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「あんた、なんでコーチの言ってることができないの?」

小学校の先生で、2児の父、雄剛です。

我が家では、娘が2人、スイミングスクールに通っています。保護者の待合コーナーでの一幕…

ある母親が、練習を終えて戻ってきた息子に言いました。
母「あんた、なんでコーチの言ってることができないの?」
息子「……。」
母「ほら、コーチが一生懸命教えていたじゃない。
ここをこうやるんだよ。ほら、ここを、こうやって。……あれ、どうだっけ?あれ?わかんなくなってきた…。」
息子「……。」(不服そうな顔…)

こんな場面、よく見ますよね。公園で野球チームやサッカーチームが練習している時にもこんなやりとりを見かけます。勉強でもありますよね。
「あんた、なんでこんな問題わかんないの!?」

私も親として、先生としてやってしまうことが…

娘が家でピアノを練習しているとき…
「あ!今、音ずれたよ!いつもそこ間違うよね…」
「あ!そこずれてる!」
私は娘より全然ピアノを弾けません。でも、耳で聞いていると間違っているのがわかるから言ってしまう…

家庭科の時間にミシンやっているとき…
「あ!曲がってるよ。まっすぐやろうよ。」
「折り目がぐちゃぐちゃになってるよ!ほら!」
ミシンが得意でもないのに…

そこに到る子どもたちの努力を認めているか?

ここ、大人は見落としがちですよね。大人は、自分はやっていないのに、完成形を知っているから完成形と比較して口を出してしまう。

でも、実際大人だって難しいことを挑戦してできるように努力している子どもたち。その過程を無視して、知らない人に言われたら、それは不服そうな顔にもなりますよね。

自分ができなかったことを押し付けていないか?

「自分はこれができなくて苦労したから、自分の子どもには同じ想いをさせないように頑張らせる…。」
気持ちはわかるけど、でも自分の遺伝子を受け継いだ子ですよね…。そこを無理させて辛くないでしょうか?

子どもたちが頑張ってきた過程を無視していないか?
自分が苦手なことを子どもに押し付けていないか?

親がこういう意識をもたないと、せっかく始めた習い事も、楽しくなくなり、ただ修行のようになってしまうなぁ。気を付けないと…。そんなことを考えさせられる出来事でした。


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