Visual Voice×インサイトテック文章解析AIを用いてBranded Movieの企画・制作~効果検証を一気通貫でサポートする新サービス「AIフィルム・ドクター」の提供を開始!
国際短編映画祭ショートショートフィルムフェスティバル & アジア 2023(以下、SSFF & ASIA)の、ブランデッドムービー(企業や広告会社が制作したブランディングを目的としたショートフィルム)の祭典「BRANDED SHORTS 2023」で、文章解析AIを用いてブランデッドムービーの企画・制作から効果検証を一気通貫でサポートする新サービス「AIフィルム・ドクター」の提供開始が発表されました。
実際に本「AIフィルム・ドクター」を使用し、ブランデッドムービーを検証した結果を、映画祭代表の別所哲也よりご紹介しました!
今回スタートした、「AIフィルム・ドクター」ではBranded Movieの企画段階での脚本等を文章解析AIでスコアリング(点数化)し、コンセプト・企画意図に沿った構成となっているかをチェック・見直しするとともに、映像制作後に、Branded Movieがユーザー(生活者等)の心に響き企業や商品に対するロイヤルティを生み出したかをAIを用いて効果検証します。
検証題材となったのは、①ファミリー、②プロダクト、③シーン、④ライフ、⑤エモーションの5つのコンセプトで制作された、約18分の映像作品。台本アセスメントにおいて、本作品が目指す5つのコンセプトが、台本において、しっかりと表現できていたか、続いて、作品のコンセプトが、「生活者に響いたかどうか」、そして台本の表現・作品の表現が、生活者の心にどれほど伝播したかの3点をAIを使用して検証しました。
検証結果の具体的な活用シーンについても説明し、「AIフィルム・ドクター」により、「企業や地方自治体等が期待するブランデッドムービーの価値をより高めることが可能となるだけでなく、クリエイター一人ひとりの表現を科学的にサポートすることが可能となる。生活者インサイトのプロと、映像制作のプロが一気通貫で伴走するこの取り組みこそが、多くの企業・団体のコミュニケーションをアップデートすると確信している」と期待を述べました。
以下にブランデッドムービー検証結果の詳細をお送りします。
検証① 台本アセスメント
作品が目指す①ファミリー、②プロダクト、③シーン、④ライフ、⑤エモーションの5つのコンセプトが、台本において、しっかりと表現できていたかをAIで評価します。
対象となった作品の台本は、「プロダクト」「ライフ」に関わる表現が少なかったことが分かります。BRANDED SHORTSなので
「プロダクト」に関わる表現が少ない点は課題ではないかもしれませんが、「ライフ」に関わる表現が少ない点は見直しの余地があったかもしれません。
実際に制作段階でこのようなことが分かれば、クリエイターの個性を活かしながら作品のマーケティング的な価値を高めるヒントが見つかり、台本をブラッシュアップすることが可能となります。
Insight Tech社の独自技術によって、台本のどのシーンでどのコンセプトに適う表現がされているのかを可視化することにも成功
しました。例えば、ファミリーに関する表現は「シーン1」で多く、終盤の「シーン8」以降ではエモーションに関する表現が伸びています。
このように可視化されたスコアを見ることで、ストーリー全体の流れとコンセプトとの関係性を理解することができ、クリエイターによる磨き上げをサポートすることが可能となります。
検証② 作品のコンセプトが生活者に響いたか
ブランデッドムービーを1,500名に視聴してもらい、作品への印象・“感想文“をアンケートで聴取。
この“感想文”から、コンセプトが生活者に届いたのか、マーケティング的にどのような効果をもたらしたのかを検証しました。
ビッグデータをAIで解析したところ、「企業に対して愛着が湧いた」と回答した感想コメントは、5つのコンセプトに関する言及が
目立って高いことが明らかになりました。つまり、モノガタリとして表現することで、共感を生み、プロダクトへの関心をもたらし、結果として企業へのロイヤルティにつながることが最新の技術によって検証されました。
検証③ 台本の表現・作品の表現が生活者の心にどれほど伝播したか
数字が大きいほど「生活者の心に響いた」とされる“共鳴度” の高さを示します。
特に情緒的な「ファミリー」や「ライフ」は“共鳴度”が高く、しっかりと生活者に響いたことが分かります。
ただし、「ライフ」に関しては“共鳴度”は高いものの、表現の量自体はやや少なかったため、制作段階でより「ライフ」に関する
表現を強めることで、作品全体の価値がさらに高まった可能性があります。
■AIフィルム・ドクターによって実現したい“未来予想図”
これらの分析を活用し、AIフィルム・ドクターによって実現したい“未来予想図”は大きく以下の3つのシーンです。
Branded Movieの価値を高めるだけでなく、クリエイターの育成や発掘に繋がることを期待しています。
シーン1:クリエイター自身が複数の脚本案をAIで評価し、コンセプト通りの内容になっているかをチェック。より良いと思える案を自身のポートフォリオとして登録。
シーン2:登録されたクリエイターのポートフォリオを踏まえ、新しく企画されるBranded MovieのコンセプトにあったクリエイターがAIによって発掘・マッチングされる。
シーン3:Branded Movieを視聴した生活者が感じた感想が企業に届く。更にこれがAIで評価され、想いが伝わったかどうかが企業側で理解でき、生活者との距離を縮めることができる。
いかがでしたか?クリエイティブ領域でのAI活用の可能性をお感じ頂けましたでしょうか?
生活者インサイトのプロと、映像制作のプロが一気通貫で伴走するこの取り組みは、多くの企業・団体のコミュニケーションをアップデートすると確信しています。
ご興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらまでお問い合わせください。
モノガタリを起点としたブランド強化にご関心がある皆さんと、ご一緒できることを楽しみにしております。