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【自伝】生と死を見つめて(1)プロローグ〜死〜

月だけが、私を見ていた。

満月の夜、森の中。まだ寒い北国の3月。私は凍えながら服を脱いで、木の根元に寄りかかった。

飲めないウイスキーを無理矢理ラッパ飲みし、その時を静かに待っていた。

そう、私は凍死自殺を図っていたのだ。33歳の誕生日だった。



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