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大自然という名の神の試練

消滅集落での開拓生活において
最も恐ろしいもの

それは、台風です!

台風



高知県西南地域は、毎年多くの台風が通過します。
通過するたびにさまざまな被害があります。

農場では、テレビは見えず
ラジオは聞こえないため
台風情報など全く把握できません。

米軍の台風情報
Joint Typhoon Warning Center (JTWC)



なんといっても役に立つのが、
ネットの米軍の台風情報でした!

〇月〇日〇時 どこを通過するか?
こまめにチェックして

窓という窓すべてに
雨戸をつけなくてはいけません!


窓という窓すべてに雨戸


雨戸がない場所はトタン


雨・風が激しくなる前に
鶏さんたちのエサを二日分作り
与えておきます。

雨が激しくなりました!
2日分のえさを与えておきます



断水に備えてお風呂に水を貯めて
停電に備えてろうそくやランタン

外界と確実に遮断されるので
1週間分の食糧

とにかく時間との闘いです。

その間も米軍の台風情報を
こまめにチェック!


これは腹をくくるしかないコース確定



コースがそれるという情報ならば
厳戒態勢解除なのですが、

通過・上陸という情報ならば
もう腹をくくるしかありません!


家族3人で開拓小屋に籠って
ただただ被害がないことを
祈るほかありません。


激しく叩きつける雨 



雨がどんなに激しくたって
そんなに恐ろしいものではないです。

毎度毎度、床下浸水しましたが
どうってことはないのです。
あとで片付ければいいだけのこと。


あっという間に池になります



本当に恐ろしいのは風です!

風は猛烈そのもの!!!!!
恐怖以外の何物でもありません!

倒された開拓小屋の煙突



キーンという
ジェット機のような音

外ではバリバリバリって
何かがはがされる音

雨戸をしていても飛来物でガラスが割れます



雨戸にドーンって
何かがぶつかってきます。

あ 停電・・・。
風による倒木で断線・・・。
毎度のことです。

台風通過後に分かる
倒木による断線



電話の受話器を上げてみると
まったくの無音
電話線まで断線・・・。
これもまあ毎度のこと・・・。

家が瞬間的に持ち上がるような
怒り狂ったかのような暴風

もはや 屋根が飛ばされないことを
家族でじっと祈るしかありません。

屋根が吹っ飛ばされた鶏舎



バリバリ メリメリー!!!
ドーン!
あ どっか屋根が飛ばされた~!

どんなに外のようすが気になっても
決して扉を開けてはいけません。
決して外を見てはいけません!


綺麗な川が濁流に!



ひたすら耐え忍ぶだけです。

台風一過・・・。

外に出て、毎回毎回
大きな大きな 溜息・・・。

いったい何度、屋根が飛ばされたことか・・。

吹き飛ばされたあと



雨に濡れた鶏さんたちは
低体温症によって
たくさんの命が奪われました。

生き残った鶏さんたちも
恐怖とストレスによって
しばらく卵を産まなくなり・・・。

被害による修繕費用は莫大
そのたびに私たちの農場の経営に
大きくのしかかるのでした。

屋根の補修工事



何故か必ずと言っていいほど
経営が安定してきた頃に訪れる試練。

まさに大自然という名の神
私たち家族を試しているとしか
考えられませんでした。

続きは次回

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