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グレージュが世界平和をもたらす

私はモノトーンの洋服が好きで、白、黒、そしてグレーを選んで着ることが多い。無難であるがクールに、清潔感も出すことができるまさにシンプルイズベスト。
そんな中、近年グレージュという色味が流行っている。グレージュとはグレーとベージュが合わさった造語で言葉の意味そのままグレーとベージュの中間色だ。更にはグレージュピンク、グレージュブルーなど、グレージュを基調として有彩色と合わさる色が出てきており、グレーの広がりが無限大なのだ。私のようにモノトーンを中心にファッションを楽しんでいる人にとって、オシャレの幅がさらに広がった。(タンスに似たようなグレージュ系のアイテムが増えてた・・・)

さて、グレージュの話をしたのはファッションの話をするためではない。私はこのグレージュの流行が洋服だけではなく人々の思考、考えまでもがグレージュの世の中になってほしいと願っている。

どういうことか説明すると、まだまだ白、黒の両極端でしか物事を捉えられていない人が多いと感じている。巷の言い方だと「ゼロ百思考」とでも言うのだろうか。「昔はこうだった」「私はこういう人間だから」と自分の凝り固まった価値観に気づかず、自分の物差しで全てを決めつけてしまっている。

上記の考えは社会のトレンドも追い風になっていると思う。SNSが発達し、個人が影響力をもつようになった現代で自己主張できることが、世渡り上手になれるのだという風潮があることに警鐘を鳴らす。ネットで注目を浴びるために意図的に極端な発言をし、人気を集めている有識者も少なくない。それはパフォーマンスによるもので、一般個人が100%、180度変わろうとしなくていいし、0か100かだけの世界でもないのだ。

グラデーション的思考を持つこと

日本人はよく対比を用いるのが好きなようだ。「白、黒」「大きい、小さい」「明るい、暗い」など対極にある2つを対比させて捉えがたちだ。しかし、極端に捉えているがために中間が見えていないのではないだろうか。そしてこの中間、いわばグレーゾーンに上手に生きる術が隠れていると私は思う。
グレーというと一般では「限りなく黒に近いグレー」という言い方で悪い意味として使われてしまっており、触れてはいけないことと思っている人もいると思うが、このグレーゾーンを利用していくべきなのだ。(というより世の中の大半はグレーなことだと思っている)
ポイントはグラデーション的思考をもつことにある。例えばネガティブな人がポジティブになろうと考えないこと。悲観的な人が楽観的になろうと思わないこと。そもそもネガティブな人がポジティブになったらそれは人格が変わってもはやあなたではない。
無理して自分を変えようと思うのではなく、この場面でポジティブな人だったらどう考えるかな?楽観的にとらえられれば気にしなくていいのかな?などあらゆる状況で第3者(メタ)の思考で考え臨機応変に判断をくだせるようになればいいのだ。
そうすることであらゆる事象を多面的にとらえることができ、物事をスムーズに進めることが可能になる。また困難な場所でもうまく切り抜けられる生き方の知恵を養えるのだ。

グレージュという思考の服を皆が着る社会に

グレージュは万能なアイテムで目立ちはしないが差し色のアイテムを際立たせる縁の下の力持ちである。今日お話しした内容は老若男女全員が対象であり、一人ひとりが意識を向けられるようになると少しだけ平和に近づけるのではないか。

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