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東京ステーションホテルで逢いましょう

 いつか、泊まってみたいホテルの一つが、東京ステーションホテル。
東京在住なのだから、いつでも泊まりに行けるはずではある。
しかし、憧れと夢と、たくさんの想いがあるこのホテルは、私にとって敷居が高すぎて宿泊することは儘ならない。
 1915年(大正4年)開業というから、100年以上の歴史があり、名だたる著名人が定宿にしていたことでも有名。そんな意味合いもあって、東京ステーションホテルは私の憧れのホテルなのだ。
 定宿にしていた著名人の中で、尊敬する作家の江戸川乱歩と松本清張のお二人がいた。私もミステリーを書きたいと思っていた頃、ホテルに泊まって書いていたことがある。何でも形から入る人間だから、いつまでも成長しないのだろう。
 そんな真似っこ小説家気取りで宿泊したホテルの中には、東京ステーションホテルよりも豪華で宿泊代の高いところはあった。だったら、早くお目当ての東京ステーションホテルに宿泊して執筆活動に入れば、偉大なる作家陣のパワーをもらえていたのかもしれなかった。が、それは、ホテルに缶詰め状態になるような売れっ子作家になるまではお預けだと、自分に言い聞かせていて、ただ年月が過ぎていった。
 今は、noteという、この素晴らしい媒体に出会え、再び文章を綴る幸せを得たので、今度こそ、純粋に宿泊を楽しもうと思っている。それには、また仕事に復帰しないといけないかもしれないな。


威厳と歴史を感じる佇まい

 先日所用で東京駅に出向いた時。東京ステーションホテルの煌びやかさに思わず足が止まった。何とも形容しがたい威厳さがあり、「お前には、まだまだ早いよ」と、言われているように感じた。
 「はい、しっかりと精進いたします」
 そう誓って、東京駅をあとにした。

 今宵は、乱歩の世界を彷徨いましょうかね。



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