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産後の過ごし方。知ってるだけで辛さが変わります!

産後の体を大事にすることで、心と体が早く回復します。
産後はどのくらい自分を大事にしたらいいのかわからないと思うのです。そして、心と体がしっかり休めないとストレスになってしい回復に遅れがでます。
一緒に子育てしていく方やそうでない方も、知識として知っておいて損はないと思いますので、ぜひのぞいてもらえたら嬉しいです。

3回の出産を経験し、理学療法士として伝えたいのは

産後のケアは今後の日常生活に大きく影響します。
心と体を回復しながら必ずやった方が良いもの
だから、これはリハビリです。

なぜ、産後ケアがリハビリになるのか。まずは、

出産がどれだけ凄いことをやり遂げているのか。

理解する事が大事です。
『出産は大変』というだけでは、実際に産んだことがない人にとっては理解するのは難しいと思います。
なので、
具体的に理解することで、より産後のケアの大切さがわかると思います。

1.出産が与える体へのダメージ

出産時のダメージってどの程度なものか、考えた事はありますか?もしくは、

     交通事故にあった様なものだ。

といった例え話を聞いた事があるかもしれません。
ですが、交通事故なんてあった事がない人にはよくわからないと思います。
(事故にあった方は本当にそうなのか気になるところですが、、、。)

実際に調べてみると、次のような文献やホームページでの説明がありました。

分娩によるエネルギー消費量は初産婦約2000kcal,
経産婦約800kcalといわれ,そのエネルギーは妊娠中 の母体に蓄えられた糖質や脂質を動員して産生される。

病院における妊婦食の研究
ー陣痛時及び分娩後の食事摂取と諸条件との関係ーより

エネルギー消費量とは生命維持する為に必要な熱量のことです。
それが、フルマラソンのエネルギー消費量で
約2300Kcalと調べるとでてきました。
その人の体重や年齢によっても変わりますので、おおむねこれぐらいということです。

 そもそも普通に生きてるだけでどれだけのエネルギーが消費されているのか、
大塚製薬さんの1日の推定エネルギー必要量(身体活動レベル「ふつう」の場合※)より記載されてたのが、

女性 18~29(歳) 2,000kcal
女性 30~49(歳) 2,050kcal

こちらも大まかな数値となりますが、
生きているだけで消費量するエネルギーと初産が同じという事がわかります。

 また、経産婦は800Kcalで、初産婦の消費エネルギーと比較したら少なく感じると思いますが、
60kgの方がジョギングを20分行うと、エネルギー消費量は約140Kcalとなるそうです。そうなると、
経産婦でも約2時間走り続けてる事になります。

出産は短時間で胎児の大きな頭や体が骨盤内の臓器や周囲筋肉を押し広げて通過していくため、少なからず骨盤内組織に打撲のようなダメージを与えます。

日本大腸肛門病学会
出産後の便失禁より

交通事故にあった事がない人でも、打撲ならあるのではないでしょうか?
打撲の程度にもよりますが、だいたいは体のどの場所でも、打撲すると痛くてうまく動けないと思います。
その様な状態が体の中で、赤ちゃんが産まれてくる間に起こっているのです。

以上のことから、これだけ体へのダメージがあれば、手術したのと同じです。
手術した方はリハビリをすることで、より早く日常生活へ戻る事ができます。
なので、産後ケアも同じだという考え方です。

2.産後はどうするべき?

   出産して次の日から産褥体操が可能
産褥期とは出産後の体が元の体の状態に回復するまでの期間のことで、おおよそ6〜8週間程度かかります。

新しい生命を産むために自分の生命維持するエネルギーを使っているのです。そのため、回復するにも時間がかかります。

ゼクシィBabyにて産褥期において次のような記事がありました。

会陰切開の縫合あとや子宮や膀胱などの臓器を支える
骨盤底、骨盤底筋などが伸びきったり傷を受けたりしています。
この時期の体の回復には寝姿勢の時間をなるべく多く取ることが何より重要です。
長時間立ったまま、座ったままで腰回りに重力と負担がかかることで回復が遅れ、ひどい時には
臓器が骨盤の外に出てしまう骨盤臓器離脱を引き起こす可能性

なので、赤ちゃんのお世話と自分の身の回りのこと以外はベッドでの安静が必要なのです。
この時期は無理のない範囲で、できる時に体操を行いましょう。

1.仰向けでゆっくり深呼吸
2.寝ながら足首を上下動かす

まずはこれだけでも十分です。これは痛みが強い手術後の患者さんにも行ってもらうことがあります。
血液の循環を良くするだけでも回復を手助けしてくれます。
産褥期は子宮が元の大きさに戻ろうと収縮します。その時に痛みが生じるので、その際は無理をしないで寝て休んでください。
また、経産婦の場合は初産の時に比べて子宮が元に戻るのに時間がかかるので、痛みが増すことが多いです。

産後1ヶ月になると、赤ちゃんと少し外を散歩をしたり、赤ちゃんの予防接種がはじまります。
それまでに痛みに合わせて軽いストレッチを行なっておくと腰痛予防になりますし、動く際に体が辛くならずにすみます。
軽いストレッチ以外の運動は体に問題がなければ産後2ヶ月頃からと言われていますが、それもいきなりハードなものは体への負担をかけすぎてしまいますので注意が必要です。

じゃあ、どういう運動をすればいいの?
と思いますよね、、。
今回は運動に関してまで書くと、長くなってしまい、わかりづらくなってしまうので、
産後の経過に合わせた詳しい運動は、改めて記事を掲載していきます。お待ちいただけると嬉しいです。

3.体重との向き合い方

授乳で体重は勝手に減るところまで減ります。

完母ママの消費エネルギーは1カ月でフルマラソン7回分

たまひよ より

完全母乳の育児で1日に10〜12回授乳をしている場合、1日に約700kcalのエネルギーを消費しているとたまひよの記事に掲載してあります。

なぜこんなにエネルギーが必要なのかというと、母乳は血液でできているからです。そのため、こまめな水分摂取と一般的に言われる女性の1回の食事量より少し多くとって問題ないのです。
しかし、産後にそこまで考えられる人の方が少ないです。
なので、    
甘いもの、油物等の
      脂質の摂りすぎだけには注意
してもらえるといいです。
他にもカフェインやアルコールなどももちろんありますが、それらはほとんどの方はよく聞くことであったりするので、注意しやすいと思います。 

しかし、食事はバランスよくとる必要がありますし、食欲もあるので脂質は注意しないと、摂りすぎてしまう場合があるのです。
 脂質を摂りすぎると、母乳をつくる乳腺かつまり、乳腺炎になる可能性があるります。乳腺炎になると、母乳を出したくてもうまく出なくなります。そして、乳が赤く腫れ上がり、石のように硬くなり、発熱し、激痛をともないます。
このようになった場合はすぐに出産した病院へ受診する必要がありますので覚えておいてほしいです。

離乳食が始まると徐々に授乳が減り、自分の食欲が落ちてくるので自然とご飯の量も減ります。
なので授乳中は脂質の摂りすぎに気をつけながら小腹が空いたら少し食べるでも問題ないです。

4.運動のモチベーションをつくるには?

毎日の隙間や、ながらでもいいのでまずはやりましょう。
元々運動が好きだったり、仕事をする上で絶対に元の体重へ戻らなければならない方は何がなんでも体重減らさなきゃ!!っという強い意志がありますが、
運動苦手な方にとっては辛い事になってしまいます。
なので、
10秒でもいいので、ストレッチをする。
これでいいんです!
産後の体は思うように動かないのです。だからこそ、
少しでもやった自分を褒めて褒めて褒めましょう
大事な体への自己投資ができたのです!
これを続けることでやる気が上がり、他の運動も少しずつできるようになる事が多いです。
自分に合ったレベルの運動を行い、自分に合わせてレベルアップして行きましょう。

5.産後の方が元気でいるために

出産を乗り越えて、自分の体を大事にする事が難しくなることが多くなります。
それは、子どもを第一優先にするからです。これは決して間違いではありませんし、誰しもそうなる事がほとんどです。

自分もその1人です。しかし、そうしたことで
アレルギー性鼻炎を悪化させ、副鼻腔炎になり、とうとう匂いも味もわからなくなって、ようやく病院へ行った自分は、
現在、低い音が聞き取りづらくなり、朝は耳に水が入った時のような膜がはっているように聞こえて、周りの音や話し声が聞こえづらくなってしまいました。

育児が始まると生活がガラリと変わり、ついつい自分の事を後回しにしてしまいます。
だからこそ、伝えたいのです!!

     生命を命懸けで産んでいます。

例え産後が元気だとしても、
自分の体を大事にしていくこと。
体の循環はよくしながら自分の状態に合わせて運動していくことが大事です。

産後の方やすでに育児をしている方は自分の体が実は病院に受診した方がいい状態だという事に気づかない事が多いのではと、自分の経験を通して感じました。
なのでどうか、パートナーや産後の方が身近にいる方は、本人がその事に気づいてないのかもという考え方をもって声をかけてあげてほしいなと思っています。

     産後はみんなで支え合いながら、
        心と体を大事にして
     子どもの成長を楽しみましょう


最後に、
もし何か聞きたいことなどがありましたら気軽にコメントいただけると嬉しいです。
わかる事はお伝えしたいと思います!
よろしくお願いします。

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