の進め方についてお伝えします。
以下のポイントを押さえて実施してください。
① 事前の予告と準備
参加者には何故この自己紹介を行うのか予告し、理解と協力を求めます。事前に準備をしてもらうことで、当日のスムーズな進行が可能となります。
最初は抵抗感を感じる方もいるかもしれませんが、実施後の評価は一変しますので、勇気をもって実施してください。
② 話す内容の指示
何を話せば良いのか分からない参加者には、子供の頃の話をしてもらうよう案内します。
理由は、子供の頃の話は自然と饒舌になりやすく、その人の価値観がよく伝わるからです。
③ プライバシーの尊重
自己紹介においては、プライベートな話も出ることがあります。
そのため、その場で聞いたことは一切口外しないこと、言いたくないことは話さなくて良いという安心できる約束をメンバーにしてもらいます。
④ 雰囲気作り
最も大切なことは「何でも話しやすい雰囲気を作ること」です。
そのために、一番上の人や座長クラスが最初に行い、思い切って深い自己開示をして見本を見せることが重要です。
私の会社では、私自身がトップバッターとして、失敗談や挫折経験などを勇気を持って皆の前で話しています。
⑤ 時間の厳守
自己紹介の時間は一人15分とし、話がなくても沈黙が続いても15分間は話し続けてもらうルールとします。
多くの方が準備をして臨むため、問題なく15分を有効に使えます。時間内に終わらない場合は合図をして1分以内に終わるようにします。
⑥ 話すコツ
話す際のコツは、文章を読まずに話している内容や場面を心に描き、その時の感情になって話すことです。こうすることで、メンバーに話が伝わりやすくなります。
⑦ 人数と場所
理想的な人数は3~8人程度です。場所は自然環境の良い所が最適ですが、会社の会議室でも十分です。
実施して感じたこと
毎回実施して感じるのは、この長~い自己紹介が全員終わった頃には、チームの雰囲気がホンノリ温かなものに変わっていくことです。
そして、それぞれのメンバーの生きてきた人生や価値観がはっきり感じられ、普段感じなかった一人一人の尊厳、大げさに言えば、そこに生きている命が「愛おしい」と感じられるようになります。
感動的な体験
ある時、私は自己紹介で話している最中に、学生の頃に亡くなった父との思い出を語り、感極まって泣いてしまいました。
終わってからの懇親会で、ある従業員から「社長のお話を聴いて、社長のことが今までよりもっと好きになりました」と嬉しい感想をいただいたこともありました。
私自身も参加者の話を聴いて、普段分からなかったメンバーの方々に対して感謝の気持ちでいっぱいになることが度々あります。
上司の自己開示の重要性
上司の方はお立場もあり、部下の前で自己開示することに抵抗感を感じることもあるかと思います。
以前の私がそうでしたので、その気持ちはよく分かります。
しかし、思い切って部下の前で自己開示を行うことで、上司と部下の関係を超えた、人間同士の深い関係性を築くことが可能です。
グーグルのプロジェクト「アリストテレス」の結果からも分かるように、「安心・安全・ポジティブな職場の雰囲気」が作られ、職場で働く同僚が「一生の友人」に変わっていくことが期待できます。
その延長線上に、職場の生産性が格段に上がるという結果が訪れるのです。
離職率ゼロの成果と実践のすすめ
その効果か、私の会社ではスタートした後、四年間で採用した若手社員の離職が0人となり、大きな効果を挙げる事ができました。
最後に、リーダーの方々にお伝えしたいのは、勇気をもって部下の前で自己開示をしていただきたいということです。
長~い自己紹介「オフサイトミーティング」お伝えしました。
あなたの職場やチームでも、「ぶっちゃけ話のできるステキな職場」を作るために、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
チームの絆が深まり、より良い職場環境が生まれることを願っています。
以上が「長~い自己紹介」を活用した職場改善の方法です。
職場のコミュニケーションを活性化し、チームの生産性を向上させるために、ぜひ実践してみてください。
私の主催するリーダー実践力育成「大垣塾」では、この方法を詳細に説明しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?