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橋本ドンのマンション管理士として思う事「2つの台風通過から課題?!そして学んだこと?!」

この9月、10月、大きな台風が2度首都圏を直撃しました。

私は、首都圏にて、この管理の仕事を20年以上しておりますが、台風の直撃はありますが、年に2度、大きな台風が同じようなコースで首都圏に直撃した記憶はほとんどありません。それぐらい、今回の天災、この2つの台風の被害は甚大にて、大きいものでした。私自身、今もこの台風の影響が色濃く残っており、仕事にて業務対応をしておりますが、まだまだ被災されている人も多くおられ、今は出来る限り被災されている皆さんが一日でも早く元も生活に戻られることを切に願うばかりです。

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ついては、この台風、私自身感じたのが、9月の台風は風台風、そして10月の台風が雨台風といったように、それぞれの台風により被害内容が違ったように感じます。9月の台風は、風災による被害、そう、パーテーションや屋根などが破損したりしました。そして10月の台風も同じような被害はありましたが、それよりも大雨の影響で河川の増水、氾濫、決壊等で川の水が住宅街までの流れるといった事がありました。特に、今回、被害として顕著にでたのが東京と神奈川の県境であります多摩川です。そうこの多摩川が増水し氾濫するといった事があり、その中でも大きな話が、あのタワービルが立ち並ぶ武蔵小杉でのトラブル、事故です。

そう、最近のマンションは、敷地スペースの関係(敷地の有効利用)で、受水槽(給水設備、ポンプ)や電気室、そしてEV機械室をEVピット内に設置する事が多く、今回、その地下室に、大量の雨水や川の水や地下室に入り、電気室や地下ピット内が水に浸かり、漏電故障した事により、ライフライン、建物設備がすべてストップするといった事が起こりました。想像してください。住まいの電気、ガス、水道が使えない、また、建物設備のEVやオートロック、インターホン、機械駐車が動かない生活を?!それが数十階建てのタワービルで起こったことを?!

現在、被災されている方もそうだっと思いますし、台風通過後、世田谷区や逗子等の一部の地域では、かなりの時間停電があったようで、その場合携帯の電池すら充電できず、連絡手段すらなくなるといった事がありました。

これは、武蔵小杉のタワーマンションだからなったのではなく、他のマンションでも十分同じような事故トラブルが起こる可能性はあります。実際私自身は多摩川の横?!川崎市の高津区にマンションに住んでおり、住まいが高台にあるという事で多摩川の川の影響や床上浸水といったないだろうと思っており、避難するよりも自宅にいたほうが安全と考えていましたが、冷静に考えて、マンションの受水槽、機械室が地下にあることを思い出し、最悪の場合、停電、そして段数の可能性があることを考え、食べ物、飲み水と懐中電灯、充電に使える電池だけは買いに行きました。トイレは、最悪お風呂の水で流せば大丈夫かな!?と。これは仕事上、設備の事を理解していますので、こういった対応が前もってできましたが、普通のひとはそういった事が分からず、高層、高台にいるから大丈夫と高をくくっている人がほとんどですので、いざ、そういったライフラインがストップすると知らない人はパニックになっていたのではと危惧していましたが、実際、武蔵小杉でそれよりも大きな事故が起こっている事にびっくりしました!!

先日、マンション管理士として相談員として参加している横浜市のマンション管理組合サポートセンター交流会でも、今回の2回の台風により、特に9月の台風を教訓に、防災委員会を見直し、強化さたり、事前に、廊下やベランダなどの私物を部屋にしまうように予防を呼び掛けたり、マンション住民の方に対して、情報共有にするためのツールを充実されたりと、いろいろと防災について工夫をされていました。ちなみに私が住んでいるマンションでは、館内放送で、同じような私物の呼びかけや機械駐車の注意など、その時その時の注意点に対して情報共有できていたのは良かった点ではなかったかと思いました。

今後、このようは天災や台風は起こる事は十分考えられ、これまで少し軽視されがちだった??防災について、管理組合でも真剣に見直し(避難、備蓄、情報共有)の必要性が迫られると思いますし、管理組合としてもそのあたりの対応は求められると思われます。

また今回私個人が一番課題かな?!と思ったのは、地下ピットにある、電気設備、給水設備の事です。こちらも止水板など何らかの対応が必要ではと?!ほんと、これまでの規模、また回数、台風が来なかったというのもあり、対応が後手後手に回っているのは仕方ない部分でありますが、来年に向け、これらの改善が管理組合の管理運営上必要ではと思われます。

あとそれに付随する事ですが、保険のこと、今回は各社保険の手続きや保険の適用について天災という事もあり、スムーズな対応をして頂いていますが、今回、保険の件数、そして保険金、相当なものではないでしょうか?!その結果、今後の保険料やリスクの高い建物に対してどのように対応してくるのか?!おそらく保険料の値上がり、そして保険自体の受け入れを拒否する建物のも出てくるかもしれません。特に値上がりが間違いなくあるかと思います。

そういった意味で、防災のための準備、そして費用、また保険料の値上げ等運営面で色々と負荷が掛かるのは必至にてそれをどうするか?!管理組合の運営面でますます難しくなってきそうです。

また、私自身、今回の経験を活かし、皆さんへフィードバックし今後の組合運営のお役に立てられるように情報発信していきたいと思います。

それでは、また!!

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