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私のリセットボタン──『かぞくのじかん』雑誌感想文

主婦雑誌のすすめ

今まで3回の育休を取得していますが、育休中は給料も減るし「節約でもするかな!」「家事ちゃんとやるかな!」と主婦モード全開になっていた単純な私。
けっこう好きなんですよね、細々管理するのも。働きはじめたらとたんに「多少汚くても死なないから大丈夫」と、ザルですが。

ということで、お休み中は働いている時にはあまり見ない、いわゆる『主婦雑誌』を借りたりwebマガジンで読んだりしていました。
一口に主婦(というか仕事の長短や有無に関わらず家庭を持つ女性)といっても、雑誌によって細かくターゲティングされているので、それぞれの雑誌の特色を見るのも面白いのです。

企画にもブームがあって、長男の頃はダイエットや節約。長女の頃は断捨離や片付け。次女の頃は投資特集が多かった気が……だいぶ朧げですが。

とにかく家政に関する情報量とすぐできるTips量がすごいので、読んだことない方はぜひ読んでください。おすすめです。
家庭経済(家計簿)とか、家族をチームとしてうまく回すスケジューリングとか、子どもを自立的にうまく動かす方法とか、自分コーチングとか。家庭って一番小さな社会なので、主婦雑誌からの学びは仕事にも応用できるし、ちゃんと実践すれば人間関係も絶対うまくいくはず。

心が落ち着く雑誌

中でも筋の通った思想(大げさかも)があって、読むとほっと落ち着く存在だったのが『かぞくのじかん』。

「ベースをきちんと持ってしっかり生活しましょうね」「そこにある幸せを大切にしましょうね」って。そして読んだあと、よしやってみるかとそういう気分になれるんですよね。
でも押し付けがましくない。
「ぜんぶできなくて当たり前」と言ってくれるし、ちゃんと時代も柔軟に追ってる。

フィーリングが合う雑誌だったんです。
でも、久しぶりに図書館で借りたら2022年で休刊になっていました……泣

ずっと連載されていた山﨑美津江さんという方がいらっしゃって、ラストの60号にこんなことを書いていました。

私は耳にする「良い」と言われたことはできるだけ実行しようと、必死でした。「早寝早起き」にはじまり、「テレビは見ない」「風邪をひいても薬より生活リズム」と、今思えば少し極端なことも、それを貫き通すことに一生けん命。家族の中でまるで“えんま大王”のように、私が権威を持ってしまっていたのかもしれないと、ふり返っています。

今は情報過多な時代。自分でどれだけ判断できるか、何を信じて大切にするかを選びとる力が求められています。目の前にある情報を、「ほんとうなの? 信じていいの?」という迷いは、私の子育てのころより、ずっと多く、複雑です。
そんな中どうしたらいいの? という問いに対して私は、本を読んだり、人に話を聞くなどできるだけ一次情報にあたり、自分自身を俯瞰してみることをオススメします。それが自分の考えを持つことにつながります。
そうしてスパッと答えの出ない日々の生活の中で、私にとって、家族にとってちょうど良いところを見つけてください。天気も体調も気分も、1日として同じ日はありません。

連載「家の整理は心の整理」より

……あまりに良い文章なので、ついつい引用が長くなってしまいました。

こうやってご自身の考え方や人生を振り返って、良いことも悪いことも共有してくれる、その内容にいつも考えさせられます。母や祖母だけでなく、一生懸命に考えながら人生を重ねてきた方の言葉はとても参考になるなと思います。

日々の生活の中で、忙しさと自己中心的な思惑に支配されて“えんま大王”になってしまう自分を引き戻してくれるアイテムが、一つなくなってしまったのはとても悲しいです。

バックナンバー、男性にも女性にもおすすめですので読んでみてください。生活は人生の基本だから(回し者みたいになってるw)!


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