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『結局、自分が1番可愛いんだね。』


忘れられないことば。
真剣に通い詰めていた演技教室の最後の日に、見に来てくださった先生から掛けられた言葉。

その先生はその演技メソッドのトップのような人で。忙しくされている方だから、
毎週教えてくださっていた方は、別のコーチの方だった。
自分なりに、精一杯6ヶ月間やって、6ヶ月目に初めて見に来た先生に初めて掛けられた言葉は、それだった。

言葉をかけられた時、頭が真っ白で何を言われたのか、どういう意味なのか、すぐに理解が追いつかなかった。
でもうちに帰ってひとりになって、だんだんむかむかしてきて。
『毎週見てくれてたのは、あのひとじゃないのに。最後だけ来てあんな言葉投げかけて、ふざけんなくそが!!(口が悪い。)』
あぁいらいらする、まじむかつく、なんなんあのひと?!?!
結局眠ることが全くできなくて、夜中3時ごろ近くの公園に行って、泣きながら絶叫しながら10キロ走ったあの衝動は今でも信じられない。(いや振り返ってみるとやばすぎる。)


でも、今ならやっと受け入れられる。
あのひとの言ってたことは、正しかった。
私自身の真実を、見抜かれていた。

結局わたしは、自分がいちばんかわいいです。
傷つくのが怖いから、絶対に傷つかないで済む安全なところにいて、自分を守り続けてる。
そう、そういうところのある、人間です。

ちいさいなぁ、弱いなぁって、本当にいやになる。ぽんこつすぎてなんにもできなさすぎて、
こんなわたしに、なにができるんやろうって思う。
でも、いまあの先生の言ってたことに、自分で気づけたんだ。
それだけでも、少しの進歩だよって思いたい。

わたし、思ってるほどそんないい人間じゃないよって。可憐なヒロインには、なれないよって。
でも、こんな醜いじぶんのまんま受け入れて、それでもなにかできることはないか、もうすこし、もがいていたい。

ありがとう、あのときの先生。

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