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25年間の音楽史 ≪Part.6≫2020年代編 その③

■2020年代編 その③

K-POPは、それまでも度々欧米へ輸出はされてきましたが、今日ほどの成功を収められなかったのは、やはり言語的、文化的、人種的問題があったからだということは否めません。しかし、世界的な多様性についてのムーヴメントはこれらの問題を凌駕し、K-POPをグローバルな音楽ジャンルの一つとして認知させ、それが産業として成功に至ったことは周知の通りでしょう。

またその過程で、SNSやストリーミングサービスなどインターネット上の評価も見逃すことはできません。

K-POPというジャンルが、元々は一般的には「ナード」や「オタク」といった言葉で形容されるファン層が多かったことにも関係していると考えられます。彼らのインターネット上の発信力は大きく、欧米においてK-POPをニッチからマスへと押し上げることに非常に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

その結果、BTSは世界的ポップグループへと成長し、2021年に開催された第63回グラミー賞で、K-POPアーティストとして史上初のノミネートを果たしました。

またBLACKPINKは、2023年4月に開催される世界的音楽フェスティバル「Coachella」にて、アジア出身のアーティストとして初めてヘッドライナーを務めるという快挙を果たします。

さらに、2022年7月にデビューしたNewJeansの『Ditto』『OMG』が、デビューからわずか6ヶ月で米ビルボードランキングにチャートインし、世界的に最も成功したK-POPの楽曲として広く認知されています。

その他にも、日本出身でイギリスを拠点に活動するRina Sawayamaや、フィリピン系イギリス人のBaebadoobeeなど欧米出身のアジア系アーティストの台頭、NikiRich Brianなどのアジア系アーティストのみで構成された、アメリカを拠点とする音楽レーベル「88rising」の成功などにも、多大な影響を与えています。

■おわりに

1997年から25年=四半世紀の音楽史を振り返ってきました。

現代の音楽の礎となるヒップホップの進歩とレイヴ・ミュージックの躍進に始まり、あらゆる変化と発展を遂げ、そして国境や文化・人種の枠を超えた新たなステージへと変遷をたどってきました。

かつては、「Decade=10年ごと」の変化に注目されてきましたが、もはやその変化の速度は10年を一括りにはできないほどスピーディになっています。5年、あるいは2~3年のスパンで加速度的に変化し、新しいものは瞬く間に古くなり、また新しいものが発信される、という周期を繰り返していると言っても過言ではないでしょう。

2023年に26年目を迎えたブラボーグループは、この加速する音楽の変化をキャッチし、引き続き、日本中のフィットネスインストラクターの皆さま、またフィットネスミュージックを必要とされている皆さまにお届けしていくことを使命として努めてまいります。

そして、今後も“Changing lives through music and movement!=音楽とムーヴメントで人生を変えていく!”を実現し、“小さな棚”にその歴史を積み上げていきたいと思います。