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ピンチ! 卵を産まなければ出稼ぎ

村では、水も十分に使えるようになり、
鶏たちは病気をせずすくすくと成長していきました。

村人達と、あとはいつ卵を産むかだねと言っておりました。

しかし、150日経っても180日経っても、
いっこうに卵を産む気配はありません。
 
体の大きさや充実具合は、いつ産んでもおかしくはないのですが。


卵を産みません!



卵を産まなければ収入につながらず、毎日のえさ代がのしかかってきます。
JICAと農牧省から出していただいた、活動援助資金は200日まででした。

そうです。
あと20日して卵を産まなければ、
村人と私で全てのえさ代を負担しなくてはなりません!

村人のみんなは、教会へ行って神に祈っておりました。
一方、私は使っていたえさに問題はないか、確かめることにしました。





それまでの私は、配合飼料(最初から混ぜられた飼料)に完全に依存し、
疑問や疑念を持つことはありませんでした。
 
日本でも、飼料のことは飼料メーカーにまかせきりで、飼料計算などすることはないからです。




しかし、こういった必要性が出てきたことで、
成分の分析と必要栄養の計算を必死になって行いました。
 
なにせ、村の生活がかかっているからです!

200日になりましたが、まだ卵を産んでくれません! 

 

村人の中には出稼ぎに行ってえさ代を稼いでくるというものまで出始め、
実際に家族を残し、第1陣が出発しました。
 
残された奥さんや子供達の寂しそうな顔を見るのは、本当に辛かったです。
 
絶対に、早く産まさなければなりません!

しかし、この頃にはやっと原因をつかんできました。
別に悪いえさではありませんでしたが、
やはりえさの養分に2つ問題がありました!




1つめは、カルシウムの配合量が少なかったのです!
カルシウムがなければ、たまごの殻が成形されず産みたくても産めません!

2つめは、普通の配合飼料はケージ飼い用のものだったので、
放し飼いにされた飼い方では、鶏が動きまわることで

余分なカロリーを消費してしまい、
たまごの生産のほうにまわらなかったことでした。

もうひとつ、人工のコントロールによって
早く産ませるように仕向けているからこそ、一般の鶏は産むのであって、

本来は鶏の本能として、ゆっくり成長して体を充実させてでかまわない。
むしろそれを鶏が望んでいることが分かったのです。


ですから、はやく産ませてえさ代を少しでもかからないようにして、
産卵期間は短くというのが一般的で、

ゆっくり産ませてえさ代は高くなっても産卵期間は長くという飼い方が
実は鶏が望んでいるのだ。ということが分かりました。

そんな流暢なことは言ってられません!
はやく出稼ぎに行っている村人を呼び戻さなければなりません!

続きは次回


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