地震を怖がる子にどう声を掛ける?
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
今回は、小学校の特別支援教育支援員として働いている方から頂いた相談にお答えしたいと思います。
【質問の概要】
〇関西在住の小学校特別支援教育支援員をされている方からの質問
〇令和6年能登半島地震によって子どもたちと保護者の地震や津波に対する恐怖心が高まっている
〇地震などの自然災害は恐ろしいもので、舐めてかかってはいけないとは思うが、日常生活で常にその恐怖を抱えながら生活するのも苦しい。こどもたちにどのように声かけしてあげるといいのかなどアドバイスいただけると嬉しい。(年齢による声掛けの違いもあるのか、など)
よくわからない恐怖を見える化して見通しをもてるようにする!
この状況、辛いですよね。来るか来ないかわからないものに怯えながら生きる…。こんなに悲しいことはありませんよね。正直、地震を止めることはできません。方向性としては、よくわからない恐怖を見える化して見通しをもてるようにすることで不安を和らげることではないでしょうか?
①よくわからない恐怖を見える化する!
特に特別支援の子たちって、先が見えないことに不安を覚えますよね。逆に見通しをもてると落ち着く。なんとも言えない先が見えない恐怖を、見えるようにしてあげるといいかなと思います。もしかしたらその不安、正しい知識があれば恐れる必要はないかもしれません。
〇学校の耐震基準
学校は、震度6強程度の地震でも倒壊しない安全性になるようになっているはずです。学校に求められている基準は、他よりもさらに高く設定されています。もともとその基準を満たしていない校舎は、あとから耐震工事をして補っているはず。ほとんどの学校は耐震基準をクリアし、避難所にもなっている、比較的安全な場所です。
〇津波はどこまで?
東日本大震災では、おおよそ海岸から10kmくらいまで津波の被害にあったそうです。あれほど大きな被害にあった東日本大震災で10km…ということを考慮して、お住いの地域はどうでしょうか?もしそれ以上に離れた地域、少し高台にあるのであれば、もしかしたら不安になりすぎる必要はないのかもしれません。
〇地盤は?浸水しやすさは?
ハザードマップをみると一目瞭然。地盤が強い地域では比較的揺れは小さめで済むし、低い地域でなければ無駄に恐れる必要はないかもしれません。
現状を知って、正しく恐れることが大事ですよね。
②避難訓練や正しい準備が、命を守ることにつながることを知る
避難訓練は怖いものではなく、避難訓練や正しい準備をすることで命を守れるという前向きな捉えができるように声をかけたいですね。例えば、地震による死亡や怪我の原因は何かの下敷きになること。でも、それを知ってタンスやテレビを倒れないように止めるだけ、倒れるところに寝ないようにするだけで命を守れる。避難訓練をしっかりしておくことでたくさんの命を守れる。子どもたちにとっても、命を守れる手段が増えるということを実感できれば不安が和らぐことにつながるのではないでしょうか。
この辺については、きちんと準備することで命を守れたという内容の絵本を読み聞かせるのも有効かなと思います。
以上2点を中心に話してあげたらいいのかなと思うのですがいかがでしょうか?おそらく経験のある先生、特別支援に精通した先生、地震を経験された方、まさに南海トラフ脅威を感じる地域にお住まいの先生・保護者の方がいらっしゃると思います。ぜひ子どもに響いた実践を教えていただけると私も勉強になります。ぜひコメント欄へお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?