【災害対策】大規模災害時に固定電話がつながらなくなる理由と被災地以外ができること。
【1611文字】
能登半島地震からまもなく一年になるので、3作同じテーマで書いていきます。
固定電話/公衆電話/携帯電話で書いていきます。
1.はじめに
今年も能登半島地震で多くの被害がでました。
被災地以外→被災地への電話を繰り返す事で、被災地で電話に発信規制(発信できない)の制限がかかります。
被災地の電話回線に余裕があれば、緊急通報などに支障なく救助要請などができます。
少しでも規制を緩められるようできる事を書いていきます。
①固定電話と優先電話
発信規制が行われると、固定電話から発信規制がかかる。
更に規制が強まると優先電話も発信規制がかかり始める。
発信規制の制御は最大で90%にもなる。
①被災地が混み合いで困ること
固定電話(発信規制が発動)
優先電話(発信規制がかかっても、優先的に電話が繋がる。)
・被災地で固定電話に規制が入った場合。(発信する場合)
→自治体へ電話回線が繋がらなくなる
→病院などへ電話が繋がらなくなる。
→緊急通報110/119へ電話が繋がらなくなる。
→その他の電話にも発信できなくなる。
→通信設備の故障状況の把握が難しくなる。
→規制が強まると優先電話も制限される。
②優先電話の種類(緊急に行うことを要する通信)
・気象、水防、消防、災害救援機関(119/118等)
・その他の国または地方公共団体の機関(都庁や、省庁等)
・秩序の維持、防衛、輸送の確保(110等)
・電力の供給、水道の供給、ガスの供給に直接関係のある機関
・新聞社、通信社、放送事業者の機関
・NTTの公衆電話(公衆電話からの発信のみ)
③優先電話の注意事項
・優先的に繋がるのは発信時のみ。優先的に着信できる訳ではない
例:優先されない場合
固定電話/携帯電話→110/119等に発信(優先されない)
固定電話→携帯電話(優先されない)
例:優先される場合
110/119→固定電話/携帯電話に発信(優先される)
110/119→携帯電話(優先される)
公衆電話→110/119に発信(優先される)
公衆電話→携帯電話(優先される)
・優先電話は発信時のみ固定電話より優先的に電話が繋がる。
しかし制限が強くなると、優先電話も繋がらなくなっていく。
2.電話が混み合う理由、被災地以外でできる事
①混み合いが起きる理由
地震など大災害発生時は、安否確認、問合せなどの電話が爆発的に増加する。
通信設備が処理できる能力を越え、特定の地域に電話が集中すると、「電話回線の渋滞(ふくそう)」がおきる。
②ふくそうの原因となる事
・相手につながるまで繰り返し電話をかけ直す。
・受話器があがったままになっている。
③一般的なふくそうの期間
電話がつながりにくい状況(ふくそう)が1日~数日間続く。
②被災地以外でできること。(被災地への連絡法)
・固定電話の利用は極力控える。
・携帯電話の音声通話の利用を極力控える。
・SMSを利用する。(電話番号でメッセージの送受信可)
・LINE等メッセージアプリを利用。(LINE通話等は控える)
・災害用伝言板を利用する。
・災害用伝言ダイヤルを利用する。
3.災害発生時、混み合いがおきるまで
4.災害発生時、公衆電話は優先電話になる
①固定電話の場合
最初に発信制限がかかる。ふくそう度合いにより着信も不可。
通信設備で処理できる範囲内で最大限、電話を繋ぐ。
②NTTの公衆電話から発信の場合
公衆電話は優先電話扱いとなるため、固定電話より優先的につながる。
③停電時の注意
・固定電話•••停電時も発着信できるが、電話機によっては利用できない場合がある。
事前に電源を一度抜き、発着信できるか確かめておく。
また、ひかり電話・ソフトバンクのおうちのでんわ・ドコモのhomeでんわ等、壁の電話線の差し込み口(モジュラージャック)に電話線を繋いでいない電話機は基本的に停電時利用できない。
・公衆電話•••テレホンカードは利用できない。
しかし硬貨の利用はできる。日頃から小銭を用意しておく。
5.通信会社各社の災害用伝言サービス
回線のふくそうによる発信規制の制限割合を減らすために、災害時は通信会社が用意した各社の災害用伝言板、災害用伝言ダイヤルもできるだけ活用しましょう。
以下リンクを紹介します。
6.災害時の早期復旧に向けた新体制
今後、大規模災害が発生した場合、NTTグループ5社、KDDI、SoftBank、楽天モバイルの計8社が協力して早期復旧に向けた取り組みを行う。
上記のリンクから取り組みを確認できます。