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町長とのお話

こんにちは☆☆
今回は合宿最終日に四万十町長とお話をさせて頂く機会を頂きました。
お忙しい中、改めてありがとうございました。🙇
僕たちはゼミ生は初めてお会いしましたが、笑顔で歓迎して頂きました。☺️

お話のテーマは、「ワーキングホリデー」です!!

その際のお話を今回はまとめました。
少し長いですが、とても貴重なお話をさせて頂いたので是非読んでください!

(以下は、四万十町長・中尾博憲様とのインタビューの一部を収録したものです。下記以外に、集落活動センター・けやき周辺のリクリエーションの展開などについても、お話させていただきました。ここでは、大学生の窪川町へのかかわりを中心にまとめています。)

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【松村(与謝野ゼミ4回生)】

(町長さんへ)本日はご多忙の中お時間をおとりいただき本当にありがとうございます。四万十町での「ワーキングホリデー」という題で話させていただきたく考えています。

私どもとしましては、現在、四万十町の抱える課題として、イベント、文化、商店など様々な側面での存続が困難となっていく可能性があるのではないかと考えています。なかでも、私たちは四万十町の重要な産業である農業に着目し、これまで解決策を考えてきました。その結果として、農業に興味や関心がある人にお手伝いとして来てもらい、永住者や定期的なお手伝いが増えることで農家が助かる、「ワーキングホリデー」という制度を提案させていただきたく願っています。

【松村(与謝野ゼミ4回生)】
まず、ワーキングホリデーについて、成功例である長野県飯田市の事例を交えて説明させていただきます。

当該地域は農繁期の人手不足が深刻で、これを解決するためにワーキングホリデーを導入しました。行政が中心となって運営・調整されている制度で、農家が人手に関する募集をかけ、参加者が参加したい旨を伝えることで、日程調整の段階に進み、農業をするというものです。そして、アンケートがとられ、今後に活かされていくシステムです。この事例が成功例として挙げられる理由は、農業に関わりたい、手伝いたいという方と、農繁期で手伝いを必要としている農家を結びつける「援農」制度にあります。
援農は、参加者がボランティアとして労働力を無償で提供する仕組みですので、受け入れ農家の負担は食事と宿のみになり、それ以外の交通費や労働力といったものは参加者の負担になる特徴を持ちます。この飯田市の事例を参考に、今回私たちは「四万十ワーキングホリデー」を提案させていただきます。

期間は3泊4日とし、宿泊と食事を農家さん及び行政に負担をお願いすることで、農家の負担をより軽減しながらやっていけるのではないかと考えています。また、宿泊場所は集落活動センターけやきが設備の面で適していると考えています。午前または午後のどちらかで援農作業を行い、それ以外の半日を自由時間にすることで、労働と観光や趣味の両立を図れると考えています。また、一時的なものではなく、継続的にやっていけるシステムが必要だと考えています。やはり農家の方だけで実施がなされることに限度がありますので、行政の方にお力添えをいただけますと、継続性が担保しやすくなると考えています。

【町長】
(与謝野ゼミ生に向かって)ありがとうございました。なかなか鋭くて良い提案でした。行政がしっかり入って調整しないとシステムとして難しいところはあると思うので、今後(飯田市を)1つの手法として参考にさせてください。

【与謝野先生】
飯田市では、市役所が完全に窓口を担当しています。
ところで、飯田市で実施したアンケートがネット上で公開されているのですが、内容を見ますと、かなり満足度が高いことが分かります。参加者の多くは、今後、農業をやりたいと考えている人たちですが、それ以外にも、都会から来て農作業を行うことで気分転換をしたい人もいらっしゃいます。参加者の在住地は東北から九州まで広くにわたっており、それぞれが、長野県の飯田市まで自費で来ています。都市の住民にとって、農業にはやはり魅力があるのではないかと考えています。

【町長】
(農業は)普段体験できないことですからね。

【与謝野先生】
関連の論文を読むと、援農ワーキングホリデーに関する1番の問題は、農家の女性の負担だということが指摘されています。たとえば、夫妻ともに農業を主に担当している場合、援農によって(農家と参加者の)win-winの関係ができますが、そうではない場合、女性が食事や宿泊の準備をもっぱら担当することになり、これが大変な負担となっていることが指摘されています。また、宿泊は分けて欲しいという意見もアンケートであがっていました。その面で(集落活動センター)けやきは適しているのではないかと考えています。

【与謝野先生】
ところで、援農に関してですが、地域の方が「(学生は)あまり力にならないだろうから、農業を体験させてあげよう」という、お客様接待的な感じになっているところもありました。ただ、学生が全く役に立たないかというと、そうでもなく、作業によっては農家の方のお役に立てることもあるようです。たとえば、今回、生姜畑のネットを剥ぎ取る作業もお手伝いしましたが、普段なら1日かかるところが、学生約20人の参加で、1時間強で作業が終了しました。手伝わせていただいた農家さんからは、作業が迅速に進み嬉しいとも言っていただけました。
来年は今年よりちょっと時期を遅らせて、生姜掘りについても実質的な労働力として2日間お手伝いしたく思っています。また、漁で捕った鮎を網から外す作業についても、(農家の方々から)お手伝いを提案いただきました。

【町長】
ただ、学生の皆さんが仕事するだけだと、(農家と学生両者の負担の)バランスは合うのでしょうか。

【与謝野先生】
飯田の事例では、意外にもバランスはあっているようで、参加者の満足度は高くなっています。また、農家さんとの間に個人的な関係が生まれている例も多く、そうした人間関係の暖かさが、都会から参加した方々には嬉しいようです。

【町長】
例えば、(集落活動センター)けやきも良いのですけれど、1日ごとに民泊もしてもらって、繋がりのある食事をそれぞれの家庭でお取りいただくのも良いと思いますね。そうした、個人的な深い繋がりになって、第二のふるさとになるというのがいいですね。

【与謝野先生】
そうしたつながりができると、関係人口が構築されることにもなりますね。

【町長】
(学生4名に呼び掛けて)どうですかみなさん。農家への宿泊はどう思いますか。

【町長】
僕は、若いころ、農家へ1週間から10日くらい住み込みで働いたことがあるんです。朝から晩までさまざまなお手伝いをし、すごくいい経験ができました。その方が亡くなるまで、しばらく交流も続きました。(集落活動センター)けやきへの宿泊も良いけれど、そうしたもう少し深いところに行って欲しい気持ちもあります。家庭料理も楽しめますね。毎日じゃなくて1日交代でもいいですから。そんなのはどう思いますか。

【三島(与謝野ゼミ4回生)】
そうですね。でも、(農家さんへの住み込みは)相手の農家さんの負担になるんじゃないかっていう不安があります。

【町長】
(学生から)交通費と労働力を提供してもらえたら、こちらが泊まったり食事を提供したりするのはあってもよいことだと思いますよ。(学生の皆さんに)そういう体験をしてもらうことに、うちの街の皆さんはすごくウェルカムなんです。ですから、もっと接点があればお互いにとってすごくいい思い出になるかなと思います。
人の暖かさなど、普段感じない部分を経験していただいたらすごくいいなと思いますね。(集落活動センター)けやきは気にせず泊まれるけど、ぜひ農家の方の家の中にも入ってみていただいて、窪川の良さをいっそう伝えられればと思っています。そちらについてもまた、考えてみてください。

【与謝野先生】
(学生に向かって)町長とお話する機会をいただけることはなかなかありませんから、他に伺っておきたいことはありませんか。

【西田(与謝野ゼミ4回生)】
はい。何かもっと僕達にしてほしいことや、関西大学と連携したことによって期待されていることはありませんでしょうか。

【町長】
そうですね。大学生が滞在するうちの半日くらい、中学生とか小学生とかと、例えばサッカーなどスポーツといった触れ合いをしていただければ、そこでまた違う関わりができますね。ですから、そういった経験を子供達に与えていただければすごく嬉しいです。確かに地域の援農という形もいいのですけれど、そういった触れ合いを持っていただいて、次の世代に夢を持ってもらうことにつながるとすごく嬉しいですよ。やっぱり我々は、子供に夢を与え、生きる希望を持ってもらうのが一番の仕事ですから。

交流の仕方はいろいろあると思いますが、若い皆さん方と子供達との交流ができたらと思います。そうして、今からいっぱい時間がある子供たちに夢を与えてもらいたいと思いますね。
子どもが減ったといえども子どもは宝です。そして、子供が喜んだら親も嬉しいですから。もっと子供に感動を与えたいなと思います。
普段、子供達が大学生と一緒に何かを一緒にやるという機会はとても少ないので、ぜひ、子供たちに夢を与えてください。
農業もほんとに嬉しいですけど、せっかくの機会ですから、若い学生と一緒に、子どもたちがいろいろな経験させてもらうことも嬉しいですよ。

【与謝野先生】
今回は高校生と一緒に、カヌーやサップなどの活動をして、とても楽しい経験が相互にできました。

【町長】
はい。ただ、高校2年生になるともう、大体進路が決まっていますね。ですから、中学生までの経験はやっぱりキーかなと思ってますよね。やっぱり夢や希望を持って、(大学生と中学生などが)接触していただいて、 そこでまた絶対いい方向が出てきますから。

【与謝野先生】
では、今また、子供達との交流という課題を(町長から)新たにいただきましたので、来年以降の計画に入れていきたいと思います。基本、小学校や中学校に、大学生が行った方がいいですか。

【町長】
大学生が学校へ行くとすると、(子供たちは)やっぱり普段から学校に行っているわけですから、子供たちの受け取り方が普通になってしまう。子供達の方から、(大学生の滞在しているところに)行くという行為が大事だと思います。やはり、普段できない取り組みっていうのも子どもたちにしてもらいたいですね。

【与謝野先生】
わかりました。今後、役場の方々と連絡を取り合って、具体的に準備をしていきたいと思います。

【与謝野ゼミ一同】
(町長さんへ)お忙しいところ、このような貴重な機会を頂き本当にありがとうございました。
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町長と与謝野先生、ゼミ生

滅多に経験できないこの機会をしっかり今後に生かして、これからも四万十町での取り組みを続けていきたいと思います!






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