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瞑想ってなぁに?

ヨガにおける瞑想


インドでは瞑想のことをディヤーナとかディアンと言い、英語のメディテーションとは少し違ったニュアンスを持ちます。ヨガをやると学ぶのはディヤーナ。瞑想状態のことです。脳波がシータ波になった状態。それがさらに深く入ると、呼吸が止まり、身体機能が止まったような状態になり、究極の私服の状態に入ります。無我の境地。私はこれを完全なベジタリアンとして何年か生きていた20代の頃、瞑想やヨガのトレーニングを毎日して、一日8時間以上、瞑想のトレーニングをする10日間の合宿の中で体験しました。私は子供の頃から身体ワークや瞑想のトレーニングを多くしているので、脳内物質が分泌されやすいのだと思います。その時は五分くらいその状態にとどまっていたのでしょうか?時間の感覚がないのでわかりませんが、ふと、「この状態でずっといられたら」と思考が入ってきた途端に、その状態は解けていきました。それからもしばらくは練習をするたびにその状態に入ることができましたが、子供が生まれてからは一度もその状態には入れていません。
ヨガではこれを瞑想状態といい、「集中」の状態と区別します。
このような「瞑想」が起こるために様々なワークで心身の状態を変えていき、必要なことをしてこれを起こす、というのがヨガでいう瞑想です。
この状態を体験することで、気付けることや知ることがあり、そのためにこの体験を目指すのですが、それは語らずに体験で自分が知る機会を待ちましょう。

現代における瞑想

現代では瞑想はもっと広い意味で捉えられています。
ヨガでいう瞑想の一歩手前の段階に、「集中」「感覚の統制」というのがあります。これがまさに現代人が捉える瞑想に近いのでは?と思います。
つまり、ヨガでいう瞑想に入る前の準備の段階の練習が、現代でいうところの瞑想ということです。

「集中」「感覚の統制」とは何かというと
外側に向いている耳を内側に向ける。
外側に向いている目を内側に向けること。

これが瞑想の始まりです。
よく、「実家なので生活音がうるさくて瞑想できません。」
「子どもがうるさくて瞑想できません。」
という方がいるのですが、それは耳が外側に向いている証拠なんです。
どんなにうるさい環境の中でも内側に意識を向けることはできます。
「外側で音が鳴っているなぁ」と思いながら、内側に意識を向ける。
すると
「うるさいと思っているなぁ」
と自分の内側の声が聞こえてくる。
「うるさいと言い訳にして、瞑想を辞める理由を探しているなぁ」
とさらに奥にあるエゴの動きに気づいてくるかもしれません。

ざわざわした環境の中で瞑想状態に入れと言われても難しいけれど、瞑想に取り組むことはできるのです。

これが意識の練習です。

これができるようになると、誘惑に強くなります。どんな状況でも仕事を進める能力がつきます。ざわざわと大忙しな中でも、スーッと自分のやるべきことが見える洞察力が身に付きます。

瞑想の効果

私は昔から結構たくさんの仕事を同時進行で受け持つことが多く、「どうやってタイムマネジメントするの?」と驚かれることが多いのですが、それを楽しくこなせているのは瞑想で意識のトレーニングをしてきたからだと思います。意識の中でやることを何本かの線として構造を組み立て、短期的、長期的スケジュールを見える化して(脳内で)います。「今やるのはコレ」とその線のポイントにフォーカスしたら、一瞬でそれに意識を向けて集中して達成する。それの繰り返しで全ての仕事をオーガナイズしているのです。そして、必ず、ぽかんとする時間を作る。それを忘れないようにしています。

何もしない時間が集中をトレーニングにする


読書をしたり、読書すらせずにぽかんとしたり、集中しない時間を作る。それが、集中をストレスにせず、集中を程よい負荷としてトレーニングにする秘訣。意識の向け方次第で、「仕事」というものは意識のトレーニングになるのです。(つくづく私はトレーニングで鍛えて機能を上げるのが好きなんだな。笑)

このように瞑想は「意識」という領域のトレーニングです。

スケジュール管理ができない。マルチタスクが苦手。起きる時間や寝る時間を思い通りにできない。やると決めたことを実現することが難しい。思考に癖があり、ついつい悪い方に考えやすい。見栄を張って貧乏をしている、毎回、同じパターンでパートナーとうまくいかない。

一見、瞑想と関係ないように見えますが、これらはだいたい「意識」が育っていないことで、思考と自分が一体化しちゃって、気づけないところから、生まれてしまう癖が原因です。だから意識のトレーニングによって、自分の思考の癖に気づくようになれば、だいたい解けてなくなっていく問題です。

瞑想はカルマを昇華すると言われます。一言で聞くと、魔法みたいですが、これはプロセスで言うと、意識が育つことによって、思考が変わり、思考が変わることで過去のパターンを繰り返さなくなるという、当たり前のことを言っているのです。

世界中の起業家やビジネスマンが「効率」を求めて瞑想に飛びついて虜になったのは、瞑想が人間の生産性を向上させるからに他なりません。古代から伝わる修行法、覚醒法というのは、とても科学的で実践的です。メディスンしかり。
そしてその生産性で、この世界を良い方に良い方にみんなで動かして行けたら!!古代の実践者達、伝道者たちは「伝えてよかった!」「残してよかった!」と本当に喜ぶと思います。

毎日の瞑想、ちょこっとずつ始めましょう。


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