伊志嶺(GPTで業務改善する人)

沖縄からフルリモートで働きながら、ビジネスデザイナー、データアナリスト、テックリードエ…

伊志嶺(GPTで業務改善する人)

沖縄からフルリモートで働きながら、ビジネスデザイナー、データアナリスト、テックリードエンジニアを兼任してます。 GPTを使ったアプリの考案・開発に携わることが多いです。

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GPT APIを組み込んだ業務システムを開発するときの虎の巻

はじめに幸運なことに、今年は多くのGPTを組み込んだシステムのPoCなどを担当させていただいた。 自身の備忘録も兼ねて、それらで得られたコツのようなものをまとめてみる。 ここで解説するテクニックは、OpenAI公式で解説されている基本的な情報は含んでいないため、未読の方はOpenAI公式のドキュメントも読了することを強くおすすめする。 プロンプトはできる限り単純に、単一タスクの指示にするまず、一番大事なことはこれである。 プロンプトエンジニアリングと検索してよくヒットする様

    • AIチューナー : ビジネスとAIをつなぐ新たな役割について

      はじめに近年、ChatGPTなどの人工知能(AI)技術は目覚ましい発展を遂げ、様々な業界で活用が広がっています。AIを導入することで、業務の効率化やコスト削減、新たな価値創造が期待できると多くの企業が考えているようです。 しかし、AIを実際のビジネスに適用するには、ビジネス要求とAI技術のマッチングが重要なポイントになります。ビジネスの現場で発生する課題や要望を的確に捉え、それに適したAI技術を選定・適用することが求められます。 こうした中、私が所属する会社では、AIを新

      • LLMを使ったRAG開発の処方箋【チートシート】

        実装するだけならノーコードでも可能なRAG構成ですが、社内問い合わせBotなどの運用に耐えられるレベルを開発するのは結構難しかったりします。 RAGの性能を上げる手法はいくつか存在しますが、メリットだけでなくデメリットもあるなど、とにかく全てを適応するのではなく、状況に応じて適切に選択する必要があります。 そのため、今回はRAG開発の処方箋と題して、チートシートのようなものを作ってみました。 RAGの動作を以下の四段階に分けて、それぞれの改善方法を記載しています。 質

        • 失敗させない!!AIを使ったPoC【UX+AI戦略】

          はじめにAIを使ったシステム開発をする際、まずはPoCを行い、その結果を元に本開発に進むのが一般的です。 なぜなら、実用的なAIを開発できるかは「やってみないとわからない」からです。 PoCの目的はAIの実用性を確認することにあるため、失敗自体は問題ありません。 しかし、PoCの失敗がきっかけで社内のAI投資が止まってしまうこともあるため、できる限り失敗は避けたいものです。 ここでは、UXデザインと組み合わせることで、PoCを失敗させない方法をご紹介します。 PoCの失

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          プログラマーが自作したいGPTs三選【プロンプト公開】

          私はかなりのコードをChatGPTやGitHub Copilotなどに書いてもらっています。 この一年間で書いたコードの内、生成AIが書いている割合は体感で70%ほどでしょうか。 今回は私がプログラミングで使用している自作GPTsを三つ紹介します。 そのまま使うのも良いですが、ぜひ用途に合わせてカスタマイズし、自分専用のプログラミングGPTsを作成してみてください。 使用しているプロンプトは最後にまとめておきます。 Simple Python Corderまず初めは一

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          フルリモートワーカーを採用するときに確認する事三選

          私の会社ではほとんどの人がフルリモートワークで仕事をしており、 私自身も上場企業にて、沖縄からデータアナリスト、テックリードエンジニア、ビジネスデザイナーを兼任して仕事を行なっています。 月に一度くらい東京の本社か、顧客先に出張する感じです。 また、私はデータアナリストの採用担当者でもあります。 今回はフルリモートワーカーを採用するときに私が確認する事を3点紹介したいと思います。 データアナリストに限らず、フルリモートワーカーを目指している方の参考になれば嬉しいです。

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          新しい業界へのチャレンジを助けるGPT【GPTsプロンプト公開】

          私はデータアナリスト、テックリード、ビジネスデザイナーを兼任しており、仕事柄今まで関わったことがない業種の方とお話しする機会が多いです。 そのため、会議中に知らない単語に出会うことが多く、その度にChatGPTで調べています。 今回は会議中でも素早く単語を調べられるように、Smart DictionaryというGPTを作ってみました。 私のGPTをそのまま使用するのも良いですし、後述するプロンプトを使って自分専用にカスタマイズして使用するのも良いと思います。 使い方使

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          ついにChatGPTを教育できるようになった!

          ChatGPTが長期記憶を獲得したみたいです。 覚えておいて欲しいことを指示するだけで記憶し、 必要に応じてその知識を使うみたいですね。あえて忘れさせることも簡単にできるみたいです。 具体的には以下のことができるようになりました。 (ChatGPT要約) 会話内容の記憶: ChatGPTはユーザーからの指示に従って特定の情報を記憶し、その情報を将来の会話に活用することができます。例えば、ユーザーが会議のメモを取る際の好み(見出し、箇条書き、アクションアイテムなどの使用)

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          Azure OpenAI Serviceでデプロイできるモデルはリージョンごとに違う

          Azure OpenAI Serviceでデプロイできるモデルはリージョンごとに違います。 私は最初、自分のアカウントでは使えないモデルがあると勘違いしていたので、注意喚起も含めてまとめてみます。 主要なリージョンとデプロイ可能なモデルは以下の通りです。 2024年2月9日時点 Chatモデル$$ \begin{array}{ll|cccc} \text{} & \textbf{コンテキスト} & \textbf{東日本} & \textbf{米国西部} & \text

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          【注意喚起】Azure OpenAI Serviceのファインチューニングは、月$2,160かかる!

          料金面でOpenAI APIとAzure OpenAI Serviceの違いはほとんどありませんが、ファインチューニングモデルは違います! OpenAI APIの場合は、ファインチューニングしても使ったトークンの分しかコストがかからないですが、Azure OpenAI Serviceの場合、ファインチューニング済みのモデルをデプロイすると、一時間あたり$3が常に発生します。 知らずに運用すると、$3 x 24h x 30d = $2,160の請求が月毎にかかってしまいます

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          ChatGPTが役に立たない理由

          最初に言っておきます。 私はChatGPTが大好きです。ChatGPTを使わない日は無いですし、OpenAI APIのアカウントも使い倒しており、先日気がついたら個人のアカウントがTier 4になってました。 しかし、ChatGPTを使って理想の結果を出す事が難しいのも事実です。 実際、ChatGPTを導入してみた企業は結構ありますが、「思ったように社内に浸透しない」「使う人と使わない人で二極化している」という話もよく聞きます。 Chat GPTを使ってみた人は、まずそ

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          【蒸留GPT】GPT3.5でGPT4を超える方法〜超実践的ファインチューニング〜

          前回の記事では、ファインチューニングによってgpt4並の性能をgpt3.5-turboで実現する方法を解説しました。 今回はgpt4以上の性能をgpt3.5-turboで達成する方法を解説します。 要約を例に解説しますが、他のタスクも同様の手法が使えます。 要約タスクにおけるGPT4の弱点それは厳密な文字数の指定ができないことです。 例えば「100文字で要約してください」と指示しても出力されるのは50文字だったり70文字だったりして、ほとんどの場合で100文字になりま

          【蒸留GPT】GPT3.5でGPT4を超える方法〜超実践的ファインチューニング〜

          【蒸留GPT】すぐに試せるファインチューニング~gpt3.5_turboをgpt4レベルにする方法

          はじめにみなさんファインチューニングしてますか? OpenAI公式では、「ファインチューニングの前にプロンプト調整などを試すべき」と書かれていることもあり、あまり実践でファインチューニングを使う例は見ない印象です。 しかし、私はファインチューニングは実践でこそガンガン使うべきだと考えます。 最後の手段と捉えるのではなく、プロンプトエンジニアリングと同等に扱うべきです。 なぜなら、ファインチューニングによって以下のようなモデルが作成できるからです。 応答速度はgpt-3

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          【GPTsプロンプト公開】Noteカバー画像GPTを作ろう!

          この記事を読んでできることNoteの記事でしようするカバー画像を簡単に生成するGPTsをコピペで作成できます! 記事に使うカバー画像をChatGPTで作成していたのですが、毎回プロンプト調整するのも面倒なので、GPTsを作りました。 この記事のカバー画像もそのGPTsを用いて作成されています。 私のGPTsをそのまま使っても良いですし、自分の好きなテイストの画像を作成するようにカスタマイズして使うのもありです! このGPTsの使い方以下のように気軽に使うことができます。

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          GPTsで稼ぐ方法3選

          はじめに先日、ついにGPT Storeがリリースされました。 収益化プログラムの開始はまだですが、第一四半期(1~3月)中には開始される見込みとのことなので、期待しながら待ちましょう。 収益化プログラムの開始に伴って、GPTsの数やユーザーもどんどん増えていくと予想されます。 この新たな流れに乗るために、現在考えうるGPTsを使ったマネタイズ方法を三つまとめてみました。 1. GPTsを使ってもらう一番基本的なマネタイズ方法です。 画期的なGPTsを作成し多くの人に使

          GPT Storeから予測されるGPT Phoneが覇権を握る世界

          はじめに明けましておめでとうございます。 昨年11月にGPTsとGPT Storeのリリースが発表されて2ヶ月が経ちました。 この記事の執筆時点ではGPT Storeはまだリリースされていませんが、私を含め様々な方が数多くのGPTsを開発しています。 しかし、まだ初代iPhoneが発表された時のような世界を変えるツールという印象はありません。 世間の評価は、「意識たかいビジネスマンが使う、なんか凄いらしいツール」にとどまっています。 このままGPTsやGPT Storeは

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